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Oneboy

One Boy's TENNIS Diary カテゴリー:-全力打球-編

プロテニスコーチが素直な想いを綴るテニスダイアリーです。
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01

★第86試合『練習に行こう!』

毎週この曜日はAM5:00に目覚ましが鳴る。
朝練の為。
普段よりも2時間以上の早起きなのに、パッと目が覚める。
不思議なもんだ。
思えば学生時代も、朝練の為に早く起きるのは、全然苦ではなかった・・・かな。
ま、あの頃の練習は「ただボールを打ってるだけ」で、意味はあまりなかったかもしれないけどね。
けど、それはそれで楽しかったっけ。
今の朝練はどうなのかって?
そうだね?・・・筋トレとランニング中心かな。
楽しさとは無縁かもしれない。
じゃあなんで行くんだろう?

「あれ?白髪増えましたね」
「マジ?ホントだ。うわ!スゲェあるじゃん」
「もう結構いい歳なんですから、あんまり無理しないでくださいよ」
「うるさいな。分かってるよ」
「早く落ち着いてくださいね」
「え?ちょっと待って。それ、どういう意味?」
「あ、いや、まあ、いろんな意味です」
「ふ?ん・・・覚えてろよ!」

あの頃よりも体は動くし、まだまだ気持ちは落ちてない。
だったら落ち着いてなんかいられないよな。

さ、そろそろ家を出よっかな。
カテゴリー:-全力打球-編
06/10 19:08
02

★第85試合『着ぐるみを脱ぐ時』

「アイツの結婚式の招待状、返しました?」
「ん?まだ返してないよ」
「え?先週までにって書いてありましたよ?」
「うそ?!やっべー、今日出すわ」
「で、行くんすよね?」
「ん・・・・ああ、まあね」
「あれ?あんま乗り気じゃないって感じ?」
「いや…そんな事はないんだけど。この前、『人の結婚式ばっか行ってないで、自分のを早くやりなさい!』ってさ」
「はは、確かに」
「何だよ、お前まで」
「ドンマイっす」
「ちぇっ」
「そういや、覚えてますか?アイツに激怒したあの事件」
「何だっけ?遅刻した時の事?」
「いや、それはしょっちゅうでした」
「そうか・・・・あ!着ぐるみ事件?」
「それっす!」
「懐かしいね。あの時はコートの上じゃなければ、蹴っ飛ばしてたかもね」
「小学生のジュニアの前で着ぐるみの頭を取っちゃったんですよね」
「そうそう。調子に乗ってな」
「『子どもの夢を壊すんじゃない!』ってブチギレでしたね」
「子どもの前でな」
「着ぐるみ云々よりも、そっちに引いてましたね、若干、子ども達」
「そうだね。反省する所が多い出来事だったな・・・」
「そんなアイツも結婚です」
「よく続いたよね。あの時の子でしょ?」
「一生懸命でしたよね。“着ぐるみ”を取らないように」
「いや、俺には最初から“着ぐるみ”脱いでたように見えてたよ」
「なるほど。そっちですか」
「分かんないけどね。とりあえず、対人間との付き合いで大事なのは、ありのままで向き合うって事よ」
「着ぐるみなんかで隠しちゅいかん、って事っすね。だからアイツ、ジュニアの前で脱いじゃったのか」
「そりゃ別問題だろ」
「ですよね。じゃ、今日の会議も、ありのままの自分で参加しましょうね!」
「そりゃ別問題・・・・あ、いや勿論です!」

参宮橋到着。
いってきます。

カテゴリー:-全力打球-編
05/25 16:25
03

★第84試合『評価』

評価は他人が決めるもんだ。
とても当たり前の事。
人はその当たり前の事を忘れる。
そして、ほんのちょっとの努力とか、少し苦労した行動で「俺はやってる」つもりになってる。

「お前さ、今日、ボール追わな過ぎじゃない?」
「え!追ってますよ!どのプレーの時ですか?」
「あそこのストレート打たれた時、一歩だけ動いて、あとは見てただけじゃん。あきらめなければ取れてたよ」
「そうですか?俺は俺なりに判断したんですけどね。あれは走っても取れませんよ」

