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another side of tennis

[Another Side of Tennis] 坂東海

新宿ゴールデン街バーの片隅のテニスと音楽の与太話です。
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01

Scene 280 [PLAY&STAY]

待ち合わせ場所は赤羽のホルモン焼き屋。
先に入って一杯やっていたら、遠くから男達のだみ声が聞こえて来た。
(来た来た)と店の兄ちゃんに「生4つちょうだい」とオーダー。
「お待たせしました!お〜お〜、本当だ本当、錦織と伊達来てるよ」
入って来るなり目敏く奴等は柱に貼ってある写真から二人を見つけて喜んでる。

「明日トレセンでカンファレンスなんですけど、トレセンの帰りに圭とかがが寄るホルモン焼き屋がエラく美味いらしくて、皆で行くんで一緒にどうですか?」
昨夜のプロテニスコーチからの誘い。
ホルモンは好きでも嫌いでもないって感じだが、「お前呑むとすぐ寝るからなあ。何時だよ?」とOK。

「盛田さんの”指導者に必要なマネジメント”の話良かったなあ。勝負は自分の「ベスト」でなく相手との「ベター」はその通りだと思ったよ。確かにベストを尽くしても勝てないし、相手よりベターな戦い方、有利に進める能力があるから勝てるんだもんね」
「森上の“テニスこそ日本人が世界で勝てるスポーツ”も納得させられたよ。確かに100m走だったらスタートの時点でもう負けてその後挽回出来ないけど、テニスはいろんな要素があるからな」
「タケシも相変わらず上手かったねえ」
「おまけに何才になっても爽やかで誰かさんとは大違いですね」
「どういう事だよ!大体何で俺が比較の対象なんだよ。お前はどうだってんだ!」
「これ美味いっすよ。豚トロ」

ひとしきり呑み喰いしてから二軒目に流れ、更にゴールデン街へ傾れ込んでこの日はお開き。
終電の中でiPhoneをめくっていると、呑んでる最中に読まされたノートの中身を思い出した。

●PLAY&STAY
・ テニスというボールゲームの楽しさ、素晴らしさを感じるにはゲームが最適
・ ・初めてプレーしたその日から、サーブからゲームしてみよう
・ ・レベル、体格、脚力、腕力に応じた環境をセッティングしよう
・ ・「打点の高さ」「カバーリング範囲」「ラリーの続く回数」の見極め
・ ・Ball×Court×Racket=PLAY&STAY
・ ・トミー・ハースは4?11歳迄はショートテニスプログラム。11歳の時点でテニスのスタイルはほぼ現在の形であった。
・プレーヤーは技術指導よりも、楽しく継続的な運動、飽きさせないいろんな練習、上達しているという感覚、成功への予感に刺激される」

当たり前と言えば当たり前の事が汚い字で殴り書きしてあった。
大人になると子供の時の目線を忘れ、上手くなれば始めた時の苦労を忘れ、コーチになればプレーヤーの時のもどかしさを忘れるということか。

“当ホテルには1969年以降、その様なスピリッツはおいてありません”
イーグルスの“ホテル・カリフォルニア”の歌詞の中の、酒と魂をひっかけた有名な一節。
このPLAY&STAYは、テニス界が形式だけの導入ではなく、
魂を込めてのテニスフリークを増やそうという試みになるんだろう。

「1年前のカンファレンスでも紹介されて今まで何も進展なくて、今年はITFの……」
「だから!酒を魂に変えるのはお前等の専売特許だろ?!ごちゃごちゃ言わないでさっさとやれ!」

2010.3.14
Ikudon

カテゴリー:Tennis
03/25 23:30
02

Scene 279 [ショートカット]

Macなら[Command]Key、Winなら[Control]Key。
コンピュータで作業している時、ショートカットキーは欠かせない。
車で走ってても近道、抜け道を知ってるか知らないかで、男なら沽券に関わったりもする。
ただこれらはあくまで作業の効率化UPや移動時間の短縮が目的で、それによって質がどうのって話じゃあない。

