[Another Side of Tennis] 坂東海 カテゴリー:SION
新宿ゴールデン街バーの片隅のテニスと音楽の与太話です。
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01
Scene 215 [はやく慣れることさ]
「すぐ慣れるから大丈夫!」
良く聞くし、口にする言葉だ。
言う側には便利で、言われた側も何となくその気になる。
「う〜ん、これは慣れてもらうしかないねえ」
レッスン内容のミーティングの席上で、なかなかいい案が出なかった時のこと。
「私が以前教育関係の仕事を手伝っていた時は、子供達に勉強でも生活面でも『慣れろ』というのは禁句で、それを口にするのは教育者の職務放棄と言われてましたよ」
場が一瞬シーンとして、ピリッとした空気になった。
テニスが好きで、子供達の指導に情熱を燃やしてる者同士の集まりでさえこうだ。
自分達が出来て当たり前の事をついつい軽く考えてしまう。
“慣れ”は“鈍さ”に直結するってのもわかってるくせに。
それからそのスクールのコーチは、プレーヤーを「すぐ慣れますよ」と励ますのでなく、具体的な方法を提示することに腐心する様になった。
コナーズの両手打ち、ボルグのトップスピン、マッケンローのサーブ、最近ではナダルのコートカバーと、皆“異様”だ。
慣例に“慣れた”末のプレーじゃない。
「こうあるべき」という考えから抜けられないイメージが貧困なコーチ、自分が体験して来た中からしか指導出来ないコーチには手に負えない暴れ馬。
マッケンローじゃないが、態度が悪ければ“テニス界の異端児”とでも呼ばれるんだろう。
テニス誌で「日本人プレーヤーはディサプラン(精神修養)が強すぎるため、自分に合わない、嫌なことでも、受け入れようとして、ストレスをためてしまいやすく、またリスペクト(相手を敬う)する気持ちが強すぎるため、コーチの言うことに服従したり、強いプレーヤーに対して絶対に自分の方が優れていると思えないのです」という記事を読んだ。
「日本人プレーヤー」を「日本のサラリーマン」に置き換えて、「コーチ」を「上司」に、「プレーヤー」を「同僚」とか「取引先」にしてビジネス誌に載せたら、何の違和感もない。
自分の周りだけは、アイデアと愉快なハプニングが満ち溢れてるいる様にしたいもんだが、それすらも誰かが見栄から始まる知ったかぶりと背伸び、保身に走るセコさが生む被害者意識に邪魔をされたりして、上手く行かないんだよなあ。
でもこの記事はこう続いて、何だか救われる。
「このディサプラン、リスペクトが強すぎるプレーヤーはグレートプレーヤーにはなりにくいものです。なければもちろん上にはいけませんが、錦織君はそのバランスがよかったのです」
せめて、「年上だから」「上役だから」「教師だから」「コーチだから」という傲りで、誰かの可能性ってやつを潰さない様にしたいもんだ。
「そんなのわからないの?」と言った後すぐには訂正出来なくても、後でフォロー出来る優しさ位は持ちたい。
疲れた足をひきづってまだ慣れない街を歩く なにをそんなに急いでいるのか だれもかれもが足早に通り過ぎる 息もできない電車の中で 眼のやり場がないから眼を閉じた むかいのオヤジは俺の足をふんづけたのにあやまりもしない はやく慣れることさ どうでもいいことだぜ はやく慣れることさ 誰かが言った “はやく慣れることさ/SION”
SIONはライヴでこの歌を唄う時、いつも最後に歌詞カードにはない言葉を唄う。
“はやく慣れることさ どうでもいいことだぜ はやく慣れることさ 誰かが言った 無理だぜ”
そう、無理だよな。
2007.4.17
Todainojo
※文中のテニス誌コメントは「スマッシュ2008年5月号」より引用
良く聞くし、口にする言葉だ。
言う側には便利で、言われた側も何となくその気になる。
「う〜ん、これは慣れてもらうしかないねえ」
レッスン内容のミーティングの席上で、なかなかいい案が出なかった時のこと。
「私が以前教育関係の仕事を手伝っていた時は、子供達に勉強でも生活面でも『慣れろ』というのは禁句で、それを口にするのは教育者の職務放棄と言われてましたよ」
場が一瞬シーンとして、ピリッとした空気になった。
テニスが好きで、子供達の指導に情熱を燃やしてる者同士の集まりでさえこうだ。
自分達が出来て当たり前の事をついつい軽く考えてしまう。
“慣れ”は“鈍さ”に直結するってのもわかってるくせに。
それからそのスクールのコーチは、プレーヤーを「すぐ慣れますよ」と励ますのでなく、具体的な方法を提示することに腐心する様になった。
コナーズの両手打ち、ボルグのトップスピン、マッケンローのサーブ、最近ではナダルのコートカバーと、皆“異様”だ。
慣例に“慣れた”末のプレーじゃない。
「こうあるべき」という考えから抜けられないイメージが貧困なコーチ、自分が体験して来た中からしか指導出来ないコーチには手に負えない暴れ馬。
マッケンローじゃないが、態度が悪ければ“テニス界の異端児”とでも呼ばれるんだろう。
テニス誌で「日本人プレーヤーはディサプラン(精神修養)が強すぎるため、自分に合わない、嫌なことでも、受け入れようとして、ストレスをためてしまいやすく、またリスペクト(相手を敬う)する気持ちが強すぎるため、コーチの言うことに服従したり、強いプレーヤーに対して絶対に自分の方が優れていると思えないのです」という記事を読んだ。
「日本人プレーヤー」を「日本のサラリーマン」に置き換えて、「コーチ」を「上司」に、「プレーヤー」を「同僚」とか「取引先」にしてビジネス誌に載せたら、何の違和感もない。
自分の周りだけは、アイデアと愉快なハプニングが満ち溢れてるいる様にしたいもんだが、それすらも誰かが見栄から始まる知ったかぶりと背伸び、保身に走るセコさが生む被害者意識に邪魔をされたりして、上手く行かないんだよなあ。
でもこの記事はこう続いて、何だか救われる。
「このディサプラン、リスペクトが強すぎるプレーヤーはグレートプレーヤーにはなりにくいものです。なければもちろん上にはいけませんが、錦織君はそのバランスがよかったのです」
せめて、「年上だから」「上役だから」「教師だから」「コーチだから」という傲りで、誰かの可能性ってやつを潰さない様にしたいもんだ。
「そんなのわからないの?」と言った後すぐには訂正出来なくても、後でフォロー出来る優しさ位は持ちたい。
疲れた足をひきづってまだ慣れない街を歩く なにをそんなに急いでいるのか だれもかれもが足早に通り過ぎる 息もできない電車の中で 眼のやり場がないから眼を閉じた むかいのオヤジは俺の足をふんづけたのにあやまりもしない はやく慣れることさ どうでもいいことだぜ はやく慣れることさ 誰かが言った “はやく慣れることさ/SION”
SIONはライヴでこの歌を唄う時、いつも最後に歌詞カードにはない言葉を唄う。
“はやく慣れることさ どうでもいいことだぜ はやく慣れることさ 誰かが言った 無理だぜ”
そう、無理だよな。
2007.4.17
Todainojo
※文中のテニス誌コメントは「スマッシュ2008年5月号」より引用
カテゴリー:SION
04/17 20:10
02
Scene 211 [魔法にかけられて……]
余り乗り気じゃなかったが、家族の付き合いで「魔法にかけられて」を観に来た。
ロビーで携帯が鳴る。
休日気分台無しのダミ声。