「最近、コート整備が雑だよね」
「昨日、きちんと整備しましたよ」
「そうなの?この辺とか、全然ダメじゃない?このゴミ・・・何?」
「あ・・・まあ・・・言われて見たら・・」

「あの時の言葉遣い、良くないよ」
「え、マジッすか?どこがっすか?チョーヤバイッスか?」
「・・・・・」

「最近練習してんだよね!」
「ふーん・・・(あんま変わってないけどね)」
「もう凄くキツくってさ!」
「へぇ・・・(だから大して上達してないってば!)」
「結構、下半身が安定してきた気がするんだよね!」
「ほぉ・・・(気のせいじゃない?)」

そんなことで満足するな。
やってないのに言い訳するな。
常に勝負、常に本気。
胸を張って顔上げて、口を開いて声出して、耳を傾けて話を聴いて、倒れて動かなくなるまで体を動かせ。
脳ミソなんてちょっとでいいんだ。

明確なゴールは決められないけど、もしも誰かが言ってくれたら、それは近づいた証。

「最近、いいんじゃない?」

さ、コートに行こうぜ。
カテゴリー:-全力打球-編
05/10 18:21
04

★第83試合『テニスの楽しさ』

森上亜希子プロのイベントを見学して、いつも通りの流れで駅前の飲み屋。

「いや、やっぱり軸がブレないというか、フットワークが違いますね〜」
「ほら、アップでさ、大学生のスタッフがラリーしたじゃん?バウンド後のスピードが変わらないって言ってたよ」
「プレッシャーを感じるのは回りの期待があるからだってさ。だから嬉しいんだって」

「負けてる時ほど、攻める気持ちを大事にするってアドバイスもあったね」
まあやっぱり興奮してるのか、どんどん話が出てくるわけで。
振り返ってみると、あっという間の一日だったな。
さすがに元世界ランキング41位までいったプロの持つオーラ、雰囲気は凄いもので、
「コートに40人以上いたけど、すぐ分かりますね。きっとテニス知らない人でも、誰がプロか分かるだろうなぁ」
ってくらい。

今日のイベントでのメインテーマは真の「テニスの楽しさ」を体感してもらうこと。
だから、プロとのダブルスの中でポイントを取り合う形式にした、とスクールディレクターは鼻息を荒くしていた。
正しく大成功。
プロの重いストロークを返せなくて悔しがったり、軽いフットワークに見とれてしまったり・・・。
狙った?サービスでエースを取って大喜びだったり!
人それぞれ、忘れられないポイントがある。
参加した方は、良い思い出になってるはず。
いいイベントだったね。

「ところでさ、俺達もテニスの楽しさを再確認する事があってさ」
「何ですか?」
「いや・・ほら・・俺達、この前大会に出てさ・・・やっぱり試合っていいなって・・・」
「大会?・・・あ!優勝おめでとうございます!乾杯!」
「遅いよ!」

ってな感じでお開き。
2時間掛けての帰り道・・・。
ま、酔いも醒めてちょうどいいかな。
じゃ、おやすみなさい。
カテゴリー:-全力打球-編
04/25 17:54
05

★第82試合『試合前』

「キミ達6年生は最後の大会になるね」
「・・・」
「どうした?緊張してる?」
「・・・はい」
「そうだね。コーチも緊張してる。けどそれは対戦相手も同じなんだよ」
「そうかなぁ」
「そうだよ。じゃあ皆は何でそんなに緊張してるの?」
「・・・負けちゃったらどうしようって」
「キミは?」
「相手が強そう」
「キミは?」
「良くわかんない」
「ふふ。正直だね。じゃあね、良く聞いてね。まず、負けることは考えてはいけない。そういう考えは力が発揮できない」
「はい」
「それに、君たちが今、勝ったり負けたりする事はそんなに重要な事ではないんだ」
「なんで?」
「そんなことよりも、もっともっと大事な事がある」
「?」
「それはね、今出来る100%を出し切ること。そして最後まであきらめないで闘う事」
「はい」
「相手が強そうに見えても、それは実際に試合をしてみないと分からないよね?相手だってそう思ってるかもしれないよ。それにね、キミ達もたくさん練習してきて上達している。コーチはそういう練習をみんなとやってきたよ。そうだろ?」
「はい」
「よし、そろそろ時間だから、軽く走ってアップしよう。今日の目標は?」
「最後まであきらめないで頑張る事!」
「練習の成果を出す事!」
「OK!いってこい!」

