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another side of tennis

[Another Side of Tennis] 坂東海 カテゴリー:Music

新宿ゴールデン街バーの片隅のテニスと音楽の与太話です。
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01

Scene 298 [Livin’ in The Future]

クリスマスの朝。
少3の娘は「わあっ!サンタさんからプレゼント来てた!」
小6の息子は去年妹に「サンタなんていないよ」と言い放ちこっぴどく叱られ、何とか妹がサンタを信じれるところまでフォローした経験からか、小さい声で「ここにヨドバシカメラって入っているよ」と家人に囁いている。

iTunesのスマートプレイリストで、「再生回数が0である」という設定をして、一度も聴いた事がない曲をクリスマス・イヴから聴き出した。
一度も聴いた事がないって言っても、iTunesに放り込んでからMacやiPodで一度も聴いていないって事だから、レコードからCDに買い直した曲とか全部好きな曲。
MacBook ProのiTunesには全部で6,772曲入ってる。
そのうち1,084曲が“Never Played”。
ラジオからいきなり好きな曲が流れて来た様な楽しさだ。
今流行の自分へのクリスマス・プレゼントって事にしとくか。

久々というかやっと聴いたのがスプリングスティーンの2007年のアルバム“Magic”。
去年の“Working On A Dream”は聴いてるのにな。
その中の“Livin’ in The Future”。

Don't worry, darlin'
No baby, don't you fret
We're livin' in the future

“ダーリン、心配はいらないぜ。俺達は未来に生きているんだ”
と歌う、“Glory Days”や“Tenth Avenue Freeze-Out”の様な陽気なミディアムのロックンロール。

でもサビは更にこう続く。
And none of this has happened yet

“これはまだ起きてない事なんだよ”
歌詞カードを眺めて見ると、どの曲もブルーでヘヴィーな言葉が連なっている。

改めて感じる。
自分から力強く声を出して行かなきゃ、この街じゃ生き残れないんだと。
多少無理があっても笑顔でいなきゃいけないんだと。
自分だけのBluesを明るく笑い飛ばすWork Songを口ずさむんだ。

“ダーリン、心配はいらないぜ。俺達は未来に生きているんだ。これはまだ起きてない事なんだよ”

2011年の錦織圭選手のコーチに“Winning Ugly”のブラッド・ギルバード氏がつく事が決まった。
そう、タフにね、エネルギッシュにね。
ガツンと行かないとさ、2011年は。

Merry Xmas 2010 & Happy New Year 2011
カテゴリー:Music
12/25 14:21
02

Scene 255 [SONGS FOR YOU,TRUTHS FOR ME]

ジョージ・P・ペレケーノスの<デレク・ストレンジ・シリーズ>を『曇りなき正義』、『終わりなき孤独』と続け様に読んでる。
Amazonでロバート・B・パーカーの新刊を買ったら「おすすめ商品」に入って来て、普段なら全く気にしないのだが、何気なく読んだ紹介文が頭から離れずに読んでみた。
ロバート・B・パーカーからの流れで、当然出版社はハヤカワ。
シリーズの主人公、デレク・ストレンジは50過ぎの黒人探偵。
第一話の途中から相棒となるのは白人の元警官。
ロバート・B・パーカーの<スペンサー・シリーズ>と正反対の人物設定で、「<リック>で白人を見かけるのは、スプリングスティーンのコンサートで黒人を見かけるようなもんさ」なんて台詞も出て来る。
とは言え、デレクも相棒のクインも(ペレケーノスは-)スプリングスティーンは好きな様で「新車で最初に聴くなら『闇に吠える街』に勝るものはない」なんて台詞もある。
ワシントンDCを舞台にした街の底の話。
余りに生々しい描写に一瞬怯んだりもするが、一貫している“生きる”ってことの素晴らしさとはかなさが紡がれて行く物語に引き込まれる。
終わりの見えない憎悪と諦観の中で、まっとうに生きようとする生命力。