「おはようっす」「昨日ちゃんと帰れたんですか?」「帰れる訳ないじゃん!」「だからタクシー乗った方がいいって言ったのに。どこ迄行っちゃったんですか?」「昨日別れた時、俺鞄持ってた?」「持ってましたよ」「本当に?紺色のやつだよ」「わかってますよ。俺が店の人から受け取って渡したんですから。茶色の縁取りでしょ?」「そうそう。やっぱ電車に忘れたな」
昨夜22時過ぎ。
「何時に出れる?」「ラストが雨中止なんで定時の22時半には出れますけど」「“あいつ”に電話で捕まっちゃってさ。じゃあ23時に小便横丁の寿司屋な」
電話の主はウチの社長。
“あいつ”とは某テニススクール代表だが、その前に社長の大学テニス部の後輩で、おまけに俺の中高テニス部の先輩。
全く世間は狭いって言うか、業界は狭過ぎる。
ここんところ“あいつ”からの誘いを2回連続で断わってるのもあって新宿へ。
暖簾をくぐると馴染みの大将が「毎度!久し振り!」と声をかけて来て、俺が二人を見つけて座ろうとしたら、仕草で「本当にそこなの?」と聞いて来る。
ちょっと不思議に感じつつ席についてその意味がわかった。
“あいつ”は完全に酩酲してる。
と言っても乱れてる訳じゃなくて、社長に「ああいうのは許せない」だの、「俺は頑張る」だのクダまいてる。
俺はけたけた笑いながら茶々入れてたけど、社長が「何でも自分に原因があるんだよ」とまとめて帰った頃から、そうも行かなくなった。
“あいつ”はカウンターに突っ伏して起きないから、仕方なく俺が支払い。
(こりゃ電車は無理だよなあ)と、靖国通りに出てタクシーを拾おうとしたら「何時?電車で帰る。大丈夫!」と背筋を伸ばして帰りやがった。
ちぇっ、タクシー便乗しようとしたのに、“あいつ”の方が数段上だった。
これじゃ呑み代払いに来ただけだぜ。
しかしまあショーケース的酔っ払いだったなあ。
それもテニスと言う名の魔法をかけられたって事にしとくか。
お互い一生テニスで浮かれて、テニスでうなされるんだろうな。
映画が終って劇場を出る時に、でかいパネルに目が止まった。
“拍手されるより、拍手するほうが、ずっと心がゆたかになる”高倉健
“いつまでも生徒”吉永小百合
「拍手されたいけど責任は負いたくない」「優しく教えてもらいたいけど叱られたくはない」
挙句の果ては他人の噂と自分の昔話しか出来ない奴等ばかりの今。
「〜される」事を望むより、謙虚に讃える、自分から学ぶ尊さ。
わかっちゃいるんだけど……沁みるなあ……。
そこに今度はゴールデン街からメール。
<シオンのチケット頼むね。ちなみにまだ店>
もう昼過ぎだって言うのに、今日も36時閉店か。
酒を呑まれるよりも、呑むほうが、ずっと心がゆたかになる……いつまでも酔っぱらい……
酒って言う魔法はタチ悪いからねえ。
2007.3.20
Higashioizumi
ロビーで携帯が鳴る。
休日気分台無しのダミ声。
「おはようっす」「昨日ちゃんと帰れたんですか?」「帰れる訳ないじゃん!」「だからタクシー乗った方がいいって言ったのに。どこ迄行っちゃったんですか?」「昨日別れた時、俺鞄持ってた?」「持ってましたよ」「本当に?紺色のやつだよ」「わかってますよ。俺が店の人から受け取って渡したんですから。茶色の縁取りでしょ?」「そうそう。やっぱ電車に忘れたな」
昨夜22時過ぎ。
「何時に出れる?」「ラストが雨中止なんで定時の22時半には出れますけど」「“あいつ”に電話で捕まっちゃってさ。じゃあ23時に小便横丁の寿司屋な」
電話の主はウチの社長。
“あいつ”とは某テニススクール代表だが、その前に社長の大学テニス部の後輩で、おまけに俺の中高テニス部の先輩。
全く世間は狭いって言うか、業界は狭過ぎる。
ここんところ“あいつ”からの誘いを2回連続で断わってるのもあって新宿へ。
暖簾をくぐると馴染みの大将が「毎度!久し振り!」と声をかけて来て、俺が二人を見つけて座ろうとしたら、仕草で「本当にそこなの?」と聞いて来る。
ちょっと不思議に感じつつ席についてその意味がわかった。
“あいつ”は完全に酩酲してる。
と言っても乱れてる訳じゃなくて、社長に「ああいうのは許せない」だの、「俺は頑張る」だのクダまいてる。
俺はけたけた笑いながら茶々入れてたけど、社長が「何でも自分に原因があるんだよ」とまとめて帰った頃から、そうも行かなくなった。
“あいつ”はカウンターに突っ伏して起きないから、仕方なく俺が支払い。
(こりゃ電車は無理だよなあ)と、靖国通りに出てタクシーを拾おうとしたら「何時?電車で帰る。大丈夫!」と背筋を伸ばして帰りやがった。
ちぇっ、タクシー便乗しようとしたのに、“あいつ”の方が数段上だった。
これじゃ呑み代払いに来ただけだぜ。
しかしまあショーケース的酔っ払いだったなあ。
それもテニスと言う名の魔法をかけられたって事にしとくか。
お互い一生テニスで浮かれて、テニスでうなされるんだろうな。
映画が終って劇場を出る時に、でかいパネルに目が止まった。
“拍手されるより、拍手するほうが、ずっと心がゆたかになる”高倉健
“いつまでも生徒”吉永小百合
「拍手されたいけど責任は負いたくない」「優しく教えてもらいたいけど叱られたくはない」
挙句の果ては他人の噂と自分の昔話しか出来ない奴等ばかりの今。
「〜される」事を望むより、謙虚に讃える、自分から学ぶ尊さ。
わかっちゃいるんだけど……沁みるなあ……。
そこに今度はゴールデン街からメール。
<シオンのチケット頼むね。ちなみにまだ店>
もう昼過ぎだって言うのに、今日も36時閉店か。
酒を呑まれるよりも、呑むほうが、ずっと心がゆたかになる……いつまでも酔っぱらい……
酒って言う魔法はタチ悪いからねえ。
2007.3.20
Higashioizumi
カテゴリー:SION
03/20 20:32
03
Scene 205 [雪]
(良かった……動いてる)
家から徒歩1分のバス停。
反対方面に向かうバスを見て一安心。
ウチは新宿から電車で15分で駅から歩けば15分超、ついでにタクシーで7,000円。
7年前の市町村合併後、コミュニティバスが走り出し、おまけにバス停がすぐ側に設置されて随分便利になった。
とは言え、今朝みたいな天気の時はちょいと不安になる。
いつだったか、大雪の朝。
車通勤の家人も車を諦め、二人でバス停でバスを待ってた。
流石にいつもより皆家を出るのが遅いのか、並んでる人はいつもより少ない。
雪は相変わらず強く、厳しい寒さの中、ポケットに手を突っ込み、マフラーを首から鼻先迄巻き付けてバスを待つがなかなか来ない。
「これはちょっと異常じゃない?」なんて話していたら、先頭の人が急に駅の方へ歩き出した。
そして次々と皆駅に歩き出して俺等が先頭になってみたら、時刻表の裏側に「大雪が予想されますので運休します」……。
あの時と比べれば今回の雪は可愛いもんだが、やっぱり不安になるし、毎度々々Tokyoは雪に弱い。
そして勿論アウトドアのテニススクールも。
「明日雪降ったら雪かき大変だねえ」と言ってくれる人もいるけど、大体が「雨とか雪の時は来なくていいんでしょ?えっ?!来てるの?!何してるの?」という人が大半だ。
「雪が降ってるうちは雪かきしても無駄」という考え方もあるけど、それは間違い。
雪の後に雪を全部溶かす位の雨でも降れば別だけど、たいていその雨でシャーベット状になって凍結して余計悲惨になるし、何もしないで溶ける位の晴天になればそりゃあレッスンなんで、それまでに雪かきしとかなきゃってことだ。
とにかく、かく量は一緒で、ラッセル車もブルトーザーもない人海戦術なんだから、雪が降っていようがいまいが、積り出したら雪かきスタート。
俺が着いてからすぐに続々とスタッフが集まって来る。
「いや~っ、たまんないっすね!」と口々に言いながらも、顔が何か子供めいてるのは雪の魔力?
