Home会社概要会社沿革企業理念地域・社会貢献活動不動産オーナー募集テニスコーチ募集
メールマガジンテニス動画テニスコラムブログリンクサイトマップ資料請求お問い合わせ
another side of tennis

[Another Side of Tennis] 坂東海 カテゴリー:STONES

新宿ゴールデン街バーの片隅のテニスと音楽の与太話です。
«Prev | 1 | Next»
01

Scene 236 [Tennis Court Fighting Man]

「あいつ、辞めるって言い出したんだって?!」
「ええ、それは単なる甘えだと思うんですけど。このままご迷惑がかかるなら、来年の新チームの編成の前に退団させようかなと……」
「そんな必要ないよ。子供ってそんなもんでしょ。真面目にやる様になったし、上手くもなってるし、まあ確かに他の子に比べるとやる時とやらない時の波が激しいけどね。ウチのチームで上手いからってプロになれる訳じゃないし、ウチで野球を続ける事で、例えば“挨拶をきっちり出来る様になる”とかさ、何か一つでも出来る様になればいいじゃないですか。辞めるのは簡単だけど、これから大きくなっていろんな事が起きた時に、“苦しいから”、“辛いから”、“嫌だから”って辞める癖がついちゃうよ。思い通りに行かなくてもやらなきゃいけない時の方が多いんだからさ」

少年野球の練習開始前。
道具が入ってる倉庫の前でのお父さんコーチ同士の会話。
子供=選手=チームへの熱い想いに溢れてる。
選手を上手くする、そして強くするにはこんな会話が必要だ。

ふとプロテニスコーチの集まりである僕達は大丈夫かと不安になる。
子供達だけでなく、女子連の試合に出てる方、草トーに出てる方を選手=“Player”として導いているのだろうか。
テニスだけでなくスポーツスクール業界では一時期、「スポーツコーチとはサービス業で、会員は生徒でなくお客様である」という事がやたら言われていた時期がある。
スポーツ産業主催のセミナーでは、ディズニーランドのお子様ライスの話、リッツ・カールトンのクレドの話を何回聞いたことだろう。
それらは今でも正しい。
実際以前は、偉そうに先生面してるコーチを何人も見て来た。
大体が僕達より年上で、もはや彼等は僕等のチームにはいない。
そうやって僕達は進化して来た。
でもプロコーチとして、一テニスプレーヤーとしての、武骨な野生の本能は退化してしまってないだろうか。

“俺達みたいな金のないガキに出来るのは、ロックンロールバンドで唄うこと位さ”
Street Fighting Man/Rolling Stones

僕達に最後に残るのはテニスだ。
それしかない。
そう、僕達は“Tennis Court Fighting Man”!

“俺達みたいな不器用な野郎に出来るのは、テニスコートで闘い続けること位さ”

2008.9.17
Funado2
カテゴリー:STONES
09/18 09:58
02

Scene 222 [I’m A Man]

夕暮れの淡島通り。
太子堂中学校の前を茶沢通りに向って歩いていたら、向こうからJリーガー系長髪で日焼けした、中村雅俊そっくりな男が自転車で走って来る。
うん?!あれっ!?
「先生!」
ジュニア時代のテニスの先生(今でもコーチとは呼べない)だった。
「お前こんなところで何してんだ?」
「いや先生こそ何やってんですか?」
「筑駒の側のショップにこれ張替えに出しに行くところ」
話してる最中から頭の中に“生涯現役”という言葉が何度も浮かんだ。

あの頃学校でも朝練したし、休みの日も朝早くからスクールに行って練習してた。
俺のダチは毎朝学校に行く前にスクールに行って、さっきの先生と練習してた。
素行不良だったけど練習好きでそれなりのレベルだった俺等は、先生達の練習相手としても丁度良かったんじゃないかな。

