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another side of tennis

Scene 212 [巨人と赤い靴下]

物凄いフラッシュだ。
まるでストロボを仕込んだかの様な光り方。
ピッチャーは相変わらずボールが手から離れる時は、とんでもない方を向いてる。

ドームでは初めてのバルコニー席。
専用入口から女性スタッフが席迄案内してくれる。
ゆったり広いランジじゃ、ドームホテルのコックが料理を用意している。
座ってみて、一塁側はボックスシートになっていて、三塁側は仕切りのないバルコニー席になっているのに気付いた。
(ふ-ん、小学生の頃後楽園球場のボックスシートに良く招待されたけど、何か薄暗くて大していい席とは感じなかったっけ)と考えつつ、目でビールの売り子さんを探したけどいない。
そりゃそうだ、前から五列しかなくて後ろにはラウンジがあって、ビールは真鍮の?サーバーから注いで売ってる席で、「ビールいかがですか?」はないよな。
とは言え、やっぱり残念。
「何でそんな呑むんですか?」「そりゃあ可愛いあの子の背負ってるタンクを軽くしてあげる為だよ」というお決まりのやり取りをしたかったのに。

ゴルフ界の先頭集団に入り損ねた愛すべき野郎が言う。
「ドームはプレーしやすいんですよ」「何?やったことあるの?」「ええ、ボーイズリーグの時に。松坂と同期だったんで札幌の遠征とか一緒でしたよ」「へえ凄いね」「いや、でも神様って不公平だと思いましたよ。本当あの頃から全然レベル違いましたからね」
ガキの頃からのスポーツエリートの話は面白い。
ゴルフの世界で賞金だけで喰って行けるのは、日本ではトップ50迄とのこと。
テニスはもっと厳しいか……。
ちなみに世界を廻る為の金は年間約一千万、コーチが帯同すれば約二千万と、ゴルフもテニスも変らない。

物凄いフラッシュは岡島選手がマウンドに上がった時。
日本にいる時は彼の名がアナウンスされると、(あ-あ、又フォアボールの連続かよ……)と嘆いていたけど今日はワクワクして観てるし、同じ日本人同士として応援してる。
俺含め観客ってのは、彼等の足元にも及ばないくせにあげ足とったり好き勝手に悪口言っときながら、マスコミが祭り上げた勝ち馬には群がって乗りたがって、無神経なもんだ。
先日キース・リチャーズがヴィトンのモデルになった。
それを揶揄した記事に対してキースは、「「女性はこういうことを言わないよな。でも、男のジャーナリストはいつもくだらないことを書きたてる」「いちいちこんなのにムカついていたら、この世のジャーナリストは死人ばかりになっているな。そして俺は監獄行きだぜ」って言ったらしい。
全くもってその通りだ。
キースがヴィトンのモデルを引き受けたのは、「『もしヴィトンのロゴが入ったギターケースを作ってくれるなら引き受けるぜ』って言ったんだ」「そしたら作ってくれた。本当に誇らしいぜ。おそらくあのギターケースと一緒に旅することはないだろうな。だってそりゃ美しすぎるんだ」という経緯で。
キースらしいや。

おおらかに、ゆったりとする気持ちと時間を少しでも持たないとだ。
スポーツ観戦が勝ち負けを見届ける為だけではない様に、スポーツをする目的がフィットネス的意味合いだけでない様に、“何か”を感じられる、受け止められる男でありたい。
とりあえず今日は、六月に出るエーモス・リーのアルバムを楽しみに肩の力を抜いてみよう。

2007.3.22
Kouraku1

※文中のキースのコメントはMTV JAPANニュースから引用。


カテゴリー:word
2008/03/27 14:56

筆者紹介:坂東海


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