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another side of tennis

[Another Side of Tennis] 坂東海

新宿ゴールデン街バーの片隅のテニスと音楽の与太話です。
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01

Scene 192 [猿]

“何でもできると思ったのは 何にもしてない時だった 猿みたいな顔で生まれ 猿みたいな顔で死んでゆく 何でもできると思ったのは 何にもしてない時だった 肩を怒らせ睨みを利かして 何か怖いものでもあるのかよ” 猿/SION

「お前さあ覚えてる?リハ終った後とか呑んでるとお前が急にいなくなってさ、俺とあいつでいつも金払ってたの。生まれも暮らしもパンクじゃないくせにルードボーイ気取ってたにせよ、こっちは惨めで、全く酷かったよ」

「あなたの才能を信じてずっと応援してたけど、あなたはいつも私が傷つく様な言葉ばかり投げかけた。それはもういいけど今も自分を信じれてるの?」

「俺はお前に一生付いて行こうと思ってたんだぜ」

「何だかんだあんたの彼女全部知ってるけど、皆いい子ばっかだったよねえ。あんたが酔っ払ってる陰でフォローしたり。そういうのわかってんの?」

“明日にまわせる明日はもうない 泣こうがわめこうがもうない 誰の顔が浮かぼうが消えようが 誰が生きない奴の為に生きるか” 猿/SION

「“インハイ迄で選手を止めた俺なんて”と言いながら、それなりに広い顔でいい気分になってるんじゃねえだろうな。“あのタレント俺のダチのダチ”って言ってる奴と一緒になるなよ」

「相変わらず細いパンツ穿いてるじゃん。まあ俺は今じゃ太っちゃって薄くなって来てだけど、その分お前よりもらってるってはずだ。お前いくらもらってる?そうだな、そんなもんだ」

「“金じゃない”ってのはカッコいいけど、今のお前がいる場所はどう見てもそうじゃない。スーツ着る様になったらなったでWhite-Collar気取ってるんだろうけど、いい加減外見と中身、外面と内面のギャップを何とかしたらどうだ?」

「同居でもめてるって言ったって、そんなの見え見えの話だし、そもそもお前にはお袋さんの血が流れてるんだから、お袋さんと同じことをお前もどこかでしてるんだよ」

“何でもできると思ったのは 何にもしてない時だった 猿にも劣る思いやりと 猿にも劣る学習能力で 何でもできると思ったのは 何にもしてない時だった 肩を怒らせ睨みを利かして 何か怖いものでもあるのかよ”猿/SION

死んだ親父が何度も俺に繰り返した言葉は“自分を大事にしろよ”。
焼酎を呑みながら目はTVの方に向けたままつぶやく様に言ってた言葉を今口にしてみる。
あいつと二人のガキ、“おれの家族”の顔が脳裏に浮かんだ。

2007.11.3
Enmeiji
カテゴリー:word
11/08 16:47
02

Scene 191 [でこぼこテニス]

都立公園の駐車場。
土日はいつも大混雑で最近拡張したけど、平日は拡張部分はおろか以前からある駐車場もガラガラ。
その拡張した駐車場の車縦2台分で娘とテニスしてみた。
これが奇麗に舗装されて、ラインもきっちり引いてあって、おまけにだだっ広いから、ボールが遠くに行っても、そこが又車縦2台分でコートになる。
短いラケットでロープレッシャーボールの娘には十分どころかうってつけ。

“子供のハンスが学ばなかったことを大人のハンスはとても覚えられない”ドイツ諺

“8才までにいろんなスポーツをやった方がいい”というのはプロのスポーツコーチなら誰でも知っていること。
プロテニスコーチの僕も子供達にテニスだけをやらせるのでなく、いくつかのスポーツを体験させて来た。
テニスもブランコ、キャッチボールをする“でこぼこ”の公園でやった。
でもね、ここでちょっと厄介だったのは、中学生の時にテニスを始めて今プロテニスコーチという、テニスする環境に不自由せず思う存分にテニスして来た自分。
子供が集中してないとイライラしたり、“でこぼこ”のグラウンドでのテニスに違和感感じたり、挙句の果ては(休みの日位ゆっくりしたい)とやる気が出なかったり…。