「えーっ?!明日雪?!やったあ~!」と喜んでたウチのガキと変わりゃしねえ。
“足は滑るし 歩きづらいし だけど奇麗な 雪が好き ゆっくりだけど止まらない 君に教わった 歩き方で”雪かもな/SION
そして雪かき開始。
コート外の空きスペースにどんどんと雪をかき出して行く。
最初のうちは出しに行く奴、戻って来た奴がすれ違うと、お互いくだらないジョークを飛ばし合っていたのが、徐々に無口になって行く。
そりゃそうだ、テニスコートは本当に広い。
当たり前だけど端から徐々にかいて行くけど、なかなかベースラインが出て来ない。
お客さんに「テニスコートって約何坪だか知ってますか?」と聞くと、殆どの方が「50坪?」と答え、「200坪」と聞くと、「え~っ!」とのけ反るか、「へえ~」と、まじまじコートを見回すかする。
随分前に歌舞伎町の航空写真を見たら、建替え前の大久保病院だかその側にテニスコートがあった。
そりゃあデカかったよ、雑居ビルどころか歌舞伎町のワンブロックよりデカかったな。
まあそんな訳で、テニスコーチがテニスコートの広さを実感するのは、振り回しとかの乳酸が溜る練習でなく雪かきだ。
さて、雪かきもそれなりに進んだ。
でも相変わらず雪は落ちて来る。
「昼過ぎから出来れば……」「夕方のジュニアから出来れば……」とやって来たけど、もうすぐ陽が落ちて凍結し出すからナイターも絶望的だな。
明日も天気は良くないから心配だ。
子供を明日ウチのスクールの「体験レッスンを受けさせてみる」と言ってた友人から、<「子供が明日テニス出来るかなあ」って心配してるんだけど、どう?>とメールが入る。
そうなんだ、俺達にはテニスもレッスンも当たり前だけど、子供達にとってテニスが出来る日は全部Special Day!
まして初めてスクールに来る子にとってはSuper Exiting Special Dayだ!
降る降らない、疲れた疲れてない関係ねえや!
ガツンと雪かきしてアッタカイ店で冷たいビールだ!?
“「疲れた」って言わなくなったのは 君が教えてくれたこと 身体と心をもって生きてんだから 疲れてない奴なんていやしない 冷え込む夜に 熱いコーヒーとラムを少し 静かすぎる気配が 聞かせてくれる 明日の朝は雪かもな”雪かもな/SION
2007.2.3
Minamicho5
家から徒歩1分のバス停。
反対方面に向かうバスを見て一安心。
ウチは新宿から電車で15分で駅から歩けば15分超、ついでにタクシーで7,000円。
7年前の市町村合併後、コミュニティバスが走り出し、おまけにバス停がすぐ側に設置されて随分便利になった。
とは言え、今朝みたいな天気の時はちょいと不安になる。
いつだったか、大雪の朝。
車通勤の家人も車を諦め、二人でバス停でバスを待ってた。
流石にいつもより皆家を出るのが遅いのか、並んでる人はいつもより少ない。
雪は相変わらず強く、厳しい寒さの中、ポケットに手を突っ込み、マフラーを首から鼻先迄巻き付けてバスを待つがなかなか来ない。
「これはちょっと異常じゃない?」なんて話していたら、先頭の人が急に駅の方へ歩き出した。
そして次々と皆駅に歩き出して俺等が先頭になってみたら、時刻表の裏側に「大雪が予想されますので運休します」……。
あの時と比べれば今回の雪は可愛いもんだが、やっぱり不安になるし、毎度々々Tokyoは雪に弱い。
そして勿論アウトドアのテニススクールも。
「明日雪降ったら雪かき大変だねえ」と言ってくれる人もいるけど、大体が「雨とか雪の時は来なくていいんでしょ?えっ?!来てるの?!何してるの?」という人が大半だ。
「雪が降ってるうちは雪かきしても無駄」という考え方もあるけど、それは間違い。
雪の後に雪を全部溶かす位の雨でも降れば別だけど、たいていその雨でシャーベット状になって凍結して余計悲惨になるし、何もしないで溶ける位の晴天になればそりゃあレッスンなんで、それまでに雪かきしとかなきゃってことだ。
とにかく、かく量は一緒で、ラッセル車もブルトーザーもない人海戦術なんだから、雪が降っていようがいまいが、積り出したら雪かきスタート。
俺が着いてからすぐに続々とスタッフが集まって来る。
「いや~っ、たまんないっすね!」と口々に言いながらも、顔が何か子供めいてるのは雪の魔力?