俺がテニスを始めたのは中1で中高一緒の部活。
手入れの良く行き届いたクレーコートが4面あったけど、後発の硬式テニス部は1面で、あとの3面を軟式テニス部が中学男子、高校男子、高校女子でシェアしてた。
雨が降った翌朝、雨が止んだ次の休み時間はローラーの取り合いで、俺等中1がいつもダッシュで行ってローラーの上にちょこんと座って先輩を待ってたっけ。
入部した年の夏休みに学校の記念事業でコートがクレーからマテフレックスに変った。
夏休みは、三鷹のテニスクラブのコートを借りての練習と、学校に行って木槌でマテフレックスの組み立て、そして先輩の応援で終った。
そうそうこの間閉館が発表されたコマ劇場に、山口百恵を観にも行ったな。
う〜む、我ながら可愛い奴だ。
あの時はまだKISSフリークじゃなかったってことか。
とにかくそんな夏があって4面のコートが完成したら、硬式と軟式で2面づつになってた。
「何でですか?」と先輩に聞いたら「先生がじゃんけん勝ったからみたいよ」だと。

でも2面になったと言っても中高一緒の部活で中1の練習時間がそう増える訳はなく、当然朝練、そして早弁しての昼練。
正しく“好きこそものの上手なれ。”
こうやって“自分で機会を作る、時間を作る”のが自然に出来るプレーヤーが強く、上手くなって行くのは当たり前だ。
部活では“義務練”というのもあったけど、今思えば凄い言葉だ。

その頃の仲間は当たり前だが、堅気になった奴、そしてテニス界に残った奴といるが、今も良く会う奴等の仕事の話を聞いていると、「やってらんねーよなあ!」と笑い飛ばす明るさと、自分の責任でスケジュールを切って動いてる感じが伝わって来る。
ダメな奴特有の“被害者意識”、“拘束感”、“胸くそ悪い悪口、陰口”は微塵もない。
そりゃそうだ、ガキの頃自分の好きな事を好きなだけやれる様に工夫して動いて来た奴等なんだからさ。

ボ・ディドリーが逝っちまった。
LIVE AT THE RITZの“Crackin' Up”をかけて、芝公園辺りで観たロニーとやったショーを思い出しながら、献杯ってやつを陽気にやろう。
ジャングルビートと焼酎のPEPSI割りが効いて来たら、誰かに電話してこう誘うんだ。

「いせや本店、昨日から再開したらしいぜ!日曜に行ってコロッケともも焼きで一杯やる?!」

2007.6.5
Hanakoganei-minamicho
カテゴリー:STONES
06/05 20:57
03

Scene 221 [友を待つ]

障子を張替えた。
正確には今張替えてる合間。
何年張替えてなかったんだろう。
余裕が無くなったんだか、相変わらず風流だとか侘寂とは無縁だからか。
ガキの頃は毎年大掃除の時に張替えて、張替える前に障子にばすばす穴を開けるのが楽しみだったっけ。
障子越しの柔らかい光での昼寝を楽しみに張替えるか。

ニュースは侘寂とは程遠い世相を伝えて来る。
ガキには、今の効果音やテロップ、したり顔の解説者が煽るTVニュースは、バイオレンス映画を毎日見せている様なもんで、悪い刷り込みの典型らしい。
ニュースを見せるなら新聞でって事だ。
これは大人だって同じだろうな。
俺は新聞でさえ悲惨なニュースを目にすると、そこの記事が見えない様に新聞を折り畳みたくなる事がある。
世の中が良い方向に行ってるとは到底感じられない。
でも悪い事へのフォーカスの仕方、伝え方が重く澱んだ空気を作っている気がする。
いつの世にも人の不安を煽って儲ける奴がいる。

ストーンズの1981年のツアーで傾斜がついたステージをミックが
“Neighbours,neighbours,neighbours”
“隣人って奴は俺のテーブルまで持ち逃げする お前は大丈夫だろう でも隣人、見知らぬ他人にも仲がいい隣人にも自分の身になって接した方がいいぜ”
とシャウトしながらフロント迄飛び出して行くシーンを思い出す。
そして1983年の“TOO MUCH BLOOD”。
パリでの日本人が起こしたあの事件、テキサスでの事件をモチーフにしたダンスナンバー。
プロモVTRでのミックは狂ったパフォーマンスを繰り広げ、サビではこう歌う。
“踊りたいんだ 歌いたいんだ No.1になれるんなら何だってする 踊りたいんだ 歌いたいんだ 女と楽しめるなら 何もかも投げ出すぜ”
そして最後はこうだ。
“可愛いお前 絶望するのはまだ早い 愛はまだ残っているぜ 余りにも血の気が多過ぎるけどな”
あれから20年以上経ってもちっとも変っちゃいねえんだな。
俺達はエネルギッシュに飯喰って酒呑んで愛しい者を抱きしめて生きて行けばいいんだ。