子供達も最近はテニスらしくなって来たこともあって、流石に“でこぼこ”よりは平らな所がいいらしい。
僕は僕で皆がテニスしやすい時間にレッスンしているから、当然子供とのテニスは難しい。
長男が小学生になってからは、いつでも家族で一緒って訳にも行かなくなったのもそれに拍車をかけてる。
「じゃあ近くのスクールに通わせよう」と、自転車圏内のテニススクールをいくつか見て回ったけど、自分自身が部活、スクールで通常練習に加え、朝練、休日練習とやりたいだけテニスしていたから、週1でそれもたった1時間となると預ける気になれない。
まあその前にそのスクールは、酷いレッスン内容で預ける気にならなかったんだが。
正しく親バカとテニスコーチバカ。

そんな僕を又“でこぼこ”の公園に連れて行くのは子供達の笑顔、いや催促。
週休日の火曜日。
長男が「2時半に帰って来て友達と遊びに行くからね!」と登校。
娘と図書館に行ってから近くの都立公園へ。
16面あるテニスコートは何面か空きコートがあった。
「来週から火曜日はここでテニスしようか?!」
言葉が勝手に飛び出した(そうだよな、2時半からでも3時間はテニス出来るじゃん)。
娘は「うん!」と笑顔。
帰宅した長男も「OK!」とにっこり。

そして今日。
長男は「やっぱ今日は友達と遊びに行く!テニスは来週からね!」と登校。
子供には子供の社会があるからそれも仕方ないかと、娘と自転車のカゴにラケットを差して公園に行ったらあっさり超満…。
とっさに「コートは一杯だけど小さい子がテニス出来る場所があるってさ」と辺りを見回したら…そう、いつも気にもしない臨時駐車場が目に入ったって訳。

“でこぼこ”の公園で、やる気がないながらにも“優秀なプロコーチ”としていくつか試してみた結果、“でこぼこ”特有の条件を活かして、単なるボール遊びをテニスらしく、尚且つアグレッシブな感覚を身につけさせる方法はこれ!

[1]親はサーブで球出しするが、スマッシュの要領で思いっ切り地面に叩きつける
これは「テニスはサーブから」という当たり前のことを理解出来て、バウンドが高いことで子供が反応する時間が得られて、バウンドの理解にもつながるんだよね。
そして何と言っても大事なのは、バウンドが高いからイレギュラーしても追い付けるのと、叩きつける時の爆発音で子供が喜ぶってことだな。

[2]子供は全てフォアでボールを待たずにすぐ打つ
トップ選手の試合は「先にバックを打たされない様にフォアで攻めまくる」要素が多いけど、その感覚プラス握りかえと将来のフォアの両手、片手選択わずらしさからの解放。
「待たずにすぐ打つ」は高い打点で云々もあるけど、「~しないといけない」という先入観のない子供達はこれで、自然にボレーを混ぜたりアメーバみたいに柔軟にプレーする。
そして何と言ってもすぐ打とうとしてるから反応が速くなって、イレギュラーもへっちゃら。

たったこの2点だけですぐ上手くなるよ。
名付けて“でこぼこテニス”!
お試しあれ!

2007.10.30
Sakurazutsumi3
カテゴリー:Tennis
11/01 16:46
03

Scene 190 [奇跡のバランス]

<いつもお世話になっております。今月発売号の(明後日発売)トップ特集はいつもの技術物ではなくて、AIGジャパンオープンという皆さんが知りたい記事になってます。面白いので是非読んでみてください。今後も大会記事は前に持ってくるようにしたいと思います。>

先月だったか、「ダメじゃん、あの誌面の作り!“テニスプレーヤー”の為だけでなく“テニスファン”の為の記事も頼むよ!」「確かにアメリカのテニス誌は技術解説はないんですけど、英語がわからない僕がペラペラ捲ってるだけでも楽しいんですよねえ」「“これであなたもバックハンドの達人!”もいいけど、貴男vsフェデラーとかああいう場面こそ、きっちり記事にするべきだ」「すぐには難しいけど、記事の配置を変えるのは確かにいいんで考えてみます」と、「トップにプロツアー記事を持って来い!」とリクエストした流れでの、某テニス誌編集者からのメール。

いいじゃん!こうじゃなきゃな!
何度も言うけど、テニスはもっともっと語られていいスポーツだ。
スコアやフォームといった目に見えるものだけじゃなく、メンタル、コロシアムの雰囲気、そして試合前後の様子…。
トップ選手が、週一プレーヤー、ジュニア選手と同じ落とし穴に陥ったり、逆にトップ選手がフッと表情を変えてギアを上げる…。
そんな瞬間のドラマを見てみたい。