最近子供にショートカットばかりさせたがる親が増えてる。
小さい子が身支度するのに時間がかかったりすると見兼ねて手を貸したり、あるいはイライラして叱って、子供の成長を邪魔する例は昔から多々語られて来たが、それがエスカレートした感じだろうか。
「俺は会社で厳しい競争を勝ち抜いて来たんだ!」と先生を社会的に甘い人間だと見下す男親もいるらしい。
そういう親の子が学校で振りかざす理屈はとても子供の言葉とは思えず、親が家庭内で学校や友人を馬鹿にした言葉の受け売り。
子は親の鏡とは良く言ったもんだ。
進学塾では相変わらず「皆がライバル」だの「周りを蹴落とさないと受からない」とやってると聞く。
競争心、緊張感を高めたいのはわかるが、自分に力をつければいい事で、他人を敵視したり、自分だけ良ければいいみたいな気持ちを煽る事はないんじゃないかね。

「牛丼がいくら安くなってもそれで金持ちが喰う様になる訳じゃなくてさ、今まで通りの客層が安く食べられる様になっただけで、結局は働いてる奴等に廻る金が減るだけなんだよな」
そうなんだよな。
冷静に見れば好況だろうが不況だろうが、金持ちは金持ちの世界の中で暮らしてる。
街の底にいる俺の周りの面子もそう変らない。
ついでに言えば俺の今日の昼飯は、すき家の高菜明太マヨ牛丼……。
「いくら他人を蹴落として行っても元々の育ちが違うのにさ、少しばかり偉くなった親が出し抜くこと、身勝手な自己主張の方法とか、汚いテクニックばかり教えてどうすんだよ!本当に偉かったり金持ってる奴は受験や就職じゃ苦労しないっつうの。大抵そういう奴って金持ちとか力のある奴に弱いしね。そんな親の子供がデカクなって親を大切に想う訳はないんだから、まあ自業自得だけどな」
はいはい、お前は本当に良く観察してるねえ、流石美容師だ。
おまけに中1の時と変らず良く喋る!

振り返ってテニス界。
やっぱり頭に浮かぶのは、セルフジャッジで相手の際どいボールをインとジャッジしたジュニア選手に、「何でアウトって言わなかったんだ!」と怒る親とコーチの話。
「相手のミスを期待するのでなく、相手のいいプレーを願い、更にそれよりいいプレーをしようと自分をコントロールした」というウィナーズ・スピーチを種目を問わず何人ものトップ選手がしているのを見てないのか。
そこまで行かないにしても相手のミスを願った自分を恥じたり、そういうもんだろ、人生って。

経過を大事にしない、成長の仕方を大事にしない。
そんな奴とはテニスだろうがビジネスだろうが井戸端会議だろうが関わりたくない。
でもね、子供にショートカットさせようと力んでる奴も、近道が後から思えば遠回りだったり、抜け駆けしようとして痛い目にあったり、本当はわかっているはずだ。
ただね、ちょっと熱くなり過ぎて前が見えなくなっているんだろ。
「いい試合だったな!」「いい仕事したな!」と心の底から笑って握手したい。
出来ればそれでもうちょっと美味いもんが喰える様になれば最高だ。

2010.3.10
Kamikiyoto

カテゴリー:word
03/10 23:45
03

Scene 278 [らせん階段]

先輩後輩を初めて意識した少年野球チーム。
小学校卒業間近に開かれた卒団式での、いつも審判を買って出てくれたPTA会長の祝辞をたまに思い出す。
「皆は今六年生で最上級生だけど、四月になって中学生になれば最下級生だ。中学三年生で又最上級生になるけど、高校に入れば又最下級生。その後も大学、社会人とその繰り返しが続く」
続く言葉が、「そうやって成長して行く」だったのか、「だから謙虚でなければいけない」だったのかは今は思い出せない。
それがその後中学校に上がってから、生意気盛りも相まって年上ってことだけで偉そうにしている先輩を皆の前で吊るし上げたり……。
まあ今でも、祝辞の内容の大体は思い出す位だから、それなりに子供心に響いていたんだろう。