ローランギャロスは今年もタフな雰囲気を醸し出している。。
森上亜希子選手の敗戦後のインタビューは読んでいて辛くなった。
オリンピックの枠に入れるかも心配だが、膝がもっと心配だ。
彼女のタフなプレーがオリンピックで観れます様に。

“a smile relieves a heart that grieves”Waiting on a friend/Rolling Stones
“笑顔は悲しみの心を救ってくれる”

2007.5.29
Kodaira
カテゴリー:STONES
05/29 17:49
04

Scene 207 [Front Cover]

(ニッコリ王子ねえ……)
甲子園でハンカチを使ってハンカチ王子。
アマながらプロ大会で大の大人に混じって優勝してハニカミ王子。
そしてニシコリを文字ってニッコリ王子。
テニスにはテニスの王子様のイメージがあるから、これは受け入れざるを得ないネーミングか。
とは言っても「ニッコリ王子」というのはまだ一回しか目にしてないが。
まあ呑み屋ネタ的には「ニッコリよりマッコリでしょう」だな。

あれだけ大騒ぎしたマスコミだが(今回だけは「大騒ぎしてくれた」としておくか)、決勝戦の会場に日本のマスコミは、某大手新聞一社しか取材に来てなかったらしい。
そして優勝した途端の勝ち馬の乗り合い。
はいはい、いつも通りだな。
こちとら自分のテリトリーで、知識も情報もたっぷりで煽られも騙されもしないから、お決まりの記事の膨らませ方も可愛く感じるよ。
「表紙にさえなればこっちのもんだ。中身なんて何書かれたって気にしないぜ」ってミック・ジャガー気取れるぜ。

さて、問題は奴等に消費されないことだ。
サッカーは明らかに“キャプテン翼”世代から世界に通じる選手が出た。
“テニスの王子様”も“エースをねらえ!”も(あと“Happy!!”もか)、確かにテニスがお茶の間にいたし、“テニスの王子様”に至ってははっきりとしたムーブメントだった。
“テニスの王子様”は1999年連載開始。
確かに“テニスの王子様”に影響された子供達でテニススクールは賑わった。
でもそれはキャパシティの拡大縮小の問題で終ってしまった。

「あの頃は手当たり次第声かけてたから覚えてないのよね」

これは幼少時のシャラポアを見い出したとされるナブラチロワが、シャラポアがブレイクした後にその件についてたずねられた際の言葉。
底辺は広ければ広い程いい。
だから今回も、まずは奴等が起こした人工波でも構わない。
気がつけばバレーボールだけでなく、卓球もハンドボールも地上波で中継されてるんだ。
テニスもそこまで行っておかしくないだろ。

今度こそ、そこからだ。
ジュニア育成をしていない普及型スクールこそ専門知識を活かして、誰もが気軽にテニスを始める地域の1stスクールとしての役割を果たすべきだ。
いいかい?“No.1”スクールじゃなくて“1st”スクールだよ。
まず最初にテニスをする場所、テニスを広める場所。
だからって楽しいだけで上達、強化という言葉と無縁じゃあない。
幼児の時にしておくべきこと、小児の時にしておくべきこと、それをプロコーチとして当たり前にやるべきこととして日々レッスンしないとだ。
それがあって初めて普及型スクールと育成型スクールがリンクして来るんだから。

「今回の錦織優勝ってプロテニスコーチのリトマス試験紙ですよね。バカなマスコミの論調そのままの奴なんて最悪ですよ。“良かった!良かった!”ってお前は鸚鵡かって」

わかった、わかった、まあそう言うなよ。
同じ仲間なんだしさ。
とりあえず今は、
「表紙にさえなればこっちのもんだ。中身なんて何書かれたって気にしないぜ」
「あの頃は手当たり次第声かけてたから覚えてないのよね」
と、ジャガー氏とナブラチロワ氏が言ってるところを想像して、ニヤッとしとこうぜ。

2007.2.21
Sagamiono
カテゴリー:STONES
02/21 18:24
05

Scene 204 [FOOLISH GAMBLER]