こう書いてて急に高3の夏を思い出した。
インターハイ前のレッスン。
女子のインカレ選手と練習試合をしている時だった。
急にボールのバウンド感覚とラケットを振り出すタイミングが合わなくなって、試合というよりはテニスにならなくなった。
それはすぐ治まってインターハイへ。
初日を勝ち残って、翌日は近くのインドアコートで練習。
翌々日の試合が始まったら、又ボールのバウンド感覚とラケットを振り出すタイミングが合わない。
引率の顧問は苦笑いで諦め、東京から応援に駆け付けてくれた後輩は困惑。
その時は「試合がクレーなのに前の日にカーペットで練習したからかなあ」と言い訳したり、(一日目が終った後隠れて呑みに出た罰?!)と考えたけど、今となってはあれが“イップス”だったんだ。
試合のコートに入る瞬間にふっとトランスする感覚が好きだった。
プレッシャーがあるのは当たり前で、「緊張しちゃって…」何て言い訳はしたことがない。
それでも心と身体の奥底に隠れていやがった臆病さが“イップス”を呼んだ。

何て、かっこ良く言い過ぎだな。
こんな俺でも今まで誰にも言ってなくて、おまけに忘れてたちっぽけなドラマがある。
東京の正反対、地球の裏側のテニスコートでもプレーしてるプロ選手達には、語り尽くせない数々のシーンがあるはずだ。
それが一つでも多く、俺等の眼に触れるといいな。

そして各テニス誌に関わる方々!せめてせめて、グランドスラムの時位は優勝トロフィーを掲げてるプレーヤーの表紙を捲ったら、誌上レッスンじゃなくて誌上観戦といかないかい?
その点某誌が今回、フェデラー欠場でもジャパンオープンを国内最大の大会としてトップに持って来たことに拍手!

2007.10.19
Sagamiono
カテゴリー:word
10/25 17:25
04

Scene 189 [グッドフラストレーション#2]

「でもマジで体育の日ってさ、10月10日ってイメージだよな」
「10と10、“とお”って開けっぴろげさ?」
「でも俺等の頃は運動会が春なんて考えられなかったけど、今はウチのガキの行ってる小学校も春だからねえ」
「まあもはや"体育"って学校の授業って意味しかないもんね。あっ、あと国体か」
「"体育"をスポーツに置き換えても、ガキの頃やってたスポーツを続けてる奴も殆どいないし、せいぜいゴルフ?」
「あれっ?!そう言えばゴルフスクール始めたんじゃなかったっけ?」
「そう、ドームに野球観に行く時は寄って」
「へえ~そうなんだ。じゃあ今はゴルフ教えてんの?」
「あのね、いくら俺がFuckin' Greatなプロテニスコーチだからって、ゴルフは教えられまへん!ちゃんと若くて優秀なコーチがいるよ」
「じゃあ何してる訳?」
「名ばかりの支配人。お爺さんは山に名ばかりに…。はいはい、とにかくウチのコーチは誠実でいいよ。10数人面接して残った3人だからね」
「誠実、不誠実の話で行くと、同じスクールでも某英会話スクールとんでもないね」
「あれさあ、周りにもすごい迷惑かけてるんだよ。新規オープンのスクールは、クレジットカードを取り扱いたくても、クレジット会社が“習い事”ってことだけで審査もしてくれないんだぜ。勿論ウチもそう」
「あのね、このタイミングで恥ずかしいんだけどあそこウチのガキが通ってて、問題になる前から妻に“無駄だから辞めちまえ”って言ってたんだけどなかなか辞めなくて、今回のでやっと辞めた」
「それはさあ、“自分の呑み代は出しても子供の教育費は出さないくせに”っていう無言の抗議じゃないの?」
「まあね。でもね今回辞める時も酷かったよ。妻がフロントで“辞めたい”って言ったら“明日迄に届けを出して”と来たんだけど、えらく忙しそうだったから“電話でもいいの?”と気を利かせたら“OK”で帰って来て翌日電話したら、“電話は無理”、“電話でいいって言われた”って言っても、“対応したのはアルバイト。以前は辞める時は前々月の3日迄に手続きだったが今はそれより遅くした。とにかく辞めれない”だって」
「で、どうなったの?」
「“上に相談する”って言ってそのまま」
「あそこ末端の奴等への給料の支払が遅れちゃってんでしょ?」
「そうそう、どこでも下っ端はつらいねえ」
「君の場合、単純に仕事してないから金もらえてないだけだと思うけど!?」
「そして名言“お金と仕事は淋しがり屋だからある所にしか行かない”かあ」
「だから逆にウチへのツケはたまる訳ね。やっとわかったよ!」
「あいたたた!今夜の分は払うよ」
「じゃ俺はお先に」
「おっ珍しい!始発までいればいいのに。これで連載2回分位のネタたまったか?!」
「至らぬ世話だ!」