ちょっと前に、友達との遊びの誘惑に負けてテニスの練習をさぼった子の事を思い出す。
あの時俺は悲しい気持ち、がっかりした気持ちを伝える前に、それ故に発生した怒りに任せていなかったか。
彼は多分“怒られた事で後悔はした”だろうけど、“叱られたのは、と反省はしなかった”だろう。
本音が伝わらないもどかしさの前に、物事の本質を伝える努力ってやつをおこたっちゃうとな。……何て物わかりのいい大人ぶってみても、頭の裏っかわだか、いや善人面の裏っかわでは、(ストレートな物言いの中の真実、愛情に気付ける奴になって欲しい)なんて考えている。
多分それはてめえの未熟さを子供特有の“明日を生きる力”が補ってくれてるだけで、“明日を生きる力”がない大人には通じないことなんだが。

酔い切れず帰ったら、ポストには発売されたばかりのJames Morrisonの新譜。
『SONGS FOR YOU,TRUTHS FOR ME』
ジャケット写真のジェームス・モリソンは、内向的ながら真っ直ぐ前を向いていた1stとうって変わって、憤りを押し殺し疲れてる様にも見える。
まだ音は聴いてない。
“SONGS FOR YOU,TRUTHS FOR ME”
悪い訳がないって気がする。

2009.3.10
Kichijoji ekimae

カテゴリー:Music
03/10 15:17
03

Scene 254 [WORKING ON A DREAM]

いつかそのうちと考えているうちにそのままになったり、手遅れになったりすることが多々ある。
今の街に住んでもう15年以上経つか。
前の街からデカイ公園を挟んだ反対側。
そこに越して来て二つ隣の駅にあるアイススケート場がある事を思い出した。
自分的にいつか観戦してみたいスポーツNo.1のアイスホッケーの試合も開催されている。
早速開催日程を調べてみたらスケジュールが合わなかった。
その後は気がついたらシーズン間際でもうどうしようとなかったり、酷い時は既にシーズンが終了してたりで、結局一回も観戦してない。
そんなこんなで年末、
「活動終了の理由:厳しい経営環境に直面し、様々な経営施策を講じている中、部の運営に係わる経費負担が相当過大となっているため」
というつれない発表。
おいおいと慌ててみても又もやスケジュールが合わない。
「アジアリーグ・プレーオフ・セミファイナル」がもつれれば何とか観れそうだが。

そしてテニス界。
実業団名門、ミキプルーンの休部が発表された。
しかも選手には、日本リーグ男子三連覇の祝勝会で通達されたらしい。
先に休部を発表したアイスホッケー・チームも発表後に全日本選手権二連覇を達成したが、どちらもやるせない。
実業団女子今季3位の荏原製作所も同じく休部。
休部とは言っても、プレイヤーの選手寿命から考えれば廃部に等しい。
世界的不況。
何とか活動の場をと願うだけの自分の無力さを感じる。

スーパーボールのハーフタイム。
スクリーンにギターを抱えたスプリングスティーンとサックスをくわえたビッグマンのシルエットが浮かび上がった。
オープニングはツアー同様「Tenth Avenue Freeze-out」。
2曲目の「Born To Run」で盛り上がった後に演った新曲は「Working On A Dream」。
そしてそのままラストの「Glory Days」になだれ込みショーは終った。
“俺がひいたカードはひどかった でも俺は背筋を伸ばして夢を追い続けている 夢に向かって進んでる”と唄った後の“年老いてから昔の事ばかり考えていたくないけど、多分そうなるんだろう 過去の栄光をちょいとばかり取り戻そうとしても時は短く過ぎ去り 残ってるのは栄光の日々のつまらない話ばかり”というラスト2曲の流れ。
胸が熱くなって何回も繰り返し観た.