「集合!」
キャプテンの声が響き、俺等下級生はサイドラインに沿って並ぶ。
「お前等やる気あんのかよ」
キャプテンと副キャプテンが並んでの総括、上級生の話が始まる。
そのキャプテンの後ろの金網に“ガシャーン”、“ガシャーン”とボールが飛んで来る。
金網の向こう、キャプテン越しに小さなゴール。
その前で踊り上がる様に跳躍して、次から次へキーパーの顔をめがけてあの小さくて硬いボールを投げ込んで来る。
(凄えなあ……。ハンドボールのキーパーだけは絶対やりたくねえや)
自分より強い先輩ならまだしも、ただ年上なだけの下手くそな奴のくだらない話の合間。
そんな事を考えたりしてたのを覚えてる。
今でも、呑んでる時に「俺ね、絶対やりたくないのはハンドボールのキーパー!」なんて事を口走ったり、「ハンドボールをやってた」なんて人がいると、すぐに「あれキーパーやる人凄いよねえ!」と若干羨望の眼差しで話し込んだりしてしまう。

昨日、一昨日と代々木のプールに沢山の客が詰め掛けて、ハンドボールの再試合が行われてた。
ハンドボールの凄さがわかってるつもりの俺は、おそらく初めてハンドボールにスポットライトが当たった事を嬉しく感じた。
で、やっぱり“中東の笛”だ。
口先だけで腹黒いお偉いさん、そんな大人の好みに合わせて機嫌取るガキじゃないんだから、綺麗事を並べるつもりはないけど、まあ長々と露骨にやってたもんだ。
昔冬になると、「え~っ!?アウト~?!冬で寒くてコートが縮んじゃったのかなあ……」とギャグを飛ばす奴がいたけど、ルールを伸び縮みさせちまうんだから。

テニス界も昨年から“八百長疑惑”が渦巻く。
ブックメーカー、競馬、toto、そして握り。
スポーツに賭けは付き物だ。
そもそも“賭ける”ってのは、人間の闘争本能の一部なんだろう。
“タイトルを賭ける”、“男を賭ける”、“人生を賭ける”、“命を賭ける”、そして“金を賭ける”。
ガキだってくだらない言い争いの殺し文句で、「じゃあ賭けるか!?」って言う位だ。
でも“賭ける”奴の利権に合わせての戦いには、闘争本能はいらない。
やむを得ない理由で、思わず保身に走ってしまう防御本能が働くのかもしれないが。

俺は皆にカタルシスをもたらす位のダーティーな奴が好きだ。
STONESの「WINNING UGLY」も良く聴く。
それでもテニスの“八百長疑惑”は嫌だ。
認めたくない。
「世の中そんな綺麗じゃないってわかってんだろ?」
頭の中でそんな声がする。
いや、認めない。

2007.1.31
Nishi-kanda
カテゴリー:STONES
01/31 17:02
06

Scene 202 [霙]

成人式以来の高校の同窓会。
直接電話で誘われてたらしいが、丁度朝までになった晩で覚えてなく、前の晩「来るって言ったじゃん!」と責められ高円寺へ。
面倒くさいから遅れて行こうと考えてたら、トラブっちゃって本当に2時間遅れ。
(あいつが帰っちゃってて会えなかったら淋しいな……)と考えた自分が素直なのか。
同窓会故の若干の見栄っぱりテンションと、大人のソフトランディング的気配りと、相も変わらない馬鹿さ加減でほぐれきってる店に入って呑み出す。

「さっきまでM先生がいたんだけど、『ほらあのテニスが全国レベルだったあいつはまだか?!』とか言ってたぜ」
気分は悪くないけど今俺の横には、今年から某プロ野球チームの一軍バッテリーコーチになったダチがいる。
俺の昔話なんてしたら、ミック・ジャガーが♪Who wants yesterday's paper?♪って蔑みながら歌い出すぜ。
そいつは高校からドラフトで入ってすぐ一軍だったんだが、現役の間はずっと某キャッチャーの控え。
良くくさらずにいられたよな。
あの頃の暴れっぷりは影をひそめてたけど、より力強く誠実になった感じがした。
「応援してるよ」

席を変えいろんな奴と入れ替わり立ち替わり話す。
他の野球部OBと話をしたら、そいつの子供はジュニア育成で有名な某スクールの最年少者で、「お前から目をかける様に言っといてくれよ!」と冗談とも本気ともつかない言葉をかけられる。
高校時代は殆ど話もしなかった女の子と話したら、これまた子供がさっきとは又違う某有名ジュニア育成スクールに通ってて、コーディネーションから接し方まで真剣に尋ねられた。
わかったよ、感謝する、テニスに。

