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another side of tennis

[Another Side of Tennis] 坂東海 カテゴリー:Stones

新宿ゴールデン街バーの片隅のテニスと音楽の与太話です。
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01

Scene 320 [19回目の神経衰弱]

2011年1月末のWTAランキングは、

01位:C.ウォズニアッキ(デンマーク)
02位:K.クライシュテルス(ベルギー)
03位:V.ズボナレワ(ロシア)
04位:F.スキアボーネ(イタリア)
05位:S.ストーサー(オーストラリア)
06位:V.ウィリアムズ(アメリカ)
07位:N.リー(中国)
08位:J.ヤンコビッチ(セルビア)
09位:V.アザレンカ(ベラルーシ)
10位:A.ラドワンスカ(ポーランド)

全員が違う国籍だ。

ジュスティーヌ・エナンが引退した。
28才。
167cmの小柄な身体から繰り出される圧巻のバックハンド。

同じく片手バックハンドの女子プレイヤーと言えば、フランチェスカ・スキアボーネ。
彼女も身長は166cmと女子ツアー選手の中では小柄。
昨年のフレンチを制した時は29才で、今30才。

……

以上は今年の2月に書きかけたままにしていたもの。
ここから先は、
“群雄割拠の中、30代間近で身長160cmの選手がしかも片手バックハンドで”
何だかんだと書こうとした気もするが、まあそれはいい。
珍しく空いてる小田急線で開いたiPadで、こいつと再会した事に意味があるんだと考えよう。

さて、2011年11月中旬のWTAランキングはこうなっている。

01位:C.ウォズニアッキ(デンマーク)
02位:P.クビトバ(チェコ)
03位:V.アザレンカ(ベラルーシ)
04位:M.シャラポア(ロシア)
05位:N.リー(中国)
06位:S.ストーサー(オーストラリア)
07位:V.ズボナレワ(ロシア)
08位:A.ラドワンスカ(ポーランド)
09位:M.バルトリ(フランス)
10位:A.ペトコビッチ(ドイツ)

又しても見事に全員違う国籍。
練習のベースは似たり寄ったりなのかも知れないが、やっぱりこれは面白い。
日本のどこかの町からヒロインが出て来てもおかしくない気がして来る。

う?む、でもこうしてランキングを見比べながら彼女達の事を思うと、“19th Nervous Breakdown”が聴きたくなってなって来た。
束の間のオフでリラックスしてほしい。
カテゴリー:Stones
11/25 04:32
02

Scene 317 [Sad Sad Sad]

25歳の"王者"に24歳の"挑戦者"が勝った。
25歳の"王者"は現在世界ランキング2位。
でも"元王者"と呼ぶ気にはまだなれない。

24歳の"挑戦者"の準決勝、決勝のプレーはもの凄いエンジンのデカさを感じさせた。
現在の世界ランキング1位も24歳。
今現在"元王者"と呼ばれる選手は30歳。
安易に「時代が変わった」とは言わないが、改めて厳しい世界なんだなとひしひし感じる。

振り返って世の中。
「The Times They Are A Changin'」どころか、相変わらずの打算と保身でパズルが動かない。
引きつった笑顔と指でいいからワンピース動かしてみないか?

10/6夜、AppleのHPのリンクからこんなメールを送った。

Sad Sad Sad.
But Please Rest.
Thank You Steve.

最初の"Sad Sad Sad"はSTONESの1989年のナンバーから。
俺のつたない英語力じゃこれが精一杯だよ。

Stay Hungry, Stay Foolish.
Steve Jobs 1955-2011
カテゴリー:Stones
10/10 08:19
03

Scene 315 [カムオン マッケンロー!]