2007.10.9
Hanazono3
カテゴリー:word
10/18 11:15
05

Scene 188 [グッドフラストレーション]

「最初ビールちょうだい。おっ、久し振りです。ジャパンオープン観に行きました?」
「友達と行こうって言ってたんだけど、結局行かなかったんですよ」
「なんだ、俺土曜に行ったんだけど結構いい席二枚余らせちゃったんですよねえ」
「え~っ、言ってくれれば…」
「いやっ、でもね余ったのは当日で、しかも原因は嫁姑の争い」
「出たね、ここのウチは良く戦うからね。はいよ、お疲れい!」
「横から余計なチャチャ入れない。じゃお疲れです」
「それで?」
「うん、上のガキが前の日熱出して学校休んだんだけど、当日の朝は下がったし婆ちゃんに面倒見てもらうと何かと煩いから、有明まで車で行きゃあ問題ないだらうと…」
「そしたらそれに文句言って来た?」
「そう、しかも俺とガキ二人はもう車に乗ってる時に妻に『おかしいんじゃないの!』と来て、『シカトして行こうぜ』って言ったんだけど、妻は『当てつけで二人で残る!これで行ったら帰って来た時の態度最悪なの目に見えてるし!たった一言でどれだけ皆が傷つくかわからせる!』って感じで」
「う~ん、同居はやっぱ難しいねえ」
「『大丈夫大丈夫行こう』って言ったら、『いいの!12年間変わらないんだから!しょせん息子には甘くて、息子に言えない分嫁に当たるのよ!』と矛先が徐々にこっちに…」
「当然それを挽回するギャグも飛ばせなかったと…」
「そっ。娘は『早く行かないと試合終っちゃう…』って泣き出すし、でも当の本人の息子は全然気にしてないし。結局娘と二人で電車で行った」
「有明とかお台場って電車だとかったるいですよねえ」
「うん、だから着いたらいろんな意味の解放感でビール一気に三杯呑んだ」
「それ正解」
「で、肝心の試合は?」
「わざわざ聞く程の試合な訳?」
「うん、今年はフェデラーっていう世界No.1選手が来るはずだったのに、直前に欠場になっちゃったんですよ」
「あれね、フェデラーは今奥さんが全てマネージメントしてて、彼女がストップかけたみたいよ。確かに本人は疲れてたんだけど、やっぱプロだから出ようとしてたらしいね。俺酒チェンジ」
「で、試合は?!」
「マニアックな意味で面白かったかなあ。俺の席からはヴィーナスが1stセットからコートチェンジの度に、右足の付け根を親指で押さえてベンチに戻って来るのが見えてて、(いつ影響が出るのかなあ)とかね」
「娘さんは退屈だったんじゃないの?芝生広場のイベントとかで遊ばせたの?」
「娘は最近『テニスやりたい!』って言い出してて、一昨日もラケット持って行こうとする位で、着いたらイベントで遊ばせようとしてたんだけど、ヴィーナスの試合が始まるところだったから、イベントやってるのを横目にコロシアム入ってそのままになっちゃったのね。そしたら帰りに『テニスやりたかった』って言い出してさ。まあ夕方だったから本人もそれ以上言わないで帰ったんだけど、知り合い二人がそのイベント仕切ってたって昨日知ってさあ。全く皆くだらない連絡はして来るくせに肝心な時は連絡して来やしねえ。あっ二人のうち一人は皆良く知ってる奴ね。そうそうあいつ。で、あともう一人はこにには一回しか来たことないけど、俺が明け方会社に仮眠しに帰った後もマスターと他の店で8時位迄呑み続けて、マスターが心配だからって駅まで送った奴」
「珍しく今日はテニスの話を延々とするねえ。何かあるんじゃないの?」
「いやっ別に…」
「そうかなあ、大方コラムだかエッセイだかのネタがなくて、ここで話したことをそのまま使おうとしてるんじゃないの?」
「………。そう言えば今日体育の日だよねえ?」
「ハッピーマンデーにわざわざ変えるから雨降るんだよ。10日は降らないってデータがあるんだよね…ってだまされないよ!」
「チェッ」