社会人になって“最上級生から最下級生への繰り返し”がある人生はとんでもなく大変だが、異動が一応それにあたるのか。
そんな話を新宿区役所の向かいのもつ焼屋の常連にしてみた。

「俺はあれっすねっ、異動したらまず1カ月は休まず毎日現場に行きますね」
「へえ〜、真面目だねえ」
「いやいや、休みの日に出た時は早々に上がって夕方前に呑みに行く時もありますけど。異動直後はハシゴかけてネット補修とか、シフトの調整しなけりゃならないことが多いんで。いつだっかもう10年以上前に、1週間で100人のヘルプの手配したことあったなあ」
「お兄さん、何してんの?」
「テニスのコーチです」
「あっそうなの?!ネットの補修だのいろいろ言うから漁師かと思って……」
「漁師は初めて言われた気が……」
「いや、お兄さん黒いしさ。子供の頃、親父が肉屋やってた時に職人さんの実家が九十九里の漁師でさ、夏休みに泊まりに行くと、漁から帰って来て網を直すの見てたからかな」

人と道具。
選手と環境。
整えて当たり前だ。
無意識に出来る事の量とその質が大事なんだろうな。
そんなの誰でもわかってる。
そして何でも出来そうな気がするのは、得てしてそれをするべき時じゃなくて、おまけに殆どが酒の勢いだったり……。

バンクーバー五輪。
相変わらずマスコミと世論は、無責任な先入観と嫌悪感で選手を“上げ下げ”して弄んでる。
メダルか否かだけじゃないだろ?
てめえはずっと澱の中に沈み込んだままじゃないのか?

でもね、“最下級生から最上級生への繰り返し”もあるはずだ。
さっ、行こうか。

2010.2.25
Rairai
カテゴリー:KAI
02/26 00:03
04

Scene 277 [41]

東京湾の埋め立て地の突端のゴルフ場で、右に富士山、左にディズニーランドを見ながらラウンドした帰り。
東京フォーラムの横のガード下で打上げ。

「先生、こいつの結婚式の時のスピーチ凄かったですよねえ。いきなり“N君は勉強は出来ない。テニスは下手。全く褒めるところがありません”って来て、学校の先生らしい笑いの取り方だと思いながら、皆その後の盛り返しを期待してたら、そのまま一回も褒めないでスピーチ終了!俺等が“褒めなくて良かったんですか?”って聞いたら、“だって褒めるところがないんだから仕方ないだろ”だもんね」
「そっ、あの時帝国ホテルで金かけたのにさ、結局離婚だぜ」

四十面下げたex-高校生10数名が、30年以上前と変らず老けない顧問先生を囲んで、昔話と最近の馬鹿話で盛り上がってる。

「“昔テニスやってた”って話になるとさ、インハイに出たのと出ないのじゃ全然違うんだよね。俺が“関東高校出た”って言っても“ふ〜ん、そうなの”みたいなね」
「そうそうインカレじゃなくてインハイなんだよな。大学入るともう個人の価値観で興味ある部分しか関わらないからね。野球だってやっぱ甲子園だもんね」
「お前32でしょ?俺で64だったのにさ」
「そうだけど東京都代表って言ったって5位だし、インハイもベスト32で、上には友達が何人いるから、まあこんなもんかなと思ってたんだけど、ちょっとこれから威張っちゃおうかなあ」
「そう言えばどっかで、戦績:都大会単ベスト64って書いてた奴がいたな。戦績って言えば普通、シングルで32、ダブルで16以上であとは“〜大会出場”だよな」

それから約2週間。
又同じ様な面子でラウンド後、東松山の焼きトン屋「大島屋」。
2週間前はプレ大会で、今日が顧問の名前がついた本大会らしい。
年季の入ったカウンターで、刷毛で味噌ダレをしこたま塗って一味をぶっかけたカシラを喰いながら、今日も皆で管巻いてる。