最初に買ったのは回し読みの末に行方不明。
随分経ってからどうしても読みたくなって探したら既に廃本。
それでも諦めきれずに出版元に務めていた人に無理を言ったら、原本をコピーしたものをわざわざ製本してくれた。
それも又回し読みの末に誰かの本棚に入っちまって帰って来ない。
そして三冊目。
Amazonで拍子抜けする位安くGET。
もう門外不出だ。

”カムオン マッケンロー”
1986年の作品。
このエッセイは、旧ヤンキースタジアムの隣のインドアコートのラウンジで見たテニス新聞?の雨のタイムズスクエアを歩くマッケンローの写真と、この本にインスパイアされて始まった。
昨夜、全米オープンに刺激されてか、
「ほしいものがいつも手に入るとは限らない(ユー・キャント・オールウェイズ・ゲット・ホワット・ユー・ウォント)」ってのは、オレの一番好きなストーンズのナンバーなんだ」
という部分を読み返したくなってパラパラめくっていると、村上龍氏の「テニスアーチスト マッケンロー」という後書きに目が止まった。

“テニスのシングルスは完璧な個人競技だ。
一対一の勝負であって、相手のミスも自分のポイントに数えられる。”

“テニスのシングルスは”という断り書きがいい。
(テニスをわかっているんだなあ……)とシンパシーを感じる。
その後は“人生が三回なければテニスは完璧にならない”というキング夫人の言葉が紹介され、“最盛期だった清原選手と70才を越えた元横綱が勝負しても、やはり70才を越えた元陸上短距離金メダリストと百メートル競争しても清原選手が勝つだろう、でもテニスにおいては70才を越えた元全日本チャンピオンの選手には清原選手は勝つことが出来ない”と、テニスという競技の特性をわかりやすく説明している。
この部分はこう結ばれる。

“テニスの技術はスポーツにというより言葉に似ている。その国の言葉を知らなければ会話が成立しないのと同じで、技術がなければテニスというゲームには参加できないのである。”

いいなあ、ここ。
テニスをする、知る事で感じるテニスの奥深さ、それ故の楽しさ。
あらゆるレベルのテニスプレイヤーが共有している「上達したい!」「強くなりたい!」というポジティヴな潜在意識を見事に表している。

最終的には今までのプレーレベルとプレーしたステージのランク、それに伴う経験と知識、そして当人の現在のテニス欲の掛け合わせで「テニスという言葉」の理解度が決まるんだろう。
最後の「テニス欲」。
これは大事だ。
特に目立った戦績がなくても誠実にレッスンに向かい合っているテニスコーチならば、その貪欲さで、
昔ジュニアで活躍していたって言うだけでふんぞり返っている大バカ野郎は吹き飛ばせるかもしれない。
勿論戦績、指導歴も素晴らしい者の大半は未だにテニス欲旺盛だが。

さて、「カムオン マッケンロー!」の読み直しだ。
カテゴリー:Stones
09/10 23:24
04

Scene 312 [Super-Heavy]

夏に計画停電があるだかないだかの話が出始めた頃。
「この夏停電とか節電とか練習量の確保が難しそうだから、コートのある田舎の一軒家借りて、ずっとジュニアの合宿やろうかと思ってさ」
「子供達は一週間単位とかで送り込みでコーチは常駐ってヤツね。昔あったなあ、そういうの」
「俺それで軽井沢行った」
「ねっ、いいでしょ?どっかいい場所ないかなあ」

それから数週間。
山梨で合宿開催決定。
やるなあ。
想いを形にしようと足掻く事が俺達の生業で、形に出来るのが才能がある奴って事だ。
まあどの世界でもそうだが、何もしてない時は何でも出来ると思い込み、いざ事が起きれば視線を外し、口を閉ざし、ひたすらやり過ごす野郎も多いが……。

ところで奴は俺の先輩で確か今年50's。
行動だけでなく見た目も若い。
プロテニスコーチはこうじゃなきゃ。
若い奴がラディカルでアグレッシヴなのは当たり前だ。
で、40越えてる"親父テニスコーチ"。
酸いも甘いも噛み分けて、世の中を良く知ってるんだから、もっと思い切ってやってみたらどうだい?
若い頃だったら度胸だけだったコーナリングも、
あのカーブなら……と確信持ってアクセルを踏み込めるだろ?