2007.10.8
Hanazono3
カテゴリー:Tennis
10/11 20:44
06

Scene 187 [ドタキャン]

八王子駅から八王子市民会館への一本道。
わくわくしながら歩いて行くと、“同じ人種”とおぼしき奴等が冴えない表情でこっちに歩いて来る。
(???)となりつつも会館まで歩いて行くと、友人が待ってて「甲斐がぶっ倒れて中止だって」。
後で、[フェアリー]のPVの撃たれるシーンを収録中にガードがずれ胸の上で直接火薬が爆発した事で、心臓に水が入ってライヴ当日の朝に体が動かなくなったと聞いたけど、八王子では、(「這ってでもステージに出る」と言ってたバンドが何故…)と、信じられない気持のまま八王子の居酒屋で呑んだくれた。
でもね、振替公演は滅茶苦茶熱かった。
今でも覚えている、1985年のこと。

次は横浜。
奴と車でロッド・スチュワートを観に行った。
会場の隣のパーキングに入れようとしたけど、「まだ時間あるし…」とちょっとぶらついた後、新横浜の方から会場の方に車を走らせていたら、何か後ろがうるさい。
バックミラーにはパトカー。
で、すったもんだの挙句切符切られた…。
でもガキの頃から好きだったのに、タイミングが合わなくて観れなかったロッドを観れるんだからまあいい…勿論本当は良くない…ちきしょーっ!ロッド盛り上げてくれよ!
車から降りて横浜アリーナに行ったら、ガランとしてて誰もいない。
そして公演中止の貼り紙。
どうやら、数日前から中止広告を新聞でうってたらしい。
確か振替公演はなかったけど、数年後にやっと観れた時は、二階が暗幕で覆われた武道館のオープニングで、「Get Back」をかまして来てカッコ良かったな。
最後の曲でバンドが後奏をしてる中、イヤフォンを外してジャケットのポケットに入れながら、振り向きもせずにさっさとステージを降りて行ったけど。

そして今夜、千葉の田舎町の美味い蕎麦屋。
今日の仕込みと明日からの大会への乾杯をした直後のメール。
<フェデラー欠場ですよ…>
「まじですか?!」「今年はガキにフェデラー観せてやろうと思ってたのに」「せっかくのロイヤルボックスがあ!」「連戦の疲れが原因みたいよ」「俺だって疲れてますよ~」「みんな疲れてるよねえ。と言う訳で俺東京帰っていい?」「代りは誰か来るんすか?」「フェレール、ガスケ、ヴィーナスだって」「ふ~ん…えっヴィーナス?!」「フェデラー1人分でその3人呼べるってこと?!」「すいませ~ん!天草のボトルと割り用に緑茶下さ~い!」

トラブルとハプニングの後は、それ故に燃え上がらないとね。
What’s Up!Japan Open 2007!

2007.9.28
Higashishinjuku
カテゴリー:KAI
10/04 21:18
07

Scene 186 [Night Tripper]

家人が遅くなるとのことで娘の迎え。
調子に乗って連日タクシーで帰ってたことと、子供達の為に何とか作った自分の料理の出来の悪さに呑む気にもなれず、家人の帰宅も待たずに子供達と寝た。
翌日は長男を野球に送り出した後、「焼き鳥食べる?」と娘を誘って吉祥寺でデート。
井の頭公園でブルーム・ダスター・カンのブルースを聴きながらビールと考えていたら、娘のリクエストでまずはボート。
ボートに乗って、野外音楽堂の方に漕いで行ったらご機嫌なブルースが聴こえて来て、力強いステップで唄うブルーム・ダスター・カンの姿が見えた。
久々に池の真ん中から見る井の頭公園は、何か懐かしくて(今日は時間は気にしないで「帰る」って言うまで遊ばせてやろう)なんて気になる。

ボートを降りてそのまま真っ直ぐ動物園に入る。
昔はビーバーがいて、小学校の頃は毎週の様に観に来てたんだよなあ。
象の“花子”を観て、猿山の奥のチープな乗り物、出口側の遊び場と言われるがままに付き合って、「お父さんブルースマンの所行きたいんでしょ?」の声で又池の畔へ。
気がつけば夜の帳が下り始めてて若干暗くなっている。
(公園条例とかでこの時間はもう音出せなかったりして…)
案の定、ブルーム・ダスター・カンの姿はない。
娘はちょっと離れた大道芸が好きなもんだから、そっちに走って行く。