「ゴルフってさ、数字が出ちゃうから異常に拘る人いるよね」
「本当クラチャンの世界なんてシビアですよ。自分がカップインしたら他の人がまだでもさっさと次のホールに向って行っちゃいますからね」
「ま〜じ〜。そうなんだ。俺なんか皆と廻るから楽しいのに」
「まあそこまでやらないとクラチャンにはなれないって事でしょうねえ。俺仕事でテニス誌、ゴルフ誌の両方やってるじゃないですか、それぞれ特性がありますよね」
「ふ〜ん、俺は“テニスがあんなに上手いくせに何でこんなにゴルフが下手なんだ”とか、“テニスが強い奴が100切れないのはおかしい”って煩く言われる」
「それは“ゴルフで100切れるくせに何であんなにテニスは勝てなかったんだよ”とか、“ゴルフで100切れる奴がテニスで戦績を残してないのはおかしい”とでも言っとけばいいんじゃないですか?」
「お前いい事言うねえ……って言いながら、お前今日82じゃなかった?おまけにジュニアの時埼玉No.1だっけ?あ〜あ」

いいんだ、いいんだ、何でも。
それぞれ生きて来た苦みや重みをお互い感じたり、今又顔合わせる様になって楽しんでる事をちょっと幸せに感じたりしてるだけでいいじゃん。

“なにかのせいにする歳でもないし 思い出に浸る歳でもない ただやることをやる歳だ ちったあ鍛えられてるはずの歳だ” 41/SION

2010.2.8
Higashimatsuyama
カテゴリー:SION
02/10 22:00
05

Scene 276 [The Grand Slam of Asia/Pacific]

[Another Side of Tennis]
坂東海

Scene 276
[The Grand Slam of Asia/Pacific]

結構真面目に全豪オープンの中継を観てる。
と言っても時差がないから逆に、昼間リアルタイムでは観れないで録画だが。

今更だが全豪の中継はいい。
特にロッド・レーバー・アリーナのカメラアングルがいい。
雨対策というよりはエクストリーム・ヒート・ポリシー対策といった感の強い開閉式の屋根だが、屋根を作る際に最初から「選手のプレーを分析する狙いで、天井にいくつもカメラを仕掛けた」という話を聞いた事がある。
そのカメラの映像が使われているかどうかはわからないが、そんな“テニスを撮る事を追求したスタジアム”だけあって、TVの画面から臨場感を感じる。
今日も帰ったら録画VTR観戦だ。

ところで全豪の正式な呼び名は、Australian Open?The Grand Slam of Asia/Pacific。
The Grand Slam of Asia/Pacificを直訳すると、アジア、太平洋地域のグランドスラム。
いい響きだ。
アジアで開催されるグランドスラム大会という視点で見るのも大事かもしれない。
カンタス航空のHPには、全豪観戦特集のページがあって、日本からの現地観戦を呼びかけている。
そこにある「全豪オープンが観戦しやすい9つの理由」は以下の通り。

001.時差は2時間
002.屋根付きスタジアム
003.治安も安心
004.会場まで徒歩15分
005.真冬の日本から夏へ
006.フランクな大会雰囲気
007.日本人選手の出場が多い
008.チケットがGetしやすい
009.観光の見所もたっぷり

007が気になってクリックしたら、「全豪オープンはジュニアも含み、日本人選手の出場が最も多いグランドスラム。さらに観客と選手との距離が近いのも大きな特徴で、憧れの選手のサインがもらえるかも!?」との事だが、やはりシーズン開始で真冬の日本から真夏の豪州へ時差なしで移動出来るってのはいい。
以前の東レPPOはその逆だった訳だが。

さて全豪は今日から第二週目の後半戦スタート。
ヒートアップして行く戦いを楽しませてもらおう。

最後に、全豪開幕の1月18日に永眠したロバート・B・パーカー氏に合掌。

2010.1.25
Wakasu
カテゴリー:Tennis
01/25 18:19
06

Scene 275 [一月のクリスマス]