2010.4.1
エストーレホテル&テニスクラブ
カテゴリー:-全力打球-編
04/10 18:43
06

★第81試合『あの夕日に向かって』

「俺達は、拳を握り締めて夕日に向かって走り続けるんだ!いつまでも、いつまでも・・・」
「?・・・どうした?急に」
「お前、こういうのって好きだろ?」
「まあ・・・嫌いじゃないよ」
「俺も悪くはないと思うんだけどね・・・」
「何が言いたいの?」
「全力で走ってる時ってさ、もうそれだけじゃん?」
「必死だからね」
「そうなんだよな。一生懸命である事はとても素晴らしい事なんだけど・・・けど“夕日”しか見えてないようじゃ、いけないと思うんだよね」
「夕日ってのはゴールみたいなもんかな?」
「そうだね。若い時ってのは、そうなっても勢いが持続するしさ、いいと思うんだ。我武者羅って感じで」
「うんうん」
「だけど、一回立ち止まって、ゆっくり歩き出してもありだと思うんだよね。その時にすれ違う人がいるなら話を聞いてみてもいいし、隣に一緒に歩いてくれる人が居るなら相談しながら進んだっていいし」
「アドバイスをもらうって事?」
「そんな感じかな〜」
「感じ?」
「自分の中でも上手くまとまってなくて、表現するのが難しいんだよ」
「ふーん、で、お前はどういう状況なの?」
「走ってもなく、歩いてたかな?それなのに、話に耳も傾けてなかった?・・・
いや・・・聞いていたけど、真の意味までは理解出来てなかったのかも」
「それはよくないねぇ。もしアドバイスをしっかり聞いて理解してから走ってたら・・・」
「“夕日”にはもっと早く近づけていたよね」
「でさ・・・この話をどうやってテニスに結びつけるの?」
「簡単だよ。人の話にはしっかり耳を傾けましょう!テニスも仕事も!」
「強引〜」
カテゴリー:-全力打球-編
03/25 20:26
07

★第80試合『まあ、たまにはね?』

「どうすか?」
「何が?」
「いや、困ってんでしょ?」
「だから何が?」
「ネタ、メルマガの」
「・・・・・なんで 分かった?」
「いやいや、分かりますよ。この時期になると不機嫌だしね」
「そっか。そりゃ悪かったね。三回に一回はネタ切れだよ」
「だからといって、こういう誤魔化し方、使いすぎじゃない?そろそろ最終回にしちゃえば?」
「そんな訳にはいかないだろ」
「なんで?」
「そりゃお前・・・・」
「なんで?」
「そりゃさ…俺しか書けないからだよ!」
「ふ〜ん」
自分だけのもの。
これぞアイデンティティなのだ。
と言うわけで、今週号スタートです。

年齢が一回り以上離れたスタッフと練習した。
ふと思ったのは、
『俺が18の頃はこんなに打てなかったなぁ』
って事。
ワンセットして勝ったから、あの頃よりは上手くなったんだな、俺。
・・・・当たり前か。
若手をしっかり育てるのもテニス界にとって必要な事。
なんて事を思うなんて俺もそれなりに歳を重ねたって事か?
“心は10代”なんていつまでも言ってらんないな。