(まあいいや、ちょっと観たら[いせや]寄って帰ろう)
離れた所から、集中して観てる姿を見てたら又(「帰る」って言うまで観せてやろう)って気になって、暫くボーッとしてたら[いせや]の店の前に行列が出来始めてる。
(まあカウンターに二人なら何とかなるだろ)と再びボーッとする。
結局帰る時には、井の頭公園への階段の半ば迄の行列。
勿論並ぶ気にはならず、どこかで呑む気にもならず帰宅、そして21時に寝床へ。

二夜連続で素面で寝たのが悪いのか23時に目が覚めて、とても又寝れない。
(今から終電で新宿に行くか…あっ、皆で揃えたユニフォームが受け取れてないんだ。明日のイベントで着ないと!)
不在票を鞄から出して電話。
渋谷支店なんだけど倉庫は品川区勝島。
「今から取りに行くから用意しておいて」と、車に乗り込んで山手通りを下る。
先日横浜でスクールをオープンさせた奴とこの道を走った時に、奴が「ここ絶対美味いと思うんだよね」と言ったワンタン屋はそう美味そうには見えなかった。
(やっぱ俺のレストランのチョイスにはかなわないってことだな)

空いてる道がR15を越えて倉庫街に入ると、空いてるって言うよりは“刑事ドラマで事件が起きる場所”って感じになる(当たり前だ、本当にそう言う場所でロケしてんだから)。
所狭しとトラックが停まってる倉庫で、でかい段ボール3箱を受け取った時は25時半。
皆が喜ぶ姿を思い浮かべて、ちょっといい事した気分でアクセルを踏み込む。

9/24、エストーレのセンターコートでは11スクールの代表選手が、テニスの日「全国一斉ボレーボレー大会」に正しく128名一斉にトライした。
代表選手らしく狭いスペースをラケットを短く持って柔らかいタッチで楽しんでいた。
あの時に「全国一斉ボレーボレー大会」のやり方を説明したスクールのコーチが着ていたadidasのいかした黄色のジャケットとチャコールのパンツ。
あれ、俺が取って来たんだぜ!…って全然いばれないし、オチもないじゃん。
ふん!俺が言いたいのは、「ブルースと寝酒は大事」ってこと!

2007.9.23
Kanda
カテゴリー:Tennis
09/27 12:01
08

Scene 185 [audience]

テニスはもっともっと語られていいスポーツだ。
テニスは当たり前だけどノンフィクションで、ドキュメンタリー的要素に満ち溢れている。

フェデラーが2006年の全豪で見せた涙。
同じく2006年全豪の女子決勝のエナンのDEF。
ジャパンオープンの鈴木貴男vsフェデラーの6-4,5-7, (3)6-7 。

ジャーナリスティックな視点でその試合の前後も深く追求したルポが読んでみたい。

マーケットのでかさの違いだが、音楽、野球にはその手の本が多い。
実際家の本棚には沢山並んでる。
今も読み返す本も多い。
勿論テニスの本もあるけど10冊あるかどうか。

俺はガキの頃、テニスも音楽もグッド・オーデイエンスだった。
チケットを眺めながら、(早く観たいなあ)とワクワクして当日を待ったものだ。
そりゃあいつまでも客でいるタイプじゃないから、観るよりは演る方が好きだったが。

そこで話は身近なところに戻る。
【テニスの日】が10周年ということで、俺の周りは喧しい。
日本最南端の波照間島でボレーボレーして来る奴等までいる。
「テニス」に対する共通のシンパシーで、10万人がボレーボレー。
いいね、カーニバルみたいで。

これに元テニスフリーク=元テニス部員?が、学生の時以来にラケットを持つ様な企画があったらいいねえ。
「一年に一回、【テニスの日】だけはテニスをしよう!」
いやっ、ラケットは持たなくてもいいんだ。
Live観戦、TV観戦、そして読書。
いろんなタイミングでテニスに触れられるといいね。

そういう意味で言うと今のテニス誌は、各誌共に“読み物”としての魅力に乏しくないか?
技術解説もいいけど、ウィンブルドンの記事位は巻頭に持って来たらどうかね?と憤っていたら、某テニス誌の奴がアポなしで訪ねて来た。
「ダメじゃん、あの誌面の作り!“テニスプレーヤー”の為だけでなく“テニスファン”の為の記事も頼むよ!」「確かにアメリカのテニス誌は技術解説はないんですけど、英語がわからない僕がペラペラ捲ってるだけでも楽しいんですよねえ」

