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another side of tennis

Scene 225 [Lawn Tennis]

2002年9月19日有明コロシアム。
トヨタプリンセスカップ女子ダブルスに出場した伊達公子選手を観ていた。
3-6で1stを落としての2ndの第1ゲーム。
コロシアムの南西に座っていた俺等の目の前で、アドバンテージコートの伊達選手がリターンダッシュしたその時、彼女が倒れて左足を押さえた。
笑顔があったので、「攣ったのかなあ?」「肉離れ?」何て言っていたらアキレス腱断裂で、彼女はリタイアし、夫のミハエル・クルム氏に抱きかかえられてコートから出て行った。
引退して6年経っているとは言え、プロアスリートの怪我の瞬間をこの目で見て、何か不安な気持ちになったのを覚えている。

今年のウィンブルドン。
錦織圭選手は、前哨戦で痛めた腹筋が原因で無念のリタイア。
腹筋はジュニア時代にも痛めたことがあるらしいが、テーピングでどうこうという場所ではないので、早く良くなってほしい。
いくら若いとは言え、予選から勝ち上がり続けるのは相当タフなことだ。
今回のウィンブルドンは本戦からだったが、更にアグレッシブな“エア・ケイ”になる為に、常時本戦ストレートイン出来る様応援しよう。

女子は楽々ストレートイン出来た森上亜希子選手が、左膝の故障で北京五輪と併せ不出場。
長年の激しいプレーによる軟骨の消耗と破損、そして北京五輪出場枠を狙っての強行軍で膝の皿がずれ、更には精密検査を繰り返したことが追い討ちをかけ、手術をせざるを得ない状況に陥ったとのこと。
ゴルフでは4月に軟骨除去手術を受けたタイガー・ウッズ選手が、復帰第一戦の全米オープンで優勝したものの、左膝が悪化し再手術で今季欠場となった。
タイガーは手術後18ホールを歩いたのは、この全米オープンが初めてだったが、19ホールに及んだプレーオフを含め91ホールを戦い抜き、ウィナーズサークルに立った。
「膝は痛かったが前を向くしかなかった。いつ辿り着くかわからないゴールに向かって、自分を鼓舞しながら進むしかなかった」
森上選手は「手術無しではツアーレベルへの治癒は不可能」という診断から、手術に踏み切る。
大丈夫、彼女のガッツならまだまだ前を向いて進んで行ける。

そしてそんな沢山のプレーヤーやファンの想いを呑み込み、ウィンブルドンは美しい。
TV画面一杯に映る奇麗な芝コート。
フェデラーのクラッシックなカーディガン。
杉山愛選手の笑顔。
のんびりした観客。
出来上がりつつあるセンターコートの屋根の白い骨組。
芝が剥げて来た頃に増すであろう戦いの荒々しさ。

「最近ラケットを握ってない」って言ってたあいつも、せめてウィンブルドン位は観ててくれないかな。

ドシー選手の2回目のマッチポイント。
イバノビッチ選手のフォアハンドが白帯に当たった。
張りの柔らかいウィンブルドンのネットはそのボールをドシー選手のコートに落した。
人生だ。

2007.6.26
Takanawa4


カテゴリー:Tennis
2008/06/26 16:27

筆者紹介:坂東海


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