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another side of tennis

Scene 266 [なるようにしかならないが]

「学校行事を撮るカメラマンって下手だと思ってたんだけど、実はあれって上手いんだよね」
「どういう事ですか?」
「俺なんかはアップでいかにいい表情を撮るかじゃない?ずっと狙ってて、ここだって時連写して一番いい表情を選ぶわけですよ。でもそれってその本人しか買わないでしょ?彼等は一枚の中にいかに多勢入れるかで、同じ一枚を何人もが買ってくれるんだよね。こっちはいい表情を撮る為に連写して一枚、向こうは一枚撮って何枚も売れるから」
「確かに端っこに小さく写ってても買いたくなる心理ってあるもんなあ。そういう“上手さ”もありなんでしょうねえ。話は変って、デジカメになっても一瞬を狙ってシャッターを切る感覚が勝負なんですよね?」
「勿論。そこは絶対負けません。まあデジカメになってそのあたりが甘くなってる人もいるけど」
いつものバーで初めて隣り合わせた、俺なんかよりずっとマスターと古い付き合いのプロカメラマン。
その後もショーケンを撮った時のエピソードを聞かせてもらったり、愉しませてもらった。

ニーズは余りに多様だ。
それに出費が絡めば、多様というよりは複雑にもなる。

「あれが欲しいけど金が足りないからこっちにしよう」
「最初はこの位にしといて後々グレードアップしよう」
「今回は全く手が出ないから諦めよう」

でも結局は自分に合った選択肢を選べばいいだけのこと。
選択肢にないものは選べないし、一つしか選択肢がないのならそれも致し方ない。
TV番組を観ててつまらなければチャンネルを替えて、観たい番組がなければ消す。
それが出来ずに「つまらない番組」の批評、批判するのはお門違いだよね。

テニスもそれは同じ。
フロリダに皆行ける訳じゃない。
フロリダに行けば誰でも強くなる訳じゃない。
自分に合った選択肢を選んだ後にどうするかだ。
いや、自分に合っていない選択肢だったとしても、その前に望んでいない選択肢だったとしても、そこでどれだけ目一杯やるかだ。
そうでなきゃ、どんな選択肢だっていつか、無いものねだりの都合のいいわがままに食い尽される。

気がつけよ。
お前は才能があるんだ。
困難が立ちはだかった時、叱られた時、怒られた時、誰かのせいにしないで、ちょっと自分を振り返ってみろよ。
お前に怒鳴った奴の気持ちがわかるか?
怒鳴られる前のお前の気持ちはどうだった?
やるべき事があるだろ?
わかってんのか、お前のことだ。
立てよ。
立ち上がれよ。

2009.8.25
Fujimi


カテゴリー:Tennis
2009/08/25 07:07

筆者紹介:坂東海


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