「えーっ?!明日雪?!やったあ~!」と喜んでたウチのガキと変わりゃしねえ。
“足は滑るし 歩きづらいし だけど奇麗な 雪が好き ゆっくりだけど止まらない 君に教わった 歩き方で”雪かもな/SION
そして雪かき開始。
コート外の空きスペースにどんどんと雪をかき出して行く。
最初のうちは出しに行く奴、戻って来た奴がすれ違うと、お互いくだらないジョークを飛ばし合っていたのが、徐々に無口になって行く。
そりゃそうだ、テニスコートは本当に広い。
当たり前だけど端から徐々にかいて行くけど、なかなかベースラインが出て来ない。
お客さんに「テニスコートって約何坪だか知ってますか?」と聞くと、殆どの方が「50坪?」と答え、「200坪」と聞くと、「え~っ!」とのけ反るか、「へえ~」と、まじまじコートを見回すかする。
随分前に歌舞伎町の航空写真を見たら、建替え前の大久保病院だかその側にテニスコートがあった。
そりゃあデカかったよ、雑居ビルどころか歌舞伎町のワンブロックよりデカかったな。
まあそんな訳で、テニスコーチがテニスコートの広さを実感するのは、振り回しとかの乳酸が溜る練習でなく雪かきだ。
さて、雪かきもそれなりに進んだ。
でも相変わらず雪は落ちて来る。
「昼過ぎから出来れば……」「夕方のジュニアから出来れば……」とやって来たけど、もうすぐ陽が落ちて凍結し出すからナイターも絶望的だな。
明日も天気は良くないから心配だ。
子供を明日ウチのスクールの「体験レッスンを受けさせてみる」と言ってた友人から、<「子供が明日テニス出来るかなあ」って心配してるんだけど、どう?>とメールが入る。
そうなんだ、俺達にはテニスもレッスンも当たり前だけど、子供達にとってテニスが出来る日は全部Special Day!
まして初めてスクールに来る子にとってはSuper Exiting Special Dayだ!
降る降らない、疲れた疲れてない関係ねえや!
ガツンと雪かきしてアッタカイ店で冷たいビールだ!?
“「疲れた」って言わなくなったのは 君が教えてくれたこと 身体と心をもって生きてんだから 疲れてない奴なんていやしない 冷え込む夜に 熱いコーヒーとラムを少し 静かすぎる気配が 聞かせてくれる 明日の朝は雪かもな”雪かもな/SION
2007.2.3
Minamicho5
カテゴリー:SION
02/07 15:24
04
Scene 203 [Cheers!]
「良かったね、誕生日に寝込んでなくて」
「本当だよ。月曜は店開けられなかったけど」
「あっ、誕生日なんだ。One,Two,Threeでいい語呂だねえ」
「それにFourは抜けるけどFive,Sixだしな」
どうも誕生日とかに疎い。
なのに去年もその前も、1/23はここでチョコレートケーキのお裾分けに預かってる。
何だかなあ。
プレゼントになりそうな気の利いたものと鞄の中を探ったが、ガキに頼まれた「地球の鉱物」しかない。
「いいんだよ。体がここに来てるだけで十分」
残り少なくなってるローゼスをちょっとピッチを上げて呑み干して、プレゼント代りにボトル追加。
「じゃっ、改めてチアーズ!」
「おっ、サンキュー!あと3分今日だしな。チアーズ!」
朝は雪だった東京。
ここから赤道を越えた真下?のオーストラリアは真夏。
全豪は観戦に行きたくなる対戦、展開で、番組(ドロー)を組んだ奴はほくそえんでることだろう。
もしかしたら決勝でハンチュコバとシャラポアだもんなあ。
その前にハンチュコバとイバノビッチもいい。
ハードコートにアジャストし出したナダルも楽しみだ。
日本のマスコミはシャラポアが優勝しないとデカク扱わないだろうけど。
話は変わって、今年は “エクストリーム・ヒートポリシー”が効果を発揮してるのか、暑さが話題にならない。
センターコートの屋根を閉めたり、アウトコートは35度以上の時は試合開始しない、今年からは途中中断もありとは言いながら、暑さは年々厳しくなっているはず。
テニスフリークが一番温暖化を意識する大会として、もっとメッセージを発信してほしい気もする。
ついでに話は更に変わって、エナンを見ると谷亮子選手を思い出すのは俺だけ?
はいはい、とにかく今年は楽しくなりそうだ。
その今年、北京五輪と森田あゆみ選手への伝承をモチベーションにしていると言われる杉山愛選手を始め、日本テニス界は過渡期になるんだろうか。
未だに杉山選手と聞くと、頭の中でSIONの「がんばれがんばれ」が鳴り出して、昔ながらのモンペ姿で優しそうで品がいいお母さんの絵のジャケットが浮かんで来る。
いずれにせよ俺等がガタガタ言う資格はない。
でも森上選手、中村選手、森田選手、そして杉田選手、添田選手、錦織選手、一点突破でいいからブレイクしてほしい。
まっ、こんなこと真面目くさって言ってると、「言うのは簡単なんだよ!お前はジュニア育成の現場がわかってない!」って絡んで来る奴がいるからな。
ここまでにしておこう。
OK!最後にもう一杯だけ呑んで帰るか。
チアーズ!
2007.1.23
R&C
「本当だよ。月曜は店開けられなかったけど」
「あっ、誕生日なんだ。One,Two,Threeでいい語呂だねえ」
「それにFourは抜けるけどFive,Sixだしな」
どうも誕生日とかに疎い。
なのに去年もその前も、1/23はここでチョコレートケーキのお裾分けに預かってる。
何だかなあ。
プレゼントになりそうな気の利いたものと鞄の中を探ったが、ガキに頼まれた「地球の鉱物」しかない。
「いいんだよ。体がここに来てるだけで十分」
残り少なくなってるローゼスをちょっとピッチを上げて呑み干して、プレゼント代りにボトル追加。
「じゃっ、改めてチアーズ!」
「おっ、サンキュー!あと3分今日だしな。チアーズ!」
朝は雪だった東京。
ここから赤道を越えた真下?のオーストラリアは真夏。
全豪は観戦に行きたくなる対戦、展開で、番組(ドロー)を組んだ奴はほくそえんでることだろう。
もしかしたら決勝でハンチュコバとシャラポアだもんなあ。
その前にハンチュコバとイバノビッチもいい。
ハードコートにアジャストし出したナダルも楽しみだ。
日本のマスコミはシャラポアが優勝しないとデカク扱わないだろうけど。
話は変わって、今年は “エクストリーム・ヒートポリシー”が効果を発揮してるのか、暑さが話題にならない。
センターコートの屋根を閉めたり、アウトコートは35度以上の時は試合開始しない、今年からは途中中断もありとは言いながら、暑さは年々厳しくなっているはず。
テニスフリークが一番温暖化を意識する大会として、もっとメッセージを発信してほしい気もする。
ついでに話は更に変わって、エナンを見ると谷亮子選手を思い出すのは俺だけ?
はいはい、とにかく今年は楽しくなりそうだ。
その今年、北京五輪と森田あゆみ選手への伝承をモチベーションにしていると言われる杉山愛選手を始め、日本テニス界は過渡期になるんだろうか。
未だに杉山選手と聞くと、頭の中でSIONの「がんばれがんばれ」が鳴り出して、昔ながらのモンペ姿で優しそうで品がいいお母さんの絵のジャケットが浮かんで来る。
いずれにせよ俺等がガタガタ言う資格はない。
でも森上選手、中村選手、森田選手、そして杉田選手、添田選手、錦織選手、一点突破でいいからブレイクしてほしい。
まっ、こんなこと真面目くさって言ってると、「言うのは簡単なんだよ!お前はジュニア育成の現場がわかってない!」って絡んで来る奴がいるからな。
ここまでにしておこう。
OK!最後にもう一杯だけ呑んで帰るか。
チアーズ!