「う〜ん」
「何?」
「次回は頑張りましょうね」
「お前に言われたくないよ!」
また来週〜!
カテゴリー:-全力打球-編
03/10 22:00
08

★第79試合『生き場所』

「飲み過ぎたか・・・」
話しかける相手なんかいないのに、独り言。
頭は冷静に働かせているつもりだったんだが、体はアルコールに正直に反応しちまってる。
かろうじて真っ直ぐ歩ける、くらいか?
「いやいや、まだまだ大丈夫、大丈夫」
また独り言。
一体誰に聞いてほしいんだか・・・。
そんな悪酔い気分を紛らわすため、大音量でイヤホンから曲を流す。
こういう時に選ぶ曲は大体いつも変わらない。
周りに誰もいないからと、鼻歌なのか口ずさむのか・・・・。

プロコーチの集団がお互いの成果を見せ合い、アツい魂を確認し合った。
その時トップが言った、
『ここが俺達の生きる場所なんだ』
心に突き刺さる一言だったぜ。

それなのにお前は、認められたいからやるのか?
・・・そうかもしれない?
けど、それを自ら求めちゃいけねぇや。
言い訳がましい、ちょっと甘えちまった夜だ。

“stand up! 何してんだ stand up! マジ言いてぇんだ stand up! 夢を捨てんな”
(応援歌/湘南乃風)

この場所を選んだのは誰でもない“俺”なんだもんな。
カテゴリー:-全力打球-編
02/25 23:20
09

★第78試合『wake up!』

「明日、練習しようよ」
「いいよ、何時?」
「7時30分」
「うん・・・・え?朝の?」
「うん」
「いやいや、え?何?午前7時30分?」
「そうだよ、しつこいなぁ。OK?」
「なんでまたそんな時間に?」
「この時間しかダメなんだよ。あとは埋まってるから」
「・・・・・」
「あ、ちょっと弱気になってない?いいよ、やらないなら。俺だけ上手くなりますから。ちなみに言っとくけどアイツラもみんな来るからね」
「行くよ!行きます!誰も行かないって言ってないだろ!」
「OK!じゃ7時30分ね」
「・・・・ちなみに集合が、だよね?」
「いや、開始が、だよ」
「やっぱりそうだよな〜。今日はもう寝るわ〜。じゃ明日な」
「じゃ」
朝練。
素晴らしいじゃないか。
こうやって時間って作ってくモンなんだよな。
そして練習をするのは、プロとして当たり前の事なのだ。

「あれ?アイツ来てなくね?」
「朝練の事を考えてたら眠れなくて寝坊したみたいだよ。さっきメールあった」
「なんだよ、言い出しっぺのくせに!」
「朝飯はアイツの奢りだね」

まあ、そう言う事もあるさ。
カテゴリー:-全力打球-編
02/10 19:17
10

★第77試合『俺達に明日はある』

「いやいや、紙一重でしたよ。どの勝負も、どっちが勝ってもおかしくはなかったね」
これは勝ったチームのセリフ。
勝ったからこそ言える言葉だな。
「そうだね」
一言だけ返した。
と言うか、それ以上何も出てこなかった。
スコアを見ると、0-3。
確かに試合内容は競っていた。
ただ、ここぞと言うポイントは全て抑えられていたし、2試合の中で2回握ったマッチポイントは簡単に凌がれた。
『紙一重』と言うには、あまりに厚く重い紙だった。
完敗だよ、これは。

「今年も負けちゃったね?」
当たり前だ。
大して練習していないんだから。
けどそれは俺の責任でもあるんだな。

悔しい事には変わりないんだ。
負けたんだから。
だけど、それで終わりにしてしまうのか?
次に向けて、どんな準備、練習をしていくのか?
今のモチベーションを下げずに、むしろもっと上げていけるのか?
サポートはいくらでも出来るが、実際にやるのは選手自身でしかない。

試合終了後に控えの1人が、
「来年は選手になれるように練習していきます」
静かだが、力強く約束してくれた。
「そして勝ちます」
その一言が嬉しかった。
まだまだ・・・やれるもんな。
そうだよな。

もっともっとコートに立とう。
一心不乱にボールを追いかけよう。
勝っても負けても涙が流せる試合になるように。
そんな一年にしていこうぜ。
明日から。
カテゴリー:-全力打球-編
01/25 18:17
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