“Christmas in the Heart”
11月に出てたとは知らず、年も押し迫った12月29日に聴いた。
いつもの店のいつものカウンターで。
ディランがあのしゃがれ声でクリスマスソングを唄ってる。
「いいね、人気のない季節外れの海みたいでさ」
何て軽口を叩きながら聴いてたが、祝祭の浮かれ様ではなく、祝祭が表す、生きている事のはかなさ、切なさ、そしてちっぽけな日常のありふれた幸せのありがたさが、心の奥底に沁み入って来る。
家族と一緒に聴く気にはなれずアルバムはしばらくマスターに預ける事にした。

年が明けて同じカウンターで最初に聴いたのは、やっぱり“Christmas in the Heart”
最後はディランが“Amen”と唄ってアルバムが終る事に気付いた。
クリスチャンでも“infidels”でもない俺だが、その“祈り”の言葉がやっぱり沁みる。

新横浜駅前のホテルのチャペル。
シャイなプロテニスコーチの結婚式。
言い慣れない、聞き慣れない「アーメン」。
儀式の持つ意味が妙にリアルに感じられる式だった。
そして披露宴での新郎の会社の社長の祝辞が、俺のAfter the Xmasを締めくくった。
内容は確かこんな感じだった。

「俺がプロテニスコーチとして生きて行こうと決めた時、それじゃ一生続けて喰って行くのは絶対無理だからやめろと言われた。でも俺は今こうやって生きてる。一生テニスで喰って行ける会社になる様に誠実にやって来た。これからも一緒に走り続けよう」

絶対無理?
絶対・愛!

一月のクリスマス。
ありふれた日常のささやかな幸せに感謝。

2010.1.9
Shinyokohama
カテゴリー:DYLAN
01/10 10:04
07

Scene 274 [Christmas in the Heart]

ジョンがいなくなってから29年、30回目のクリスマス。
“Happy Xmas”はここのところ余り聴こえて来なくなった。
12/9、新橋のガード下の古いロックを聴かせる串揚げ屋で、俺達はジョンの日本時間の命日って事でグラスをあげた。

青筋立てて道徳の授業してるみたいな歌詞のメッセージソング。
モラトリアムの期限もとっくに切れてる奴の独りよがりのラブソング。
やたら不安と不満を煽るメスメディア。
敵どころか自分さえも見えていない。
だから尚更もっと見えてない世間のせいにして、無制限に甘えるのか。
利権に群がり保身に走る。
そんな雑魚共が狭くて汚い水槽で泳いでら。

世知辛い世の中。
自分にとってかけがえのないものがあるだけで幸せなのか。
いや、それを大事に出来ていなければ幸せじゃないんだろう。

“イチローさんに限らず、一流選手と話すときに必ず思うのは、自分のやっている競技を大事にしているということ。そういう話を聞くと僕も水泳をより大事に考えるようになるし、知り合いの選手が良い成績を残したりすると、ほかのスポーツには負けないぞ!という気持ちになったりする”前略、がんばっているみんなへ/北島康介著

テニスを生業にしているLadies & Gentlemen、テニスを大事にしてるかい?
そうそう、ディランが来る。
2001年、東京フォーラムの一番でかいホールでのライヴで、繰り返されるリフに挑発された客達は、ガードを無視してステージ前に押し寄せた。
その時に出たアイデアを8年越しで実現させるライヴハウス・ツアー。
ディランが6月に出したニューアルバムのタイトルは「Together Through Life」。
皆テニスが大事な仲間として2010年を楽しんでみないか?
良いお年を。

2009.12.25
Shibakubo2
カテゴリー:DYLAN
12/25 23:56
08

Scene 273 [Alright!!]

Superflyの“Alright!!”ばかり繰り返し聴いてる。
TVで観て完璧にはまった。
一目見て(ジャニス好きなんだろうな)と感じさせられる雰囲気。
歌詞は時代を捉えてる。

“さあ広い大地で 逆さまになって転がって つまり肝心なのはユーモア 五感を奮い立てろ Shine on,move on!”