笑い飛ばせ!今って名の過去を。

2009.2.25
Higashifushimi
カテゴリー:Music
02/25 22:10
04

Scene 250 [This Warm December〜A Brushfire Holiday〜]

左の首筋がエラく痛い。
小学生の時に起きがけに犬の散歩に行って、逆に引っ張られて首がしばらく傾いだままになった時以来だ。
しかも今回は気分が悪くなる時もある。
大袈裟なタチなので、(実は深刻な病気だったりして……)なんて、考えたりもして。
知り合いに話しても、「どうせ借金で首が廻らないって言いたいんでしょ!-」と、取り合ってくれない。
とりあえず思い当たる事と言えば……。
寝違えた?いやそれはない。
元々姿勢が悪い。それもここまで痛くなる程の要因じゃないだろう。
むしろ生活態度か。

「珍しく練習場でSWだけでハーフスイングを打ち続けたんだよね」
「それって左手から首にかけて結構来てませんか?」
「えっ-!来てる来てる!」
「練習場のマットって薄いから、小さな衝撃が重なって痛くなったりするんですよ」
「ゴルフにもテニスエルボみたいなのあるんだ。俺、むち打ちみたいだよ」
「もしかしてかなりダフってませんか?」
「うん……」

愛すべき優しいゴルフのティーチング・プロは、それ以上言葉は繋がないで困った様な微笑みを浮かべてる。
スピーカーからは出たばっかりのジャック・ジョンソンのクリスマス・アルバム。
奴が先週入籍したお祝いにプレゼントしたCD。
暖かいアコギの音色が心地いい。
奴とはジェームス・モリスンから始まって、Charのミディアム&バラッドのアルバム、エイモス・リー、そしてジャック・ジョンソンと音の好みが合う。
強いて言えば“ブルー・アイド・ソウル”の友ってやつか。
3コード、4コードの循環コードの気持ち良さが共有出来る。
それだけで奴は信用出来る。

「この間のテニス楽しかったですね!」
初めてのテニスの相手をした時のこと。
ぐだぐだ言って先輩面しても仕様がないと、「ゴルフと同じで拇指球からの運動連鎖だけど、初めてだからローテーションだけやめとこうか」とプレー開始。
あの時も暖かい空気が流れていた。

This Warm December〜A Brushfire Holiday〜

暖かく穏やか冬の日。
世知辛い昨今、こんな日が来年はもっともっと多くあります様に。

2008.12.25
Kamimukoudai
カテゴリー:Music
12/25 13:58
05

Scene 216 [結び目]

「へえ〜野球も出来たんだ!」
「俺等の年代なら当たり前でしょ!」
少年野球のコーチをしているところに、知り合いのガキとお母さんが見学に来た時の会話。
当たり前の様に放課後は手打ち野球や三角ベースやってたもんなあ。
テニスやってた時も、朝練に早弁しての昼練、放課後の練習に日曜の練習。
ROCKを聴き出せばギター買ってダチとスタジオに入り浸って、煙草くわえて酒呑んで。
好きなものってのはそんなもんだ。

“救われたのさ キミからのメッセージで 見上げれば いつしか空は 燃え上がる様な 夕焼け”
満員の下北沢CLUB QUEでボーカルがこう唄い出すと、俺とボーカルの間にいた男の眼から泪がこぼれ始めた。
顔をゆがめ泪を拭いながら、拳をあげながら唄ってる。
天を指す人差し指がピンと伸びずちょっと折れているところに、彼の気持ちが見える。
本編ラストに向っているのか泪ぐむ奴が増えてる。
“心にひとつ結び目がある ゆるんでもほどけない 悲しみの時も 苦しみの時もほどけない結び目がある ひとつだけ”
目の前の女の子が堪え切れず嗚咽してる。
“握り締めてる手からのぞいたり 開いた手のひら隠れたり 運命が笑う 左を選んだその瞬間に 右をあきらめた瞬間に この胸に刻む 自由という「孤独」”

ステージがはねて楽屋にメンバーをたずねる。
「良かったよ」
「Thank You!呑んで行くんでしょ?」
ドラマーが缶ビールをよこす。
ふと、吉祥寺でのワンマンの楽屋を訪ねた時にメンバーがまだ小さかったガキを見て、「ちいせえなあ!お前等もずっとRock’n Rollしろよ!」と言いながら、煙草を消してくれてたことが頭に甦る。
打上げの席でボーカルに泣いてた奴等の話をする。
「幸せだよねえ。本当に。こうやってお前とか友達も来てくれてさ」
ギターの女の子が今夜で抜けて、奴等プロペラはしばらく活動停止する。
デビューはDocomoとタイアップ。
ON AIRでのワンマンの時は会場での打上げから、次の打上げ会場に向う俺等のことを“追っかけ”が正しく追っかけて来た。
それから大ブレークはなかったが、11年間走り続けて来た。
「これからどうするの?」だとか、「代りに誰かいれて続ければいいじゃん!」なんて安易な言葉はかけれない。