そうそう、明日はミック・ジャガーの68才の誕生日。
そのミックがデイヴ・スチュワート、ジョス・ストーン、ダミアン・マーリー、A.R.ラフマーンと新バンドを結成した。
Super-Heavy
本気なのか、シニカルなのか、バンド名に込められた意味を思わず深読みしそうになる。
その前にキースの機嫌が心配だがまあいい。
来年50周年を迎えるストーンズ。
揺るがないものは揺るがない。

Hey!ミック!
わかったよ、まだまだ足りないって事だよな。
カテゴリー:Stones
07/25 06:48
05

Scene 305 [地の塩]

正直バランスを崩しそうになる。
逃げようのない真実と、自分のやるべき事さえも否定される様なシチュエーション。
それでも延々と続いて行く日常……だからこそ、生きて行けるのだが。
どうにかこうにか自分と社会をつなぎ止めて来た責任感と、街の底を這いずり廻って身につけたブラックユーモアで何とか立っている様なもんだ。

ミッション系中学校の入学式の式次第。
聖書の“地の塩”が記載されている。
俺はすぐにストーンズの“地の塩”を頭の中で鳴らした。

Let's drink to the hard working people
Let's drink to the salt of the earth

いや実際には1989年のストーンズのアトランティックでのショーに、アクセル・ローズとイジー・ストラドリンが飛び入りした時の映像を思い起していた。

Raise your glass to the hard working people
Let's drink to the uncounted heads
Let's think of the wavering millions
Who need leaders but get gamblers instead

神様、罰当たりな俺でもわかったよ。
今夜はこれを聴けって事だな。
カテゴリー:Stones
04/10 15:20
06

Scene 290 [通り過ぎる夏]

「終った事を気にしてると長生き出来ないよ!」
ガキが笑いながら冷やかして来て、娘も家人も笑いながら相槌を打つ。

軽井沢の友人別荘。
苔のむす庭でのBBQ。
友人とはジュニアテニスチームの後輩の元女子ツアー選手。
「これね、ルーマニアのドンペリ」
と、旦那がスパークリングワインをついでくれる。
奴は陽気なフランス人。
シャンパンの輸入もしていて当然ワインには詳しい。
ルーマニアのドンペリ、これが値段を聞いてビックリ。
安い。
「1,500円も出せば十分美味しいワインが手に入るよ」
確かに美味かった。
ナスターゼも呑んでるのかな。
「明日何してるの?」
「ホテルのコートでテニス」
「じゃあ明日も家来なよ。横のコート取ってあるから」

翌日手入れの行き届いたクレーコートで約3時間。
たっぷり楽しんで又庭でのハンバーガー会。
その後は「高校卒業後は自立しなければいけない」という家訓の為に、ここを通りがかった車相手に1台500円で洗車のアルバイトをしているという、奴の娘2人に当然洗車をオーダー。
そこでやっちゃったんだよな、車の入替えの時に。
軽井沢特有の低い溶岩の石垣でバンパーを。
それを受けての冒頭のガキの台詞。
お前に"Daddy you're a fool to cry"って言われるなんてなあ。
Thank You!

翌日帰る前に旧軽を流していたら奴からメール。
<忘れ物してるよ!>
又しても奴の別荘へ。
子供達は車から飛び出して庭を走って行く。
近付いて来た奴と小さな声でさっき知った事を伝える。
「N先生が今朝倒れてやばいらしい」
「えっ?!」
「何かわかったら又連絡する」

奴の娘達とウチのガキ共が大声で叫んでる。
「渋滞してるからご飯食べて行きなよ!」
「そうだよ!食べて行こうよ!」
流石に今日はと遠慮して車を出したら電話が鳴った。
「渋滞ひどくなってるみたいだよ!」と可愛い声。
南軽井沢の交差点の表示は確かに渋滞が伸びてる。
「OK。じゃあお世話になるよ。ピザでも買ってく」
「本当!トロピカル買って来てね!」

渋滞も終った高速を飛ばして24時半に帰京。
"君がくれた夏の記憶 ひとつふたつ閉じる前に いちどやさしー雨の朝に
ぬれに行こう 目さます前に 通り過ぎる夏"(通り過ぎる夏/O.P.KING)
カテゴリー:Stones
08/25 20:14
07

Scene 262 [She’s The Boss]

久々にブヨに刺された。
気分転換に行った那須のゴルフ場。
右足38ヶ所、左足55ヶ所の計93ヵ所。
これがスコアならまだ良かったが……。
帰りの車の中で足はみるみるむくみ始め、ねじ切れる直前のソーセージみたいにぱんぱんになった。
今、13年振りのウィンブルドン、クルム伊達公子選手とキャロライン・ウォズニアッキ選手の試合を見ながら足を掻いてる。

