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Oneboy

★第59試合『“トスアップ-俺達の道-”最終話』(不定期連載青春テニスストーリー)

《前回のあらすじ》
ユウスケはアメリカに行ってしまった。
スミオは全てを受け入れ、高校最後の大会に臨む。
試合終了後、彼が感じる事は・・・


応援席の奴らが下を向いた。
隣のコートでは試合終了の握手。
(金子達・・・負けたか)
三面同時にスタートした試合はダブルスから決着が着いた。
(まだだ!俺達が勝てばいいんだ!)
隣のヤスオは何度もガッツポーズをしているし、大丈夫なはず。
ベンチコーチがいたが、ヤスオのスコアは聞かなかった。
いや、そうではなくて・・・聞けなかったのかもしれない。
一度大きく深呼吸して、俺は目の前の相手に集中した。
4―4。
競っている。
対戦相手の奴には、二年前にダンゴで負けたこともある。
だけどそれからの二年、ひたすらにガムシャラにやってきた。
朝練もしたし、毎日練習後に走った。
炭酸飲料だって我慢したんだ。
(ついこないだ、解禁しちまったけど)
とにかく、あの頃の俺とは違うんだ。
2ポイントずつ取り合い、30-30になった。
俺の1stサーブ。
トスを上げた。
ちょっとズレて躊躇った。
打たずに構えを解き、ボールが地面に着いた、その瞬間。
隣を見るとヤスオが膝を突いていた。

そっか、負けてたのか。

勝敗が決した試合は途中で打ち切られる。
団体戦とは無情なものだ。
ただ・・・ただ、最後までやりたかった。
ま、仕方ないか。

ユウスケには「ほら見ろ、お前がいないから負けちまった」と報告してやろう。
俺は、もう一度だけトスアップして、そのボールを落とさずに捕った。
俺達のテニスストーリーは始まったばかりだ。

トスアップ-俺達の道-・第一部・完

(ご愛読ありがとうございました。次号から通常のOne Boy's TENNIS Diaryに戻ります)


カテゴリー:-全力打球-編
2009/04/25 05:05

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