終電の時間が近付いてメンバーに挨拶して会場を後にした。
奴等がずっとロックし続けていることへのシンパシーが、俺の中のイノセントな部分を保つ力になっている。
それはずっと「世界に通じる選手を!」とジュニア育成に励んでるダチ達へのシンパシーと同じだ。
“唄う”ことよりも“唄い続ける”こと、“戦う”ことよりも“戦い続ける”こと、“走る”ことよりも“走り続ける”ことを体現出来る奴はそういない。
そして信じられる。
数字や金じゃ表せないものがある。
世の中にはエクセルやワード、コンピュータに取り込めないものがあるんだ。

そう言えば昔から好きだったシンガーもプロペラを観に来てて、打上げの席で挨拶した。
「“流れ”大好きですよ」と言った俺に彼は、「ありがとうございます。お名前は?」と、かぶっていた帽子を取って丁寧に挨拶してくれた。
温かかったな。
ただ彼にメンバーにも渡した沖縄ウコンを「これ飲むと宿酔いになりませんから」と進呈したら、それで火がついて朝までになって酷い宿酔いになっちまったらしい。
へへへ、今度会ったら謝って(茶化して?)おくかな。

次の日の晩、メールが入った。
<せんきゅ〜 これからもヨロシク!体に気を付けてなぁ>
Thanks!お前もな!

しゃがみこんだままでいれば2度ともう転ぶことも無いけど ah ah 止めたペンをもう1度ほんの少し動かせばピリオドもコンマになる

propeller
YUTARO HABARA:Vocal,Harp
TOKO CHEE:Guitars,Vocal & Backing Vo
HIROAKI TANIZAKI:Bass,Backing Vo
YO-HEY HORINOUCHI:Drums,Percussion,Backing Vo

2007.4.21
Kitazawa2
カテゴリー:Music
04/24 21:19
06

Scene 179 [Live & Let Die]

「知り合いがGuns観に行ったんですよ」
「へえ-、幕張?」
「そうそう、アクセルが太めになってたらしいんですけど」
「俺、前のドームの時観に行きましたよ」
「あ-っ、僕も。今回も“Paradise City”と“You Could Be Mine”だけでも聴きに行けば良かったかなと」

新しいプロジェクトが形になっての一息入れる呑み会。
フォアグラの串焼き、温泉玉子のピザで新規オープンの準備がほぼ終った事を労いつつ、次の展開をシュミレーション。
ちょっとほぐれて来たところでの会話。
隣のやたら腰の低い若手コーチもこの手の話が好きらしく、身を乗り出して来てる。

「ウチの5才の娘が好きになったんで一緒に聴いてたら、スピッツ好きになっちゃたんですよね」
「ウチの子供はエミネム聴いてますよ。エミネム!」
「うわ-、そりゃあ凄いや。俺も一枚しか持ってないもん。幼児がエミネムねえ。そう言えば“マシマロ”の頃の民生を武道館に独りで観に行ったんですけど、ダフ屋から買ったらほぼど真ん中の5、6列目で、若い奴等ばかり!」
「へえ-、それも勇気ありますねえ。でも民生はいいですよね」
「でね、“マシマロ”とか“イージュー★ライダー”とかシングルの曲が始まると蛍状態!「何人も携帯取り出してメールし出すの!来てないダチに<3曲目は“マシマロ”だよ!>とか送ってんだろうね」

“同じ匂い”を感じ取った後の会話は笑いと共に深くなる。
「当たり前ですけどテニスとゴルフは違いますからね、大変ですよ、特にゴルフはね。彼も今は腰低いけどわからないですよお。でも本当これで裏切ったら東京湾ですね」
“腰の低い若手コーチ”は相変わらずニコニコして会話を聞いてる。