ブヨに刺されたのは2週間前。
その間に訃報が三つ。
母方の一番上の伯母さんが逝っちまった。
88歳だったとは言え、ずっと元気でその日も朝からいろんな所に顔を出して、一旦家に帰り又出ようとしたところだったらしい。
車をすっ飛ばして又北に向かった。
全く苦しまなかったという事がわかる“最後の寝顔”。
「起きなよ」と心の中で声をかける。
お悔やみの後とんぼ返りで車を東京に向かって走らせてたら、大好きな若手プロテニスコーチのお父さんが亡くなったという知らせ……。
二日前に「やばいってさっき聞いて……」と絶句してる奴を呑みに連れ出したけど、こんなに早いとは。
何とか通夜に出ようと調整してるところに、今度はテニス部の後輩のお父さんの……。
清志郎、三沢のこともあってえらくブルーになる。
行きつけのバーのマスターもつい先日呑み屋仲間があの世に行っちまって、「もうこれ以上俺の仲間を削り取らないでくれよ」とぼやいていたっけ。

そんな事がありながらも、まだブヨに刺されたところは疼く。
生きてるって事が無様に感じる時がある。
18の時に逝っちまったあいつの事を想い出すと恥ずかしくなる夜がある。
(これが生きてるってことか)なんてうそぶいてみる。

伊達選手の試合の中継が始まる前、届いたばかりのTEACのターンテーブル&カセット付CDレコーダーで、1985年に出たShe’s The BossのレコードをCDに焼いてみた。
プレーヤーが壊れて聴けなくなってた24年前のアナログレコードをiTunesで聴く。
Lonely At The Topのエネルギッシュなサウンドとエモーショナルなボーカル。
Hard Womanの切なさとその裏っかわの皮肉。
(すげえなあ……)と改めて聴き入ってたら伊達選手が13年振りにウィンブルドンのコートに入って来た。

行けなくなった俺の代りに有明に行った家人からの「グラフに勝ったよ!」というコール。
そのグラフとの二日がかりのウィンブルドン準決勝。
でも何か軋みを感じさせていたあの頃の伊達選手。
このまま続けていたら……とは思えなかった引退。
それが今プロスポーツ界では考えられないブランクを一気に埋めて、13年前の何倍もポジティヴなエネルギーを発して彼女は聖地ウィンブルドンの芝生の上にいる。
クレバーな頭脳とガッツというエンジンで出来たライジングサンという名のタイムマシンを彼女は天才的なタイミングで動かしてここにいる。

“Japanese Tennis Girl Here To Stay”
彼女は世界に向けて全身でそう表現していた。
間違いなく彼女の生き方はかっこいい。
それをリアルタイムで観てる俺達も悪くない。
ねっ、伯母ちゃん、生きてるだけでもうけもんだよね。
現状を楽しまないとだ。

2009.6.23
Kashimacho
カテゴリー:Stones
06/25 23:11
08

Scene 260 [物見遊山]

首都高を順調に走ってたら、案内板に「見物渋滞」の表示。
それが有明から辰巳にかけた辺りの事だったので、(何かイベントでもやってんのかいな?)と考えながら車を進めて、有明コロシアムを左に見ながら 渋滞に加わった。
オリンピックが来たら有明もキレイになるんだろうな。
賛否両論はあって当たり前。
俺は動脈硬化したこの街が変わるチャンスだと感じてる。

しばらく走っていたら反対車線で派手な事故。
皆減速して事故処理を眺めてる。
ここでやっと(ああ〜、成程これが“見物渋滞”ね、業界用語だな)と納得。
どんな時でもどんな所でも人は噂好きで、祭り好きだ。
そろそろテニスで物見遊山はどうだい?
USオープンを観に行った人から良く聞くのは、「ニューヨークの街全体がUSオープン一色」という言葉。
STONESがニューヨークでライヴを演る時もそんな感じだったから、世界中の目と耳が向いて来るエンターテイメントの中心で暮らすニューヨーカー故の盛り上がりかもしれないけど、“江戸っ子”だって祭り好きなんだ、負けてられないね。

