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another side of tennis

Scene 177 [コーチ会議]

最近じゃ珍しくFAXが送られて来た。
「コーチ会議のお知らせ」
転送に次ぐ転送で字が潰れてる。

「合宿でやりたい練習メニューはありますか?」
「コンディショニング的な内容も取り入れたいですね。今お手元に回しているのは、私個人所有のコンディショニングの本の一覧です。20冊位かな?興味があれば合宿の前に貸しますよ」
「他には?」
「学校の狭いグラウンドでは満足に出来ないフライの練習はさせてあげたいですねえ」

そう、この“コーチ会議”はテニスのコーチでなく、少年野球のコーチ=素人のお父さん達の会議。
熱心に親身に、それでいてさり気ない自己主張、家族を持ってる男同士の気遣いで議事が進行して行く。
そしてそのまま酒席へ鞍替え。

話していると皆野球部にいた訳ではなく、小学校の時の遊びとして野球を覚えて行って、部活は他のスポーツだったという人が殆ど。
今じゃや「ゲームが悪い」なんて言う前に治安も悪くなってるし、遊びとしてスポーツをやるのは本当に難しい。

ボール一個とバット一本で、夕方まで毎日遊んでたんだなあ。
今では「アンチ巨人」って言葉を余り聞かなくなってしまったけど、その理由は結構深刻だ。
「巨人」が単純明快な“リーダー”でなくなった今、プロ野球は明らかに動員数が落ちてる。
各地に根差したチームが増えて、そのチームの動員が増えている事は素晴らしいが、大きなうねりは感じない。
でもね、好きでも嫌いでも「巨人」が強いことによって、野球が生活の一部の様に野球をして来た大人が沢山いる。
そしてその大人が少年野球の現場で草の根活動を続けている。

正しく“三つ子の魂百まで”かあ。テニスでもこんな流れを作りたいぜ…って毎度同じつぶやきを繰り返してるなあ。
僕のスクールには1週間で約400人のジュニア達が通ってくれてるけど、テニスを今の日本で盛り上げるには、土地の問題含め、やっぱり学校とか公共施設との連携は欠かせない。
久し振りに顧問の先生にでも電話してみるかな。
でも何か照れくさいんだよなあ。

「滅茶苦茶遊んでるでしょう?」
「そうそう!殆ど家帰ってないんじゃないですか?」

おいおい、こんな集まりでもそんな目で見られているのか…。

「ほら!この人はプロなんだから!皆いろいろ話を聞いて!」

監督!コーチ、頑張ります!………又上手くのせられて深入りさせられてく気がする。

2007.7.22
Shibakubo 1


カテゴリー:word
2007/07/26 08:21

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筆者紹介:坂東海


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