話は最近観た映画の話に移り、更に自分が好きな映画の話に。
“腰の低い若手コーチ”の好きな映画のタイプは「ラブロマンス系」。
「ほう、やっぱりねえ」
「で、誰が演るラブロマンスがいいの?」
「ええっと…アル・パチーノです」
「ふうむ、アル・パチーノのラブロマンス…」

“アル・パチーノのラブロマンスが好きな腰の低い若手コーチ”が席を外した途端に二人で囁く。
「アル・パチーノのラブロマンスが好きって言うのは、“俺は実はこういうテイストなんだぜ”っていうアピールですかねえ」
「う-ん、なかなかいいところ突いて来ましたね」
ふと覗けた彼の感性に触れ、二人の間に“こいつはただ腰が低いだけの奴じゃない”という認識が生まれたのは間違いない。

いつの間にかこんな夜が少なくなった気がする。
自分が好きなものの良さをわかってもらおうとしたり、自分が好きで生業にしたものへの熱い夢を話したりといった、“大きくて迂闊な話”が少なくなったのは何故だろう?
当面食いつなぐ為の、小手先のテクニックなんていくら話してもつまらない。
いくつになっても「あっちっち!」となるくらいハートは熱くないとな。
何てたって、今でも“夜は無限”なんだから。

“アル・パチーノのラブロマンスが好きな腰の低い若手コーチ”と二人になったところで、彼がこっちに向き直って若干緊張した笑顔でこう言った。
「万が一私が裏切ったら東京湾に沈めて下さい!」

わかってるよ、アル・パチーノのラブロマンスを好きな奴がチンケな裏切りする訳ないだろ。
本当は“スカー・フェース”も好きなんじゃないか-!

2007.8.9
Koishikawa1
カテゴリー:Music
08/09 16:40
07

Scene 176 [Cross Road Blues]

うずら串をしこたま喰って皆と別れて帰路についた。
流れに沿って大ガードをくぐって駅の方への歩いてたら、そこでは珍しくJazz MenがLiveをしてる。
立ち止まると気が変わって二軒目に行く予感がして駅に向かおうとしたけど、何か惹かれて立ち止まった。
交差点のコーナーで靖国通りをバックに演奏してる奴等は、ドラム、ベース、サックスの若い3人。
フリー・インプロヴィゼイションでいい音を出してて、SOMETIMEで聴いてる様な気になった。

とは言っても別にJAZZ通ではないんで、気がつけば客引きに引っかかってる奴等の脇をすり抜けて、足はゴールデン街に向かってる。
誰も誘いも引き止めもしてないのに、(あ-あ、せっかく帰ろうとしたのになあ)と頭の中でぼやくが、こんな瞬間が好きなことは否めない。
歌舞伎町ってのは面白くて、こっちがテンション低かったりする時にはやたら客引きが声をかけて来て、奴等の態度で自分の街の中での見え方がわかる。
今夜は声かけZERO。
俺は大方声をかけられないけど、まあ財布に穴が開いてるのがばれているんだろうよ。

さてフェドカップ。
失った代償も大きいけど、世代交代とまでは行かないけど、何かを期待させられた二日間。
業界雀みたいに結果論からガタガタ言わないが、チームにとってプレーヤーにとって“交差点”だったのは間違いない。
ただただ歩いているんじゃなくて、たまに“交差点”に出くわす方が楽しい。
「そんな“交差点”は滅多にない」って奴もいるんだろうけど、それは多分気付いていないんだな。
今この一瞬でも心の中に“交差点”はあるのに。

痛い目に会わずに、何も失わずに得られるものなんてろくなもんじゃない。
ロバート・ジョンソンは、クロス・ロードで悪魔に魂を売って最高のブルースマンになったと言われてる。
それが伝説とは言え、写真3枚と29曲の42テイクしか遺していない彼が、キースやクラプトンに影響を与え、未だに語り継がれているだけで充分だ。