小学校時代は少年野球でその後はテニス部なんて俺含め、今は野球をプレーしていなくても野球場には行きたくなる。
野球観戦に来ている殆どの人は実はそんな感じだろう。
「テニスを楽しむ」=「プレーを楽しむ」じゃあなくて、ドームや武道館にいいショーを観に行く様な楽しみ方があったっていいじゃないか。
早目に待ち合せて軽く呑んでから会場に入って、終ったら上手い物食べに行って。
他のスポーツ観戦の楽しみと言えば、国技館で相撲を観る楽しみはあそこの焼き鳥だったり、野球場での楽しみは重いタンクを背負った女の子からビールを買う事だったり、ジェット風船だったり、かち割りだったり、いろんな定番がある。
テニスならウィンブルドンの苺ミルクが有名だが、有明だったらなんだ?(ハーバーとは言わない様に!)
ちょっと無理して観戦後の月島もんじゃ?

前から言ってる事だが、テニスはプレーするだけのものじゃなくて、観ても読んでも楽しめる極上のThat's Entertainmentだ。
ステディな恋人をテニス観戦にエスコートしたっていいんだぜ!
じっとしてられない子供と一試合だけ観た後、観覧車に乗りに行ったっていいんだぜ!
部屋で固唾を呑んで「ナダルvsフェデラー」のVTRを観たっていいんだぜ!
電車の中で「カモン・マッケンロー」を読んで、
心の中で(わおっ!カッコいい)って言ったっていいんだぜ!

えっ-!「錦織圭疲労骨折で長期離脱」……。
ええい!ジャパン・オープン迄に「有明名物」用意してコロシアム満員にしとく。

2009.5.25
Shinyokohama
カテゴリー:Stones
05/25 23:31
09

Scene 258 [I’m Innocent]

WBCでイチロー選手が不調だった時のマスコミの論調、世論を見てて、フランスW杯でのカズ選手を思い出した。
あの時カズ選手は代表落ちとなって、今回イチロー選手は最終戦でタイムリー。
結果は違うが、結果が出るまでのスケープゴート的扱いは同じだった。
これが“語れる自分はなくて他人の話しか出来ない”凡人の世界か。

イチロー選手は胃潰瘍での開幕から欠場後の自身開幕での張本勲氏の持つ日本タイ記録に並ぶ3085安打達成。
そして翌日の3086安打の日本新記録達成。
WBCでのカメラに向かって来るかの様なセンター前のタイムリー、3085安打となった満塁ホームラン。
華を感じた。
シアトルまで記録達成を見届けに来た張本氏を気遣っての、「場所が違うから」というコメントも良かった。
日本で1278本、メジャーで1807本。
誰だって本当は「場所が違うから」凄いのはわかってる。

毎日カレーを食べる事から始まって、イチロー選手は勝敗、好不調に関係なくルーチンを守って自分の心と体を管理している事で有名だ。
4/17の読売新聞にはこんな記事があった。
“2006年にチームメートになった城島が驚いたのは、「準備のすごさ」だ。決まった手順で調整、試合開始の瞬間にトップギアで疾走する背番号「51」を見て、「自分はあんな準備が出来ているか?イチローさんが相手なら抑えられるか?」と自問自答して来た。さらに遠征先のレストランもほとんど決まっていて、注文するメニューまでも同じことが多いという。森本さん(※イチロー選手のトレーナー)は「何人もの選手がイチロー君の行動をまねたけど、挫折した。彼の生活自体がベースボールなんです」と証言する”
下北のピーチだったか、そいつの部屋だったか、「キースの音ってさ、キースしか出せないんだよ」、ボソッと言ったバンドマンがいた。
運指的には簡単だからハードロック好きのギター小僧はなめてかかるが、そんな頭でっかちな奴には奴の言った意味がわからないだろうな。
奴は高校の頃は毎朝“Little T&A”を聴いてから学校に行ってたキース・フリーク。
まず音をコピーしてもキースの音は出ない。
「じゃあ同じ生活をしなきゃ」と酒飲んで、あれやこれやとして……やっぱり出ない。
そこで「キースの音ってさ、キースしか出せないんだよ」、だ。
でも奴はキースと同化して自分の“オリジナル”のスタイルを確立した。
「好きなんだからパクったっていいじゃん」
ポール・マッカートニーの言葉。
ポールは余り好きじゃないけど、これを聞いた時は(何だよ、結構いい奴かもな)って思った。
TVに映るイチロー選手をただ真似てもそれは草野球の余興でしかない。
見えるところだけを真似したり、見えるところだけで判断する。
でもそれじゃ真実は何も見えていない。
大切なのは情熱だ。

