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another side of tennis

Scene 220 [Pause & Period]

始まりは“伊達公子37歳での復帰”。
次が女子ゴルフの前世界ランキング1位、米ツアー歴代3位の通算72勝のアニカ・ソレンスタムの37歳での引退。
そしてその翌日、エナンが引退。
エナンは伊達選手と同じく25歳での引退。
共通項を見つけて喜ぶ訳じゃないが、ソレンスタム、エナンの伊達選手の去就との絡みに、(意識してもしなくても節目ってやつがあるんだな)と感じさせられた。

「演歌歌手じゃないんだから、10周年とか20周年とかで騒ぐのってカッコ悪いぜ!」
ちょっと斜に構えてた時期にそう嘯いた覚えがある。
でも今は誕生日や記念日を一緒に祝える家族や友人がいること、そしてそこで感謝の気持ちを持てることが素敵だと思える様になった。
今更遅いんだが。

そういう意味じゃ土産も同じかな。
昔は(何だよ、こんなもんいらねえや。この分で一杯奢れよ)だったのが、今は物自体はどうでも良くて、(ありがてえなあ、遠い所でも俺のことを気にかけてくれて)なんて感謝してる。
まあ「年取って涙もろくなっちゃって……」と変わらないか。
実際この間は福島晃子選手の涙にもらい泣きしたし……。

しかしこうやって思い出すと酷かったなあ。
親父が死んだ時は、斜に構え過ぎてそのまま一周廻っちゃう位の時期で、「葬式は湿っぽくしちゃいけないんだよ!」と仮通夜、通夜とガンガン酒を呑んで、祭壇の前で寝込んじまった。
周りはそれを見て「寂しいんだね」と言ってたらしいけど、そうだな、ガキのフェイクなんてすぐ見破られるもんだ。

グラミー賞でのミュージシャンのスピーチは昔も今も変わらない。
ウィンブルドンのウィナーズスピーチも変わらない。
SEX,DRUGS & R&Rのバンドマンも、COOL & DANDYなテニスプレーヤーも、家族とスタッフ、そしてファンへの感謝をまず口にする。
奴等のスピーチを聞く度に、(身近な人への感謝を表すことに照れてちゃ駄目だよなあ)と反省する。
周りを見ても“感謝”の意を明確にしてるのは、金のやり取りがあるところか、封建的な人間関係の下から上だけだもんな。

でも錦織圭選手しかり、宮里藍選手しかり、若手のトップアスリート達はその辺しっかりしている。
インタビューの受け答えの練習をしているとは言え、メッセージを発する機会の大切さ、自分の立場を理解し、周囲のサポートに感謝し、その上で自分の考えを的確に伝える姿は素晴らしい。
そうじゃなきゃもはや王道は歩いて行けないんだろう。

さて今夜は見え見えでも、ちっぽけな安いブーケでも買って帰るか。
その前に照れない様に一杯だけ呑んで……。

2007.5.20
Kyobashi


カテゴリー:Tennis
2008/05/22 15:58

筆者紹介:坂東海


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