Hey!Brother!次の“交差点”はどうしようか?
迷ってる暇はない。
俺達はいくつになっても、どんな時でも“交差点”にたたずんでるんだから。
そして後ろを見れば道は一つしかない。

2007.7.18
Shinjuku Cross Road
カテゴリー:Music
07/19 13:42
08

Scene 158 [下から2番目の男]

解雇された。
「お前は大丈夫」と、一週間前取締役に言われてたのに、今日いきなりだ。
この時期は年棒更新で毎年良くある話。
でもそれが俺自身の話になるとは努努思わなかったが。
ずっとこの業界一筋で生きて来て、後厄も終ってこれだもんな。

無理やり前職と言えば、大学時代のテニスのコーチ。
とは言っても俺は大した戦績もないし、おまけに指導歴もそれだけで戻るも何もない。
第一ずっとあの世界で生きてる仲間達に失礼だ。
もしあいつに相談したらきっと、「マスコミで派手に金稼いで使って来た奴が、今更他の仕事は出来ねえだろ?同じ世界で生きて行くしかないんじゃないの?」って言うな。

“この街で仕事を見つけ 正直に働いてきた だけど周りのお偉方 俺に出すサインはNo Good! ここでは俺はイエスマン 従うだけのイエスマン 意気地なしでは勤まらない 厚顔無恥の大都会 陽気に生きてくことさえ こんなに難しい 街角では浮浪者達の ホンキィトンク”

こんな歌詞が浮かんで、俺はGoogleで検索。
小山卓治
俺がコーチのバイトをしてる頃、やたら聴きまくってライヴに行きまくってた時期の、ファーストから3枚目迄を全曲唄うライヴがあるらしい。

俺は今ガーデンプレイスを通り過ぎてちょっとの、小洒落た建物の地下にいる。
アコギをメインに生ピ、エレピも使って卓治は独りで唄い継いで行く。
俺の頭に浮かんだフレーズ、[No Good!]はオリジナルのR&Rでなく、ブルージー。
何回聴いたか、何人に聴かしたかわからない[Passing Bell]でグッと来る。

“昔からみんなに優しい男と呼ばれてた 疑うことも知らずにあの子と一緒になったんだ この春に生まれた子供にあいつの名をつけた ありふれた暮らしのどこが悪いんだい こんな目に会うくらいなら 死に急いだやつが利口だ 息子の魂のために グラスを上げてくれ”

そして2部のラスト。

“ウソっぱちの履歴書で俺はやっと雇われた だけどだまされたのはどうやら俺らしい 絶望的なノルマがいつだって俺を急きたてる こんな調子じゃ週末に1杯やる余裕もない 最悪とまではいかないが ここぞってとこで決まらねえ 俺は下から2番目の男
主任はいつもイライラして俺達に当たり散らす 社長ときたらどんなやつかさえも知らない だけど俺の方がましだと思うようなやつもいる 口答えもせずドジを踏みうろたえるグズ野郎さ 最悪とまではいかないが ここぞってとこで決まらねえ 俺は下から2番目の男
俺はバッチリめかしこみ土曜の夜飲みに出た 一張羅に酒をこぼしたおっさんをぶん殴った 月曜の朝俺は突然 事務所に呼びだされ 俺に殴られた顔をはらした社長に首を切られた 最悪とまではいかないが ここぞってとこで決まらねえ 俺は下から2番目の男”

へへへっ、かっこいいじゃん、相変わらず。
RCと吉川晃司、ロケッツとのイベントで、西武球場で演った時のオープニングだったなあ。
OK!OK!辞めてやらあ!あんなところ!こっちから願い下げだあ!
“報われる夢をつかむんだ”

“いくつもの夜が過ぎて いくつもの朝を迎え 俺達ここで生きていかなければ ちっぽけなカーニバルに乾杯”

2007.3.11
Ebisu“switch”

※文中引用した楽曲:作詞・作曲 小山卓治
[No Good!][Passing Bell-帰郷][下から2番目の男][カーニバル]
カテゴリー:Music
03/15 16:52
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