テニス界のルーチン魔?と言えばラファエル・ナダル選手。
ゲーム開始前のベンチまでのダッシュは最高だ。
ペットボトルを並べる仕草は微笑ましい。
サーブを打つ前のルーチンは正しくイチロー選手の様だ。
そしてナダル選手もとんでもない努力をしてるんだろうなと思わせる。

“I’m Innocent”
キース・リチャーズのピックにはそう書かれている。
「俺は無実だ」
ドラッグでの再三の逮捕にひっかけてのジョークにもとれるが、音楽に真摯に向かい合ってる姿を連想させる。
俺の、あんたの“I’m Innocent”は何だ?

2009.4.23
nishiogikubo-north
カテゴリー:Stones
04/25 11:54
10

Scene 252 [SHAIN A LIGHT]

新宿武蔵野館。
この街に夜な夜な呑みに来てるくせに、ここは初めて。
ワンフロアに100人以下のミニシアターが3つ。
持ち込みのポケ瓶のチェイサーにジンジャーエールを買って中へ。
すぐにいつも通り予告編が幾つか流れ、映画が始まった。

“SHAIN A LIGHT”
まずはストーンズとマーティン・スコセッシの丁々発止で幕が開く。
スコセッシをからかい、煽る様なミックに(相変わらずだなあ)とファン心理で嬉しくなるが、そんなもんが単なるギミックだと、後で改めて思い知らされる事になる。
オープニングは“J.J.Flash”。
スクリーンから発せられるエネルギーに、(うわっ!すげえ)とぶっ飛びにやけながらも涙が滲む。
初めて観たシェア・スタジアム、そして'90年の初来日から何回も観たどのショーよりもバンドは良くなってる。
映画の半ばでキースは「単純にバンドをやるのが好きなんだ」と呟き、ラストの“BROWN SUGAR”を弾き終えた後は、ネックを抱えひざまずいて動かず、暫くしてネックにキスして立ち上がった。
奴等は心底ピュアに“演る”事を楽しみ、とんでもない音楽を産み出し続けてる。
そんな奴等に俺は、相も変わらず「くっだらねえコト気にすんなよ!お前は何者なんだい-!」と、ケツを叩かれてる。

「単純にテニスをやるのが好きなんだ」「単純にコーチをするのが好きなんだ」という気持ちを表現し続けないと……。
ブッキングからホテルの部屋に用意する物まで、ストーンズに関するあらゆるマネージメントをミックが仕切っているのは、全てを自分達でコントロールしたいからだ。
それを揚げ足取りは「金儲け主義」と言うが、そんな奴には本当のメッセージ、“真実”は伝わらない。
アメリカでトップジュニア育成しているコーチのテニス誌でのコラムに、こんな言葉があった。
「ポジテイヴな選手は、ネガティブな言葉で罵倒してもそれをエネルギーに変える。ネガティヴな選手は、ポジティヴな言葉をかけても(自分は駄目だ)と落ち込んで行く。相手が何を言ったかでなく、何を伝えたいかを理解し、自分に活かす事が大事。ネガティヴな選手やモンスター・ペアレントにはそこが欠如している」
“情熱”ってのは、もはや誰にでも通じるものじゃないらしい。

映画ではクリントン一家が来て、ストーンズのメンバーと顔合わせしていた。
ミックは、クリントンが他のメンバーと話している間は無関心に遠くを見つめ、視線が自分に動いて来るとあの笑顔を浮かべてた。
そしてステージでは“Some Giris”を唄った。
あの歌詞をクリントン一家が揃って聴いてる所を思うと面白くなったが、それ以上にやっぱり俺はこう思った。
(本当にこいつらBluesが好きなんだ!)
全く何を今更……。

2009.1.23
Shinjuku Musashinokan
カテゴリー:Stones
01/25 22:29
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