いいじゃん、そうそう、ユーモアだよな。
自分じゃ人の事を喜ばせられず、ジョークも飛ばせないくせに、誰かが何か言えば冷笑してる奴等ばかり増えちゃ困るんだ。

Superflyの後は決まって甲斐バンド“目線を上げて”。
昨日の新橋駅前SL広場での約2千人を前にした「ロッカ・バラード」発売記念ストリート・ライヴで、“HERO”、“安奈”、“裏切りの街角”といったイベント仕様の選曲に挟まれて演奏されてた。
広場に面したビルの2階のテラスがステージ。
流石にバンドの音はTV.Mixで、ボーカルのみ生唄。
それでも十分染みた。

そんな感じで1984年生まれの女性シンガーと1953年生まれの男性シンガーの歌を聴いてる。
どっちもバンドが“ちゃんと演奏してる”のがいい。
カッコいいリフとイカしたビート、エモーショナルな声が紡ぎ出すグルーヴ。
当たり前の事だけど、これはなかなかムツカシイ。

“ちゃんとプレーする”事は好きじゃなきゃ出来ない。
好きだから熱を上げる。
熱を上げるから集中する。
集中するから「二度とこんな事出来ないよ」なんて凄いプレーを平気でする。

11/30付女子テニス世界ランキングでクルム伊達公子選手が71位に上昇。
次の日本人選手は森田あゆみ選手の84位。
語り尽くされてる話だが、アラフォーのヒロイン、伊達選手は1970年生まれの39歳。
森田あゆみ選手は1990年、平成生まれの19歳。
「テニスは心技体。テクニックと若さだけではない」
これは昨年の全日本で奈良くるみ選手を破る前の伊達選手の言葉。
テクニックも若さ=体力もあればあるだけ良い。
そんな事は分かり切っての発言。
“ちゃんとプレーする”奴だけが発するバイヴレーション。

“Oh yeah Baby's alright, everybody's alright Oh yeah 気分上昇で勝負だ Oh yeah Kids're alright, everybody's alright Oh yeah 次のステージへとフェイドイン フェイドイン ナウ”Alright/Superfly

Alright!来年も楽しめそうだ。

2009.12.10
Shinbashi-Kushiya
カテゴリー:KAI
12/10 23:59
09

Scene 272 [Beautiful Fighter #2]

(もう観れなくなるのか……)と涙がにじんだ。
明日以降週末までスケジュールは一杯。
今日もタイトだったけど何とか有明に駆け付けた。
14時にはここを出ないとだ。

試合は今6-1、5-2で森上亜希子選手のリード。
試合は最後まで観れそうだ。
でもこの試合が終った時が、俺が彼女の現役としてのプレーを観る最後になる。
5-2のコートチェンジで彼女が俺が観ている側に来た時に、そう思うとグッと来ちまったんだ。

冷たい雨の降る有明に着いたのは昼頃。
当然アウトコートでは試合は行われてなく、メーカーのブースも閑散としている。
ケバブを買ってコロシアムに入ると、まだ第一試合の奈良くるみ選手と青山修子選手の試合。
ちょっともつれ出してる観もあり、第二試合の森上亜希子選手と土居美咲選手の試合を最後まで観れるか不安になる。
結局ファイナルまでは行かずストレートで試合が終り、(よし、UPから最後まで観るぞ!)とトイレに行って戻ろうとしたら、携帯がたて続けに鳴りやがって、席に戻ったらもう森上選手と土居選手がUPしてた。
(間の悪い電話かけて来やがって)なんて舌打ちするも、(そっか、ショーアップしてるジャパンオープンじゃなくて、こっちが本当のトーナメントだもんな)と、ジュニアの頃に“控え”で前の試合が終るのを待って、終ればすぐにコートに入って行った事を思い出す。

試合は終始森上選手のペースで進んだ。
森上選手が膝にサポーターをしていない事も、(これはかなりいいコンディションが作れたのかな)と感じさせられ、優勝を期待してしまった。