翌週ガキのトラブル発生。
たまたま休みを取ってた奴は、相手の親御さんと先生と3時間以上の話し合い。
俺は珍しく仕事で、しかも抜けれず。
急いで帰ろうとしたら<もう寝るよ>とメール。
こんな夜に皆が寝静まってる家に帰るには、スイッチの切り替えが必要だ。

マスターに来てなかった2、3日のことをぽろぽろっと話して、自分の気持ちを外に出して見た辺りで常連がどかどかっと入って来て席を譲って店を出た。
店に入る前のボタボタ落ちて来た雨は、帰りに区役所通りを渡ってコマの前を抜ける頃には霙になってた。
皆寒さで家路を急いだのか、終電はやけに空いてる。
霙は雪に変わって、皮ジャンが真っ白になる位吹き付けられて家に着き、寝ている奴を「雪だよ」とゆする。
いつもはすぐ反応するのが、寝息をたてたまま。

悪いな、いつも任せっきりで。
大好きだよ。

2007.1.16
Kabukicho1
カテゴリー:STONES
01/17 15:24
07

Scene 3 [TRIP]

ここは最高だ。
何杯目かもうわからないビールを呑みほしながら思う。
旅行は好きじゃなかった。
間の抜けた阿呆面を誰かに見られて笑われている様な気がする。
動物園でたまに動物に観察されている気がするのと同じだ。

来日が実現する前のSTONESをN.Y.に観に行った時だけは別だった。
まだ治安の悪かった街を朝から晩まで徘徊した。
屋台のホットドックを食べ、ビールはブッシュを呑み、真夜中の42ndで黒人に追い掛けられ、ニューヨーカーに成りきってた…つもりだったのは自分だけだったんだろうけど楽しかった。

今俺はハワイにいる。
オアフのワイキキビーチでダイヤモンドヘッドを左に海を見てる。
昔の俺が見たら軽蔑するだろうな。
昔の俺になんて言い訳しよう。
「俺が嫌いな旅行ってのはあそこにいる皆でバッチ付けてぞろぞろ動いて写真を撮る為だけに名所を駆け足で回って行く様な団体パック旅行の事だったんだよ」
う~ん、シェアスタジアムで皮ジャン着て酔っぱらってSTONES観てる俺には通じないか…。

そもそも今回はハネムーンだ。
仕方ない。
奴の言いなりにハワイに来た。
成田ではハワイ行きゲートにいるのが恥ずかしく居心地が悪かった。
でもホノルル空港に着いた途端俺はぶっ飛んだ。
信じられない青空、湿気のない暖かさ。
俺等は観光は組まずプールサイド、ビーチでひたすらのんびりしてる。
あっ分かった!
「昔の俺よ!俺は観光地が嫌いで保養地は好きだったんだよ!」
う~む、まだ納得してないなあ。

そう言えば昨日面白い事があった。
暑くて誰もいないテニスコートで奴とテニスをした。
ハンディで左手でラケットを持ってプレーしてたら、にやけた日本人が近付いて来た。
試合をしないか?って言うんでシングルスをした。
それなりの腕前だったけど3ポイントやった後ラケットを右手に持ち替えて6-0で勝った。
聞けばこのホテルの専属コーチ。
「こんな暑いところで新婚カップルばっかり見てりゃ、ちょっとからかって新婦の前で新郎に恥かかせようって気になるのもわかるよ。新郎が自分より上手いテニスコーチなんてのはまずないだろうしな」って言うと「そうっすか、すいません」って謝って来た。
でも又今日も日本人カップルをからかってるんだろうな。

さてと部屋に戻るかな。
「いいトリップでしたか?」と日系のスタッフが話しかけて来る。

「おい!昔の俺!聞いたか?俺は観光しに来たんじゃなくてトリップしに来たんだ!」
これでどうだ?納得したか?
無理か…。

1996.3.16
Waikiki


  続きを読む:Scene 3 [TRIP]
カテゴリー:STONES
03/18 16:57
«Prev | 1 | Next»

ケータイでもレックテニススクールへアクセス左のQRコードで携帯版サイトへアクセス!!