2007.1.23
R&C
カテゴリー:SION
01/24 13:01
05
Scene 199 [それさえあれば]
「(プレッシャーとは)便利な言葉だ。プレッシャーに押し潰されたと言えば言い訳になるし、逆にプレッシャーを感じながら頑張ったと言えば美談になってしまう。マスコミもそうだが、選手も安易に使いすぎるのではないか。他の国ではまず聞かない言葉だ。プレッシャー・イコール・競技をするということなんだから。ウチの選手にはプレッシャーなんて逃げ道は与えない。その中で何をやるかを模索させる」
オシムでもジーコの言葉でもない。
図書館でタイトルを目にして、懐かしさと変わらないシンパシーから手に取った本の中の、1993年の“ある監督”の言葉。
試合のコートに入った瞬間にふっとトランスする自分が好きだった。
団体戦では応援は他の試合に廻して、自分は相手の応援に囲まれてやるのが好きだった。
その試合中に、下手なくせに汚い応援をする馬鹿をビビらせるのも好きだった。
テニスが好きだった。
女と待ち合わせて学校行く様になって毎日していた朝練をやめたり、バンドを組んでスタジオに入り浸っても、何だかんだ言って毎日テニスしていた。
今考えればどんなスケジュールだったんだ?!
まあとにかく、プレッシャーを楽しんでたとまでは言わないが、プレッシャーがある故に冷たく熱くプレーしていたんだ。
クリスマス直前の代官山に奴とSIONを観に行った。
ギタリストの松田文と二人のライブ。
当日券で入っただけあって、バーカウンター前で人の頭と頭の間数十cmからステージを観る。
“波打ち際で 砂の城を作って 波にさらわれ 崩れ 溶けて 消えて だからまた作る 悲しくはない これが好きだから 悲しくはない これが好きだから” 砂の城/SION
心の底から好きなら全てがそこを中心に動き出す。
それはテニスだろうが音楽だろうが恋愛だろうが同じだ。
でも心の底から好きだったはずのものが、いつの間にか自分のイメージとかけ離れてしまっている時もある。
更には大嫌いなことで喰って行かないといけない時もある。
そんな時に「あいつの為に」と踏ん張れる相手がいれば、「あの為に」と唇を噛みしめられる夢があれば……。
数十人いるプロテニスコーチに「自信を持って『俺は練習している!』と言えるか?」と聞いたら、たった一人がバツが悪そうに手を挙げたという話を聞いた。
そいつの心情を想うとやり切れない。
手を挙げられなかった奴等に「テニスさえあれば」という気持ちはあるんだろうか。
“それは食うためだったり 生きるためだったり 明日のためだったり 夢のためだったり 大事なお前のためだったり 約束だったり それがあれば それがあれば それだけあれば それさえあれば” それさえあれば/SION
さて冒頭の台詞だけど誰だかわかってたかな。
燃える男、ミスター、背番号3、90番、33番、チョーさん等々、ありとあらゆる場面で語られている男。
勝手な想いいれだけでなく、スケープゴート役さえも受け止め、揺るぎないOnly Oneの役割を演じ続け、引き受け続けてる最高の男。
「俺にはそれ(努力)しかないよ。立教時代、それからプロへ入団した当時、ノックやランニングや真夜中の素振りで、もうほとんど眠らなかったでしょう。瀧、知ってるよな。だからもう、体中がパンパンに張っていて、きたない話だけれど、座ってクソができなかったから……だから立ったままですよ。洋式ではなかったからな、足元にある小さ目の便器に向かって立ちグソですよ。それ位の練習をして技術を身につける、それなら本物になりますよ」
裏打ちのある男しか信じない。
2007.12.23
Daikanyama
※文中の台詞は【1993年 史上最強の「長嶋茂雄」読本!】から引用
オシムでもジーコの言葉でもない。
図書館でタイトルを目にして、懐かしさと変わらないシンパシーから手に取った本の中の、1993年の“ある監督”の言葉。
試合のコートに入った瞬間にふっとトランスする自分が好きだった。
団体戦では応援は他の試合に廻して、自分は相手の応援に囲まれてやるのが好きだった。
その試合中に、下手なくせに汚い応援をする馬鹿をビビらせるのも好きだった。
テニスが好きだった。
女と待ち合わせて学校行く様になって毎日していた朝練をやめたり、バンドを組んでスタジオに入り浸っても、何だかんだ言って毎日テニスしていた。
今考えればどんなスケジュールだったんだ?!
まあとにかく、プレッシャーを楽しんでたとまでは言わないが、プレッシャーがある故に冷たく熱くプレーしていたんだ。
クリスマス直前の代官山に奴とSIONを観に行った。
ギタリストの松田文と二人のライブ。
当日券で入っただけあって、バーカウンター前で人の頭と頭の間数十cmからステージを観る。
“波打ち際で 砂の城を作って 波にさらわれ 崩れ 溶けて 消えて だからまた作る 悲しくはない これが好きだから 悲しくはない これが好きだから” 砂の城/SION
心の底から好きなら全てがそこを中心に動き出す。
それはテニスだろうが音楽だろうが恋愛だろうが同じだ。
でも心の底から好きだったはずのものが、いつの間にか自分のイメージとかけ離れてしまっている時もある。
更には大嫌いなことで喰って行かないといけない時もある。
そんな時に「あいつの為に」と踏ん張れる相手がいれば、「あの為に」と唇を噛みしめられる夢があれば……。
数十人いるプロテニスコーチに「自信を持って『俺は練習している!』と言えるか?」と聞いたら、たった一人がバツが悪そうに手を挙げたという話を聞いた。
そいつの心情を想うとやり切れない。
手を挙げられなかった奴等に「テニスさえあれば」という気持ちはあるんだろうか。
“それは食うためだったり 生きるためだったり 明日のためだったり 夢のためだったり 大事なお前のためだったり 約束だったり それがあれば それがあれば それだけあれば それさえあれば” それさえあれば/SION
さて冒頭の台詞だけど誰だかわかってたかな。
燃える男、ミスター、背番号3、90番、33番、チョーさん等々、ありとあらゆる場面で語られている男。
勝手な想いいれだけでなく、スケープゴート役さえも受け止め、揺るぎないOnly Oneの役割を演じ続け、引き受け続けてる最高の男。
「俺にはそれ(努力)しかないよ。立教時代、それからプロへ入団した当時、ノックやランニングや真夜中の素振りで、もうほとんど眠らなかったでしょう。瀧、知ってるよな。だからもう、体中がパンパンに張っていて、きたない話だけれど、座ってクソができなかったから……だから立ったままですよ。洋式ではなかったからな、足元にある小さ目の便器に向かって立ちグソですよ。それ位の練習をして技術を身につける、それなら本物になりますよ」
裏打ちのある男しか信じない。
2007.12.23
Daikanyama
※文中の台詞は【1993年 史上最強の「長嶋茂雄」読本!】から引用
カテゴリー:SION
12/27 14:44
06
Scene 182 [一瞬]
この季節、世間と一緒で僕達も当然ビールを呑む。
毎晩レッスンが終われば、誰かが「しょうがないから呑み行きますか?!」
夏のレッスンはこれでもかって位水分補給するから、若いコーチ達は「スポーツドリンク買う為に働いてるみたいっす…」とぼやく。
それでも体は水分を欲して、足は勝手にいつもの店に向かう。
しかし毎年「今年の暑さはヤバイ!」って、言ってる気がするなあ。
特に今年の夏は猛暑、酷暑なんて言葉では言い表せない気がする。
「不都合な真実」を読んだ上司が薦めてくれた「不都合な真実 ECO入門編」を読んだけど、本当どうなっちゃうんだろう
でも今夜は肌寒ささえ感じる夜。
久し振りに自分の部屋で腰を下ろして驚いた。
ホットカーペットが敷いてある。
酔っ払って敷いたのでも、急に肌寒くなったからと敷いたんじゃあない。
冬から敷きっ放し…。
呑気な春先の陽気からこのクソ暑かった夏まで、殆どこの部屋には入らなかったってことか。
考えてみればそれこそウォークインクローゼットの様に、服とCDと本の出し入れをしてただけだもんな。
いや、その前にエアコンは去年の夏に壊れたままだし、暑い時間帯には家に帰ってなかったって訳だ。
確かに良く呑んだけど、朝の朝練から夜のデータ分析まで良く働いた気もする。
上司に叱られない様に、忙しい振りをしてたら本当に忙しくなっちゃったって感じかな。
いやいや、GUTS出したぜ!
