Scene 204 [FOOLISH GAMBLER]
「集合!」
キャプテンの声が響き、俺等下級生はサイドラインに沿って並ぶ。
「お前等やる気あんのかよ」
キャプテンと副キャプテンが並んでの総括、上級生の話が始まる。
そのキャプテンの後ろの金網に“ガシャーン”、“ガシャーン”とボールが飛んで来る。
金網の向こう、キャプテン越しに小さなゴール。
その前で踊り上がる様に跳躍して、次から次へキーパーの顔をめがけてあの小さくて硬いボールを投げ込んで来る。
(凄えなあ……。ハンドボールのキーパーだけは絶対やりたくねえや)
自分より強い先輩ならまだしも、ただ年上なだけの下手くそな奴のくだらない話の合間。
そんな事を考えたりしてたのを覚えてる。
今でも、呑んでる時に「俺ね、絶対やりたくないのはハンドボールのキーパー!」なんて事を口走ったり、「ハンドボールをやってた」なんて人がいると、すぐに「あれキーパーやる人凄いよねえ!」と若干羨望の眼差しで話し込んだりしてしまう。
昨日、一昨日と代々木のプールに沢山の客が詰め掛けて、ハンドボールの再試合が行われてた。
ハンドボールの凄さがわかってるつもりの俺は、おそらく初めてハンドボールにスポットライトが当たった事を嬉しく感じた。
で、やっぱり“中東の笛”だ。
口先だけで腹黒いお偉いさん、そんな大人の好みに合わせて機嫌取るガキじゃないんだから、綺麗事を並べるつもりはないけど、まあ長々と露骨にやってたもんだ。
昔冬になると、「え~っ!?アウト~?!冬で寒くてコートが縮んじゃったのかなあ……」とギャグを飛ばす奴がいたけど、ルールを伸び縮みさせちまうんだから。
テニス界も昨年から“八百長疑惑”が渦巻く。
ブックメーカー、競馬、toto、そして握り。
スポーツに賭けは付き物だ。
そもそも“賭ける”ってのは、人間の闘争本能の一部なんだろう。
“タイトルを賭ける”、“男を賭ける”、“人生を賭ける”、“命を賭ける”、そして“金を賭ける”。
ガキだってくだらない言い争いの殺し文句で、「じゃあ賭けるか!?」って言う位だ。
でも“賭ける”奴の利権に合わせての戦いには、闘争本能はいらない。
やむを得ない理由で、思わず保身に走ってしまう防御本能が働くのかもしれないが。
俺は皆にカタルシスをもたらす位のダーティーな奴が好きだ。
STONESの「WINNING UGLY」も良く聴く。
それでもテニスの“八百長疑惑”は嫌だ。
認めたくない。
「世の中そんな綺麗じゃないってわかってんだろ?」
頭の中でそんな声がする。
いや、認めない。
2007.1.31
Nishi-kanda
キャプテンの声が響き、俺等下級生はサイドラインに沿って並ぶ。
「お前等やる気あんのかよ」
キャプテンと副キャプテンが並んでの総括、上級生の話が始まる。
そのキャプテンの後ろの金網に“ガシャーン”、“ガシャーン”とボールが飛んで来る。
金網の向こう、キャプテン越しに小さなゴール。
その前で踊り上がる様に跳躍して、次から次へキーパーの顔をめがけてあの小さくて硬いボールを投げ込んで来る。
(凄えなあ……。ハンドボールのキーパーだけは絶対やりたくねえや)
自分より強い先輩ならまだしも、ただ年上なだけの下手くそな奴のくだらない話の合間。
そんな事を考えたりしてたのを覚えてる。
今でも、呑んでる時に「俺ね、絶対やりたくないのはハンドボールのキーパー!」なんて事を口走ったり、「ハンドボールをやってた」なんて人がいると、すぐに「あれキーパーやる人凄いよねえ!」と若干羨望の眼差しで話し込んだりしてしまう。
昨日、一昨日と代々木のプールに沢山の客が詰め掛けて、ハンドボールの再試合が行われてた。
ハンドボールの凄さがわかってるつもりの俺は、おそらく初めてハンドボールにスポットライトが当たった事を嬉しく感じた。
で、やっぱり“中東の笛”だ。
口先だけで腹黒いお偉いさん、そんな大人の好みに合わせて機嫌取るガキじゃないんだから、綺麗事を並べるつもりはないけど、まあ長々と露骨にやってたもんだ。
昔冬になると、「え~っ!?アウト~?!冬で寒くてコートが縮んじゃったのかなあ……」とギャグを飛ばす奴がいたけど、ルールを伸び縮みさせちまうんだから。
テニス界も昨年から“八百長疑惑”が渦巻く。
ブックメーカー、競馬、toto、そして握り。
スポーツに賭けは付き物だ。
そもそも“賭ける”ってのは、人間の闘争本能の一部なんだろう。
“タイトルを賭ける”、“男を賭ける”、“人生を賭ける”、“命を賭ける”、そして“金を賭ける”。
ガキだってくだらない言い争いの殺し文句で、「じゃあ賭けるか!?」って言う位だ。
でも“賭ける”奴の利権に合わせての戦いには、闘争本能はいらない。
やむを得ない理由で、思わず保身に走ってしまう防御本能が働くのかもしれないが。
俺は皆にカタルシスをもたらす位のダーティーな奴が好きだ。
STONESの「WINNING UGLY」も良く聴く。
それでもテニスの“八百長疑惑”は嫌だ。
認めたくない。
「世の中そんな綺麗じゃないってわかってんだろ?」
頭の中でそんな声がする。
いや、認めない。
2007.1.31
Nishi-kanda
カテゴリー:STONES
2008/01/31 17:02