するとやっぱり、鈴木貴男vsフェデラーの話になった。
あの時2ndで、(貴男が勝つかも!?)というトキメキよりも(貴男が勝つかも…フェデラーがここで負けちゃう?)という戸惑いの方が、明らかにコロシアム内に多かった(念の為言っておくと、俺は準決勝のロイヤルボックスも持ってたけど、横須賀で独りでテニススクールを切り盛りしてるテニスコーチと、大声で鈴木選手を応援してたよ)。
「これであなたもバックハンドの達人!」もいいけど、ああいう場面こそ、きっちり記事にするべきだ。

奴は「すぐには難しいけど、記事の配置を変えるのは確かにいいんで考えてみます」と帰って行った。
まあ期待せずに待つとしよう。
その代りと言っちゃなんだが、奴から聞いたいい情報を。

「11月の全日本は、男子は国内のそうそうたる面子がエントリーするみたいですよ」

ほらっ、そこのあんた!学生の頃部活でヒーヒー言ってたあんた!代返を頼んで試合に出てたあんた!俺等がやって来たテニスの今を一回呑みに行くのを我慢して、ちょいと覗きに行かないかい?

2007.9.20
Iidabashi3
カテゴリー:Tennis
09/20 14:28
09

Scene 184 [心の根っこ]

昼過ぎにメールが入った。
<今晩来るでしょ?楽しみにしてます。>?????
あっ、そう言えばジュニアの時のスクールの同窓会が何とかってメール来てたな。
<昨日呑み過ぎて忘れてたあ!危ない危ない。とりあえず昼寝>
と、夕方気乗りしなかったら「起きれなかった!」と言える様に返信したら…
<ドタキャン、ダメよ。絶対来てね!楽しみにしてます(^_^)/>

原宿を降りてすぐの、表参道沿いのちょっと高いチャイニーズの小部屋。
知った顔は少なくて、(何だよ、騙されたなあ)と呑み出したら、テニス、そして歳は違えど同じスクールで練習していたシンパシーで結局は盛り上がり出す。
小学生だか中学生だかだった記憶しかない女の子が、実はライバルとも言える同業他社の娘さんだってことがわかったり、いろんな繋がりが話題と笑いを呼ぶ。

二次会は表参道を246の方へかなり行ったバー。
「明日は早朝から大学のコーチに行かないと」と言いいながら、若干絡み酒になりつつあった先輩を何とかなだめてタクシーに押し込み店に戻ると、やっぱそれなりの4人だけ残ってる。
「食われちゃったかと心配してましたよ~」「それなら助けに来いよ!」
と又与太話がスタート。

「僕知らないうちにヴィトンのVIPになってたんですよ」「何それ?」「いや、結婚してた頃はすごい儲かってたんですけど、別れたかみさんが浪費家でアラブの石油王に次いで買い込んでたみたいで」「全部でいくら位行ってたの?」「2」「ジーザス…」「行くと店の前で店員が待ってるし、当然キムタクとかと同じVIPルームだし。同じって言っても同時に二組は絶対入れないんですけど」「そうなんだよね、新作とかってまずそうやってVIPに出すから、店頭に並ばない物が結構あるんだよね」「それだけ買ったんなら別れたって言っても家にまだ沢山あるでしょ?!それ頂戴!」「全部持って行かれちゃいましたよ」「でも何かあるでしょ?VIPだけのものとか」「あっ、そう言えばあった」「何?」「ヘルメット」「ヴィトンのヘルメット?!いくら?」「13万」「それ買った時点で別れるべきだったな」

時計を見れば26時過ぎ。
すると“奴”が「ウチの若いのが迎えに来ますから、明治通り迄歩きましょう!」
そしてどんな車が来るかと思えば「軽」、それも本当オンボロの「軽」。
座席だか荷台だかわからない後部座席から運転手の兄ちゃんに声をかける。
「悪いねえ。大丈夫?」「いや、もう貧乏暇なしで24時間体制で服作ってますからね、丁度いい気分転換ですよ」
“奴”が後ろを向きながら話しかけて来る。
「もうすぐ着きますか?あれっ、この辺に24時間の西友ありません?急な注文とかで夜中に材料仕入れに何回か来てるんですよね」「隣の駅前にあるよ。ところでお前テニスしてるの?」「殆どしてないけど、誘われたら断らない様にしてますよ。今度はテニスしましょうね」
何だかんだテニスの話に戻って車を降りた。