とは言えちょっと余裕がなかったかなあ。
忙しいのにかまけていろんな事を放っておいたし、見て見ぬ振りも、聞こえてるのに聞こえてない振りもしたし…。
そうだ、結婚が近い彼女との打合せも途切れてる。
楽しそうにプランを話しているのに、「何でもいいよ、任せる」なんて言っちゃたもんなあ。
よし、今夜は寝る!もう寝る!
折角涼しくてすぐ寝付けそうだし。
さっ、その前にホットカーペットのスイッチをダニ退治にして、掃除機かけるか。
でもそうすると明日は元気一杯になっちゃうから、又呑んじゃうかな。
“苦しみも 痛みも 悲しみも 怒りも その全部が 吹き飛ぶ 満たされた 一瞬に
出会える時がある 奇蹟に近いうまい酒を飲む
この一杯のために この一杯だけのために 生きてる気もして そんな気もして そんな気もして“一瞬/SION
そうそう、いいじゃん、心あるいい奴等といい仕事をしてるんだから。
ごめん!明後日は早く帰る!多分…。
2007.8.30
Koishikawa
毎晩レッスンが終われば、誰かが「しょうがないから呑み行きますか?!」
夏のレッスンはこれでもかって位水分補給するから、若いコーチ達は「スポーツドリンク買う為に働いてるみたいっす…」とぼやく。
それでも体は水分を欲して、足は勝手にいつもの店に向かう。
しかし毎年「今年の暑さはヤバイ!」って、言ってる気がするなあ。
特に今年の夏は猛暑、酷暑なんて言葉では言い表せない気がする。
「不都合な真実」を読んだ上司が薦めてくれた「不都合な真実 ECO入門編」を読んだけど、本当どうなっちゃうんだろう
でも今夜は肌寒ささえ感じる夜。
久し振りに自分の部屋で腰を下ろして驚いた。
ホットカーペットが敷いてある。
酔っ払って敷いたのでも、急に肌寒くなったからと敷いたんじゃあない。
冬から敷きっ放し…。
呑気な春先の陽気からこのクソ暑かった夏まで、殆どこの部屋には入らなかったってことか。
考えてみればそれこそウォークインクローゼットの様に、服とCDと本の出し入れをしてただけだもんな。
いや、その前にエアコンは去年の夏に壊れたままだし、暑い時間帯には家に帰ってなかったって訳だ。
確かに良く呑んだけど、朝の朝練から夜のデータ分析まで良く働いた気もする。
上司に叱られない様に、忙しい振りをしてたら本当に忙しくなっちゃったって感じかな。
いやいや、GUTS出したぜ!
とは言えちょっと余裕がなかったかなあ。
忙しいのにかまけていろんな事を放っておいたし、見て見ぬ振りも、聞こえてるのに聞こえてない振りもしたし…。
そうだ、結婚が近い彼女との打合せも途切れてる。
楽しそうにプランを話しているのに、「何でもいいよ、任せる」なんて言っちゃたもんなあ。
よし、今夜は寝る!もう寝る!
折角涼しくてすぐ寝付けそうだし。
さっ、その前にホットカーペットのスイッチをダニ退治にして、掃除機かけるか。
でもそうすると明日は元気一杯になっちゃうから、又呑んじゃうかな。
“苦しみも 痛みも 悲しみも 怒りも その全部が 吹き飛ぶ 満たされた 一瞬に
出会える時がある 奇蹟に近いうまい酒を飲む
この一杯のために この一杯だけのために 生きてる気もして そんな気もして そんな気もして“一瞬/SION
そうそう、いいじゃん、心あるいい奴等といい仕事をしてるんだから。
ごめん!明後日は早く帰る!多分…。
2007.8.30
Koishikawa
カテゴリー:SION
08/30 14:59
07
Scene 181 [真夏のValentine]
ちょっと暑さがゆるんだ週末。
タチの悪いって言うのか、甲斐性がないって言うのか、まあとにかくそんな連中と年に一度つるむ日がやって来た。
ゆるんだとは言え、夕暮れでも汗をかく暑さの中、帰り出す家族連れと入れ替えで日比谷公園に入る。
「元気?」と、数人と握手。
最後に家人が娘と現われ、面子は揃って野音に入る。
いつ来ても野音はいい。
そしてぶっとい和音が響き出した。
しばらくしてちょっと戸惑ってる娘を連れて売店にビールを買いに行った時、一番聴きたかった曲のイントロが始まった。
慌てて席に戻る。
“バレンタイン 君の ママにもそんな日が バレンタイン 幼く かわいいそんな日が 強くなったのは君を 守っていくためだよ”
メロディもギターの鳴りも全部いい。
そして家人と娘と一緒に聴いてることにグッと来る。
“矢のように時は流れて あの頃にかけた心配をしている”
“人を二種類にしか 分けない街じゃ あぶれた俺は 擦り切れた希望を 無くさないのがやっとさ クラッシュアイスにメーカーズマーク注ぎ ゆっくり流すのさ”
ミディアムな曲が続くのに皆が前に集まり出す。
“ココロ”が“魂”に近づきたがっているんだよな。
そして「ウスッ!」と毎年仕事で途中からになるテニスコーチが到着。
それとほぼ同時にバンドが加速して行く。
俺等も通路に出てビールを煽りながら楽しんでいたら、そこに娘が来た。
後ろの若い女の子に「5秒だけ肩車してやっていい?」と聞いて娘を肩車。
娘を下ろしたら、斜め後ろの気の良さそうな兄ちゃんが、仕草で「ここに立って観ていいですよ!」と娘を椅子の上に招いてくれる。
終演後、その兄ちゃんが話しかけて来て、連れの先輩とおぼしき人に「後ろの子に“5秒だけ肩車していい?”って断って、娘さん肩車してあげてんですよ!最高ですよ!」。
何か恥ずかしいんで「一緒に呑みに行く?」と誘って歩き出す。
話をしてみたら、彼等は学童クラブの職員、しかもウチの学区域内。
全く世の中狭いもんだねえ。
通りにビールケースを机代りに並べた呑み屋で盛り上がっていたら、一番付き合いが長くて家人と仲がいい女が「今日子供の誕生日なんだよね」とポツリ。
奴は最近旦那と別れたから、多分そのガキは今夜独りか実家。
もういたたまれなくなって娘の手を引いてケーキ屋探し。
でもケーキ屋はどこも開いてなくて、レストランに入ってケーキを買おうとすると、どの店も時節柄持ち帰りはNG。
「金は出すからさあ」と言っても「申し訳ございません」。
諦めて戻ろうとしたら、閉店で暗くなってるけどシャッターは閉まってないケーキ屋。
「一番でかいケーキちょうだい!」
そうそう、呑んべのくせに呑まないで観てた子がいて、終演後は「呑まないで帰る」。
新婚でお腹の中にはBaby!