翌日はテニス界の某打合せ。
「昨日の森上良かったですね!」なんて会話の途中に入って来た人が、「でもさっき森上やられちゃいましたね」と一言。
皆が「ええっ!-」とどよめいた。
残念な気持ちで一杯になりながらも、彼女が昨日の試合で何回かフレームショットをしていた事が頭をよぎった。
続いてヴィーナスを追い詰めたウィンブルドンがフラッシュバックして来る。

いいんだ、とにかくいいんだ。
この数年、貴女がいたから日本女子テニス界に興味を持ち続けられたと言ったって過言じゃない。
本当にお疲れ様でした。

2009.11.12
Nishi-shinjuku Basement
カテゴリー:Tennis
11/25 23:59
10

Scene 271 [Beautiful Fighter]

鼻たれ小僧の時分にドリフを観に行った時、山口百恵を観に行った時、ちょっと生意気になってから甲斐バンドを観に行った時、なけなしの金をはたいてNY迄ストーンズを観に行った時。
ショー当日迄、チケットを大切にしまって行きの電車の中じゃ何回もチケット持ってるか確認して、会場周りのダフ屋や的屋にわくわくして、席についてドキドキして開演を待った。
そしていつも“あいつら”はあっけらかんと目の前に現れてショーをスタートさせ、、グレートなパフォーマンスを繰り広げて行った。

これはテニスでも同じ。
テニスを始めたばかりの頃、青学記念館でもう引退してたのか間近だったのか覚えていないが、ローズウォール、ニューカムを観た。
そこにポツンと混じってたナスターゼにはコートサイドでサインをもらった(すぐに先輩に横取りされたけど……)。
金がなくて田園テニス倶楽部の裏口からタダで入ったジャパンオープンでは、クラブハウス前で談笑してたトッププロ何人もにサインをもらった。
九鬼さんは何故か真ん中だけが空いてた色紙を見て、「こんな凄い人ばかり書いてるところの真ん中に書いていいのかなあ」と笑いながら、でっかくど真ん中にサインしてくれた。
そしてサントリーカップ。
あの時はテニスファンだけじゃなくて日本中が、コナーズ、ボルグ、ビラス、オランテスの戦いを固唾を呑んで見守っていた。
同じジュニアチームのダチがボールボーイをやっていたから、ボルグがコナーズに勝って閉会した後、アリーナ迄降りてダチに会いに行った。
すると向うから、まだ身体全体から蒸気を噴き出してる汗だくのコナーズが歩いて来た。
誰に止められる事もなく白いキャンバス地のバッグにサインしてもらった。
このバッグは、いつからかお袋が自分の書類入れにしてしまって、何回も洗うもんだからコナーズのサインは消えちまった……。

ずっと観たいと思ってたモンフィス。
先日のATP Sundayで練習コートに行ったら、あっさり目の前で練習してた。
タイミング悪くてずっと観れなかったのに、次はおまけにロイヤルボックスでツォンガ戦も観れた。
同じ様にタイミング悪くてシングルスをなかなか観れなかったのが森上亜希子選手。
ダブルスは観れていたんだが、どうもシングルスは観れずだった。
アグレッシヴなテニスのスタイルと頼りになる勝負強さ。
数年前のフェドカップでやっと観れた。
ガキを連れて行ったからちょっと遅れて、コートチェンジ迄足止めしてる入口で爪先立ちになった先で、彼女が日本代表の赤いウェアでプレーしてた。
やっぱりあっけらかんと俺の前に現れた。
そしてあっと言う間に試合は終って又次の試合が始まった。

今回の全日本が彼女のラストファイト。
一気に世代交代が進んだ感のある日本テニス界。
でも森上選手はまだまだ行けたはず……
何てタラレバは彼女には似合わないのはわかっているが。
とにかく有明に行かなくちゃ。
そしてあっけらかんと彼女は現れて試合をする。
それが彼女の仕事だから。

2009.11.10
Shinjuku-South Gate
カテゴリー:KAI
11/10 18:29
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