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another side of tennis

Scene 255 [SONGS FOR YOU,TRUTHS FOR ME]

ジョージ・P・ペレケーノスの<デレク・ストレンジ・シリーズ>を『曇りなき正義』、『終わりなき孤独』と続け様に読んでる。
Amazonでロバート・B・パーカーの新刊を買ったら「おすすめ商品」に入って来て、普段なら全く気にしないのだが、何気なく読んだ紹介文が頭から離れずに読んでみた。
ロバート・B・パーカーからの流れで、当然出版社はハヤカワ。
シリーズの主人公、デレク・ストレンジは50過ぎの黒人探偵。
第一話の途中から相棒となるのは白人の元警官。
ロバート・B・パーカーの<スペンサー・シリーズ>と正反対の人物設定で、「<リック>で白人を見かけるのは、スプリングスティーンのコンサートで黒人を見かけるようなもんさ」なんて台詞も出て来る。
とは言え、デレクも相棒のクインも(ペレケーノスは-)スプリングスティーンは好きな様で「新車で最初に聴くなら『闇に吠える街』に勝るものはない」なんて台詞もある。
ワシントンDCを舞台にした街の底の話。
余りに生々しい描写に一瞬怯んだりもするが、一貫している“生きる”ってことの素晴らしさとはかなさが紡がれて行く物語に引き込まれる。
終わりの見えない憎悪と諦観の中で、まっとうに生きようとする生命力。

ちょっと前に、友達との遊びの誘惑に負けてテニスの練習をさぼった子の事を思い出す。
あの時俺は悲しい気持ち、がっかりした気持ちを伝える前に、それ故に発生した怒りに任せていなかったか。
彼は多分“怒られた事で後悔はした”だろうけど、“叱られたのは、と反省はしなかった”だろう。
本音が伝わらないもどかしさの前に、物事の本質を伝える努力ってやつをおこたっちゃうとな。……何て物わかりのいい大人ぶってみても、頭の裏っかわだか、いや善人面の裏っかわでは、(ストレートな物言いの中の真実、愛情に気付ける奴になって欲しい)なんて考えている。
多分それはてめえの未熟さを子供特有の“明日を生きる力”が補ってくれてるだけで、“明日を生きる力”がない大人には通じないことなんだが。

酔い切れず帰ったら、ポストには発売されたばかりのJames Morrisonの新譜。
『SONGS FOR YOU,TRUTHS FOR ME』
ジャケット写真のジェームス・モリソンは、内向的ながら真っ直ぐ前を向いていた1stとうって変わって、憤りを押し殺し疲れてる様にも見える。
まだ音は聴いてない。
“SONGS FOR YOU,TRUTHS FOR ME”
悪い訳がないって気がする。

2009.3.10
Kichijoji ekimae



カテゴリー:Music
2009/03/10 15:17

筆者紹介:坂東海


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