「そっかあ!良かったじゃん!旦那優しいか?」と握手。
本当良かった、良かった、幸せにな!
“お前の分も俺が行くからな お前の分も俺がやるからな”
新しいアルバムの中から1曲だけやらなかった曲。
何かわかる気がする。
多分あそこにいた奴等はライヴ中ずっと、あの曲に込められたスピリッツを感じていたんだから。
呑みは、俺と娘がケーキを買って来たのがきっかけになったのか、早目の勘定。
そう言えばあの調子のいいテニスコーチはどうしたんだ?
「まだ10時半っすよ!」とわめいていたのは覚えてるけど、ちゃんと帰ったか?
“やるからな”2007/SION
2007.8.19
Sukiyabashi
タチの悪いって言うのか、甲斐性がないって言うのか、まあとにかくそんな連中と年に一度つるむ日がやって来た。
ゆるんだとは言え、夕暮れでも汗をかく暑さの中、帰り出す家族連れと入れ替えで日比谷公園に入る。
「元気?」と、数人と握手。
最後に家人が娘と現われ、面子は揃って野音に入る。
いつ来ても野音はいい。
そしてぶっとい和音が響き出した。
しばらくしてちょっと戸惑ってる娘を連れて売店にビールを買いに行った時、一番聴きたかった曲のイントロが始まった。
慌てて席に戻る。
“バレンタイン 君の ママにもそんな日が バレンタイン 幼く かわいいそんな日が 強くなったのは君を 守っていくためだよ”
メロディもギターの鳴りも全部いい。
そして家人と娘と一緒に聴いてることにグッと来る。
“矢のように時は流れて あの頃にかけた心配をしている”
“人を二種類にしか 分けない街じゃ あぶれた俺は 擦り切れた希望を 無くさないのがやっとさ クラッシュアイスにメーカーズマーク注ぎ ゆっくり流すのさ”
ミディアムな曲が続くのに皆が前に集まり出す。
“ココロ”が“魂”に近づきたがっているんだよな。
そして「ウスッ!」と毎年仕事で途中からになるテニスコーチが到着。
それとほぼ同時にバンドが加速して行く。
俺等も通路に出てビールを煽りながら楽しんでいたら、そこに娘が来た。
後ろの若い女の子に「5秒だけ肩車してやっていい?」と聞いて娘を肩車。
娘を下ろしたら、斜め後ろの気の良さそうな兄ちゃんが、仕草で「ここに立って観ていいですよ!」と娘を椅子の上に招いてくれる。
終演後、その兄ちゃんが話しかけて来て、連れの先輩とおぼしき人に「後ろの子に“5秒だけ肩車していい?”って断って、娘さん肩車してあげてんですよ!最高ですよ!」。
何か恥ずかしいんで「一緒に呑みに行く?」と誘って歩き出す。
話をしてみたら、彼等は学童クラブの職員、しかもウチの学区域内。
全く世の中狭いもんだねえ。
通りにビールケースを机代りに並べた呑み屋で盛り上がっていたら、一番付き合いが長くて家人と仲がいい女が「今日子供の誕生日なんだよね」とポツリ。
奴は最近旦那と別れたから、多分そのガキは今夜独りか実家。
もういたたまれなくなって娘の手を引いてケーキ屋探し。
でもケーキ屋はどこも開いてなくて、レストランに入ってケーキを買おうとすると、どの店も時節柄持ち帰りはNG。
「金は出すからさあ」と言っても「申し訳ございません」。
諦めて戻ろうとしたら、閉店で暗くなってるけどシャッターは閉まってないケーキ屋。
「一番でかいケーキちょうだい!」
そうそう、呑んべのくせに呑まないで観てた子がいて、終演後は「呑まないで帰る」。
新婚でお腹の中にはBaby!
「そっかあ!良かったじゃん!旦那優しいか?」と握手。
本当良かった、良かった、幸せにな!
“お前の分も俺が行くからな お前の分も俺がやるからな”
新しいアルバムの中から1曲だけやらなかった曲。
何かわかる気がする。
多分あそこにいた奴等はライヴ中ずっと、あの曲に込められたスピリッツを感じていたんだから。
呑みは、俺と娘がケーキを買って来たのがきっかけになったのか、早目の勘定。
そう言えばあの調子のいいテニスコーチはどうしたんだ?
「まだ10時半っすよ!」とわめいていたのは覚えてるけど、ちゃんと帰ったか?
