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another side of tennis

Scene 271 [Beautiful Fighter]

鼻たれ小僧の時分にドリフを観に行った時、山口百恵を観に行った時、ちょっと生意気になってから甲斐バンドを観に行った時、なけなしの金をはたいてNY迄ストーンズを観に行った時。
ショー当日迄、チケットを大切にしまって行きの電車の中じゃ何回もチケット持ってるか確認して、会場周りのダフ屋や的屋にわくわくして、席についてドキドキして開演を待った。
そしていつも“あいつら”はあっけらかんと目の前に現れてショーをスタートさせ、、グレートなパフォーマンスを繰り広げて行った。

これはテニスでも同じ。
テニスを始めたばかりの頃、青学記念館でもう引退してたのか間近だったのか覚えていないが、ローズウォール、ニューカムを観た。
そこにポツンと混じってたナスターゼにはコートサイドでサインをもらった(すぐに先輩に横取りされたけど……)。
金がなくて田園テニス倶楽部の裏口からタダで入ったジャパンオープンでは、クラブハウス前で談笑してたトッププロ何人もにサインをもらった。
九鬼さんは何故か真ん中だけが空いてた色紙を見て、「こんな凄い人ばかり書いてるところの真ん中に書いていいのかなあ」と笑いながら、でっかくど真ん中にサインしてくれた。
そしてサントリーカップ。
あの時はテニスファンだけじゃなくて日本中が、コナーズ、ボルグ、ビラス、オランテスの戦いを固唾を呑んで見守っていた。
同じジュニアチームのダチがボールボーイをやっていたから、ボルグがコナーズに勝って閉会した後、アリーナ迄降りてダチに会いに行った。
すると向うから、まだ身体全体から蒸気を噴き出してる汗だくのコナーズが歩いて来た。
誰に止められる事もなく白いキャンバス地のバッグにサインしてもらった。
このバッグは、いつからかお袋が自分の書類入れにしてしまって、何回も洗うもんだからコナーズのサインは消えちまった……。

ずっと観たいと思ってたモンフィス。
先日のATP Sundayで練習コートに行ったら、あっさり目の前で練習してた。
タイミング悪くてずっと観れなかったのに、次はおまけにロイヤルボックスでツォンガ戦も観れた。
同じ様にタイミング悪くてシングルスをなかなか観れなかったのが森上亜希子選手。
ダブルスは観れていたんだが、どうもシングルスは観れずだった。
アグレッシヴなテニスのスタイルと頼りになる勝負強さ。
数年前のフェドカップでやっと観れた。
ガキを連れて行ったからちょっと遅れて、コートチェンジ迄足止めしてる入口で爪先立ちになった先で、彼女が日本代表の赤いウェアでプレーしてた。
やっぱりあっけらかんと俺の前に現れた。
そしてあっと言う間に試合は終って又次の試合が始まった。

今回の全日本が彼女のラストファイト。
一気に世代交代が進んだ感のある日本テニス界。
でも森上選手はまだまだ行けたはず……
何てタラレバは彼女には似合わないのはわかっているが。
とにかく有明に行かなくちゃ。
そしてあっけらかんと彼女は現れて試合をする。
それが彼女の仕事だから。

2009.11.10
Shinjuku-South Gate


カテゴリー:KAI
2009/11/10 18:29

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筆者紹介:坂東海


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