翌日、全米オープン決勝の朝。
某大手新聞のスポーツ面は4ページ。
でもその中には全米オープンはおろか、テニスの文字はなし。
いつだったか、テニスの記事のレベルが下がったって感じたけど、ここまでテニスに無関心な奴がデスクなのか?!
あんたら的にテニスは金にならないかもしれんが、もうテニスから離れてても、機会がなくても、(テニスやりたい)って奴や、テニスで持ってる仲間とか、心の根っこにテニスが宿ってる奴は沢山いるんだぜ。
まあいい、かろうじて決勝の結果は写真付きで載せてたから勘弁してやる…って、そんなの当たり前だろ!!

2007.9.11
Sakai2
カテゴリー:word
09/13 14:30
10

Scene 183 [神田川ブルース]

新しいスクール勤務になるとまずはその周辺を歩き回る。
隣駅、更にその隣駅まで行く事はざら。
街を知るにはインターネットの検索なんかいくらしたってダメ。
どうでもいい店のクーポンを手に入れるのがいいとこだ。
今まで異動する度に、“いい店”を見つけて毎晩呑みに行った。
人気のない通りで、早い時間から仕込みをしてる店は間違いなく美味い、そして居心地がいい。

今日は遅番だけど早番と同じ時間に家を出た。
目的は勿論新規オープンのスクール近辺の探索。
いつもは地下鉄に乗り換える高田馬場から水道橋までをのんびりと歩くつもり。
まずは早稲田通りを明治通りの方へ向う。
流石に馬場の商店街はシャッター街とはなっていないけど、明治通りまでに同じ牛丼チェーンが数軒あって驚く。

(変わってるのかな?)
明治通りの交差点を越えると、部活の練習が終わるのを待っていた彼女を送って、この通りを毎日歩いていた事を思い出す。
この街にその家があるのは、いやあったのは?、わかりきっていたことで、どこかで仕事にかこつけていたのか。
(早稲田通り沿いにある彼女の家まで真っ直ぐなのに、金がなかったから路地裏に入ってひたすら歩いて話をしてたんだよなあ…そう言えば渋谷から新宿まで歩いたり、池袋から馬場まで歩くのもしょっちゅうだったし、井の頭公園なんて何周したんだろ?)
何だよ、スクールの周辺を歩き回って情報収集するのはあの頃の名残じゃん。
ちっとも仕事熱心じゃねえや。

(確かこの辺なんだよな…みなビルになっちゃってわからないや…)
するとビルのテナント表示板に見慣れたちょっと変った苗字。
(そう言えば、お母さんお花の先生だったもんな)
と立ち去ろうとしたら、ビルの竣工碑にお父さんの名前。
碑には昭和62年とある。
(うわあお父さんビル建てたんだ!良かったなあ。真面目に勤め上げたんだな)

春の大会でシードだった俺は、試合のない初回戦に仲間の応援に行って、帰りにしこたま呑んだ後、何か予感がして彼女に会いに行った。
馬場のホームで彼女はずっと泣いてた。
あの時はインターハイ代表になったけど、もし負けてたら…何て今だからセンチに考えるけど、代表になれないなんて考えもつかなかったし、だいたいすぐ次の恋が始まったし…。
いやっ、でも本当に真剣だったよ。

西早稲田から新目白通りに入って鶴巻町、江戸川橋、東五軒町と歩いたらもう飯田橋。
ずっと新宿区内とは言えこんなもんか。
(そう言えば彼女の家から歩いて行って早稲田の学祭で上田正樹観たなあ…捕まった後で、「とったらあかん」を「吸ったらあかん」って唄って笑わしてくれたっけ…その後かな、ARBを観に成蹊に連れて行かれたのは…うん?結局馬場に住んでる子と別れて馬場に通ってる子と付き合ったって事か?)
あっ、いかんいかん、又センチ入ってる。

さて水道橋着。
ああ〜そうだあ、この川って神田川だった!
神田川って井の頭公園の池が源だよな。
吉祥寺〜高田馬場〜水道橋!

OH!YEAH!神田川ブルース!
年老いた淋しがりやの少年が3コードでがなる最高のブルースだぜ。

2007.9.3
Nishikanda
カテゴリー:word
09/06 21:38
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