“やるからな”2007/SION
2007.8.19
Sukiyabashi
カテゴリー:SION
08/23 19:41
08
Scene 172 [螢]
そう言えば、先々週螢を観に行った。
大人になってからは…いやっ、ガキの頃から通じて初めてか。
とにかく螢を観た記憶はない。
「深大寺の野草園で螢鑑賞会がある」との事だったが、そもそも深大寺に野草園があるなんて聞いた事がない。
「植物園だろ?」と車で向かったものの、植物園の門は閉ざされ、参拝時間もとっくに過ぎた山門前の蕎麦屋は殆どが閉まってる。
仕方なく交番で尋ねると、更に調布よりの中央道を越えた辺の調布市野草園が会場だった。
車では入っていけず、住宅街の狭い道から田んぼの間の、あぜ道がそのまま公道になった様な道を歩く。
会場に入った頃から徐々に雨足が強まる。
このまま強くなって行くと螢が飛ばないから中止。
と言って今開場しても明る過ぎて螢観賞にはならない。
ちょっとやきもきしながら並んでいると、「あっ!?螢だ!」という声。
野草園の中の茂みに緑色のほのかな光。
入場前に「フラッシュに関係なく、カメラ、ビデオ、携帯といった少しでも光を出す物は螢が驚くから禁止」と注意がある。
気付くと辺りは真っ暗で、ちょっと先に中央道の薄暗いランプが見える。
本当の闇が少なくなったんだなあと感じる。
中に入ると皆口々に「あっ!?いたいた!」と声をあげる。
先の方で液晶画面が光っているのが見えて、(どこかのガキが携帯で写真撮ろうとしてるのか…)と思いきや、お爺さんの一眼レフ。
ダメだよね、「ちょっとだけ」は。
徐々に闇に慣れ、螢のかもし出す雰囲気に影響されてか、皆静かに歩いて観賞してる。
帰りの車の中、ガキ共は「お便りノートに螢観たって書いておいて!」と楽しそう。
俺は何かのんびりした気分で、こんな歌を頭の中で鳴らしてた。
“螢を見るなら あの町が一番さ 小さな川には いくつも橋がかかってよ ひっそりと そしてあったかい その川の回りには いろんな店がポツポツと 飲み屋やら メシ屋やら それがまた うまくてよ ひっそりと そしてあったかい 一の坂川へ お前を連れて 一の坂川へ連れて帰る”螢/SION
家に帰って会場でもらった案内文には、「螢は通常1年で成虫になる。成虫の平均寿命は約2週間」。
頭のどこかで知ってた事だけど、本当に刹那、そして切ない。
今頃あの時の螢達は…。
それでも俺等の脳裏には、あの闇と螢の光が浮かぶ。
生きるって事はこんな感じなんだろう。
案内文にはこうも書いてあった。
「螢が生息するには年間を通じて安定した流れがあり、合成洗剤等が流れ込まず
泥水も流れない小川やせせらぎで、水辺に土があり草木が生えていて多くの生物
が生息する環境が必要。こうした環境は人間にとっても良好な環境と言える」
でも現実的に俺等はコンクリート・ジャングルに住んでいて、そのジャングルはボブ・マーレーが“コンクリート・ジャングル”と痛烈に歌い上げた頃より、更に増幅して混迷している。
繊細な生物が棲める環境は人間にもいい。
これは「子供にとっていい環境は大人にとってもいい」って事だ。
じゃあテニスをやる環境は今子供にとってどうだろうか?
普及型と強化型と変に二極化してないか?
縦横の連携のないスポーツの先行きは明白だ。
それぞれのポジションで俺達はまだまだ動ける。
一応言っておくと、ゴールデン街が子供にとっていい街になる必要はない。
2007.6.20
Misakicho
大人になってからは…いやっ、ガキの頃から通じて初めてか。
とにかく螢を観た記憶はない。
「深大寺の野草園で螢鑑賞会がある」との事だったが、そもそも深大寺に野草園があるなんて聞いた事がない。
「植物園だろ?」と車で向かったものの、植物園の門は閉ざされ、参拝時間もとっくに過ぎた山門前の蕎麦屋は殆どが閉まってる。
仕方なく交番で尋ねると、更に調布よりの中央道を越えた辺の調布市野草園が会場だった。
車では入っていけず、住宅街の狭い道から田んぼの間の、あぜ道がそのまま公道になった様な道を歩く。
会場に入った頃から徐々に雨足が強まる。
このまま強くなって行くと螢が飛ばないから中止。
と言って今開場しても明る過ぎて螢観賞にはならない。
ちょっとやきもきしながら並んでいると、「あっ!?螢だ!」という声。
野草園の中の茂みに緑色のほのかな光。
入場前に「フラッシュに関係なく、カメラ、ビデオ、携帯といった少しでも光を出す物は螢が驚くから禁止」と注意がある。
気付くと辺りは真っ暗で、ちょっと先に中央道の薄暗いランプが見える。
本当の闇が少なくなったんだなあと感じる。
中に入ると皆口々に「あっ!?いたいた!」と声をあげる。
先の方で液晶画面が光っているのが見えて、(どこかのガキが携帯で写真撮ろうとしてるのか…)と思いきや、お爺さんの一眼レフ。
ダメだよね、「ちょっとだけ」は。
徐々に闇に慣れ、螢のかもし出す雰囲気に影響されてか、皆静かに歩いて観賞してる。
帰りの車の中、ガキ共は「お便りノートに螢観たって書いておいて!」と楽しそう。
俺は何かのんびりした気分で、こんな歌を頭の中で鳴らしてた。
“螢を見るなら あの町が一番さ 小さな川には いくつも橋がかかってよ ひっそりと そしてあったかい その川の回りには いろんな店がポツポツと 飲み屋やら メシ屋やら それがまた うまくてよ ひっそりと そしてあったかい 一の坂川へ お前を連れて 一の坂川へ連れて帰る”螢/SION
家に帰って会場でもらった案内文には、「螢は通常1年で成虫になる。成虫の平均寿命は約2週間」。
頭のどこかで知ってた事だけど、本当に刹那、そして切ない。
今頃あの時の螢達は…。
それでも俺等の脳裏には、あの闇と螢の光が浮かぶ。
生きるって事はこんな感じなんだろう。
案内文にはこうも書いてあった。
「螢が生息するには年間を通じて安定した流れがあり、合成洗剤等が流れ込まず
泥水も流れない小川やせせらぎで、水辺に土があり草木が生えていて多くの生物
が生息する環境が必要。こうした環境は人間にとっても良好な環境と言える」
でも現実的に俺等はコンクリート・ジャングルに住んでいて、そのジャングルはボブ・マーレーが“コンクリート・ジャングル”と痛烈に歌い上げた頃より、更に増幅して混迷している。
繊細な生物が棲める環境は人間にもいい。
これは「子供にとっていい環境は大人にとってもいい」って事だ。
じゃあテニスをやる環境は今子供にとってどうだろうか?
普及型と強化型と変に二極化してないか?
縦横の連携のないスポーツの先行きは明白だ。
それぞれのポジションで俺達はまだまだ動ける。
一応言っておくと、ゴールデン街が子供にとっていい街になる必要はない。
2007.6.20
Misakicho
カテゴリー:SION
06/22 09:40
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レックテニススクールニュース
2008/05/15
ジュスティーヌ・エナン選手引退表明
ジュスティーヌ・エナン選手引退表明
2008/05/13
錦織圭選手【ウィンブルドン】ストレートイン決定!
錦織圭選手【ウィンブルドン】ストレートイン決定!
2008/05/13
【地域・社会貢献活動】ページをUPしました。
【地域・社会貢献活動】ページをUPしました。
2008/05/07
メルマガ読者限定!【全仏オープン優勝者クイズ】受付中です!
メルマガ読者限定!【全仏オープン優勝者クイズ】受付中です!
2008/05/06
「コミュニティアリーナ橋本テニススクール」営業終了のお知らせ
「コミュニティアリーナ橋本テニススクール」営業終了のお知らせ
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